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Botter自主ゼミノート 2.4 確率過程の分類
やること
を読んで、確率微分方程式による最適化問題を解けるようになることです。
これまでのBotter自主ゼミノート
Botter自主ゼミノート 1.2 確定システムの制御の回顧
Botter自主ゼミノート 2.1 確率過程とは?, 2.2 確率過程の数学的表現
Botter自主ゼミノート 1.2 数式導出
Botter自主ゼミノート 2.3 確率モーメント
2.4 確率過程の分類
強定常過程 (strictly stationary process)
-
確率過程
が\{x(t), t \in T\} 次の結合確率密度関数に対してN という性質を持つことp(t_1, x_1; \cdots ;t_N, x_n) = p(t_1 + \tau, x_1, \cdots, t_N + \tau, x_N) -
時間
でのt の結合分布と、時間x(t) だけずれた\tau の結合分布が等しいことと言い換えることもできるx(t + \tau) -
強定常過程の期待値は上記の性質から、
という性質を持つ\mathcal{E}\{x^k (t)\} = 定数 (k = 1, 2, \cdots) -
二次の確率密度は時間
ずらしても一定なので、以下のようにして二次モーメントは以下のように時間差t_1 の関数\tau として表されることがわかる\psi(\tau)
メモ
- 大きな疑問はなく理解できた。よかった
-
でわざわざ\mathcal{E}\{x^k (t)\} が入っているのはなぜ? 自己共分散マトリクスやj自己相関関数が定数であることを示すため? だったらk まで定義して何が便利なのかよくわからないk > 2
弱定常過程 (weakly stationary process)
- 強定常過程のチェックは難しいので、以下の簡単なチェックの両方を満たす確率過程のことを、弱定常過程と呼ぶ
- 二次モーメントが有限な強定常過程は弱定常過程となるが、その逆は一般的に成立しない
メモ
- この部分についても違和感はない…と思う
- 前の2.3節で流して読んでしまった同様に高次モーメントも定義できるという部分がちょっと気になってきた。二次の時は二次元の共分散マトリクスになったけど、三次のときはどうなるんだろ…?
- 例えば、
についての理解は…\mathcal{E}\{x(t)\} = 定数 < \infty - この式では
は自由に動くことができるので、\omega は色々な値を取り得る確率変数になっているx(t) - ある時点
を選んで、色々な値を取りうる確率変数t_1 の期待値を計算するとx(t_1) になるE - 次にある時点
を選んで、もう一度確率変数t_2 の期待値を計算すると、またもやx(t_2) になるE - どの
を選んでも、確率変数t の期待値が無限に発散せず定数になる。すごい偶然!x(t_2)
- この式では
- さらに、
についての理解は…\mathcal{E}\{ x(t) x(t+\tau) \} = \psi(\tau) - この式では
は自由に動くことができるので、\omega とx(t) はどちらも色々な値を取り得る確率変数になっているx(t+\tau) - ある時点
とt_1 を選んで、色々な値を取りうる確率変数\tau_1 とx(t_1) の積の期待値を計算するとx(t_1+\tau_1) になるE_{t=t_1,\tau=\tau_1} - ある時点
とt_2 を選んで、色々な値を取りうる確率変数\tau_2 とx(t_2) の積の期待値を計算するとx(t_2+\tau_2) になるE_{t=t_2,\tau=\tau_2} - これを何度も繰り返して
の規則性を探すと、実はE_{t, \tau} の関数\tau だとわかる。これまたすごい偶然!\psi(\tau)
- この式では
- 読みかけの沖本本を読み返してみたら、少し読みやすくなっていてうれしかった。こちらの教科書の方が確率過程については細かく説明されているので、この教科書を読み終わるころには沖本本も理解しやすくなっているにちがいない
Discussion