📔
Botter自主ゼミノート 2.3 確率モーメント
やること
を読んで、確率微分方程式による最適化問題を解けるようになることです。
これまでのBotter自主ゼミノート
Botter自主ゼミノート 1.2 確定システムの制御の回顧
Botter自主ゼミノート 2.1 確率過程とは?, 2.2 確率過程の数学的表現
Botter自主ゼミノート 1.2 数式導出
2.3 確率モーメント
n 次元ベクトル確率過程の平均値 (mean) あるいは一次モーメント
-
で表されますm_x(t) := \int_{R^N} x p(t, x)dx = \mathcal{E}\{x(t)\} -
は期待値演算子 (expectation operator) と呼ばれます\mathcal{E} -
は\{x(t, \omega)\} 次元ベクトル確率過程ですn -
は時刻p(t, x) (=p(t;x_1, \cdots, x_n)) におけるt 個の確率変数n の結合確率密度関数です。\{x_1(t), \cdots, x_n(t)\} はをベクトルを返しますp(t, x) -
とすれば、m_{x_i}(t):=\mathcal{E}\{x_i(t)\} は以下のような縦ベクトルとなりますm_x(t)
メモ
-
というのは、多分\int_{R^n} 次元ベクトルそれぞれの要素について積分してるということなんだろうn -
はスカラー、m_{x_n}(t) はベクトルm_{x}(t)
x(t) とy(t) の相互共分散マトリクス (cross-covariance matrix)
確率過程- 2時点
に対して、t,\tau で表されますR_{xy}(t, \tau) := \mathcal{E}\{ [x(t) - m_x(t)][y(\tau)-m_y(\tau)]^T\} - より具体的な計算は次のようになります
R_{xy}(t, \tau) := \int_{R^n} \int_{R^n} [x - m_x(t)][y - m_y(t)]^T p(t, x; \tau, y) dx dy -
とx(t) はどちらもy(t) 次元ベクトル確率過程ですn -
とすれば、r_{xy_{ij}}(t, \tau) := \mathcal{E}\{[x_{i}(t) - m_{x_i}(t)][y_{i}(t) - m_{y_i}(t)]^T\} は以下のようなR_{xy}(t, \tau) 行列となります。n \times n
メモ
- イメージをつかむために、
の計算を一要素分だけやってみようr_{xy_{ij}}(t, \tau) := \mathcal{E}\{[x_{i}(t) - m_{x_i}(t)][y_{i}(t) - m_{y_i}(t)]^T\}
x(t) の自己共分散マトリクス (auto-covariance matrix)
確率過程- 2時点
に対して、t,\tau で表されますR_{x}(t, \tau) := \mathcal{E}\{ [x(t) - m_x(t)][x(\tau)-m_x(\tau)]^T\}
x(t) とy(t) の相互相関関数と自己相関関数
確率過程-
で表されます\Psi_{xy}(t, \tau) := \int_{R^n} \int_{R^n} xy^T p(t, x; \tau, y) dxdy = \mathcal{E}\{x(t)y^T (\tau)\} -
の時x = y を自己相関関数と呼びます\Psi_{xy}(t, \tau) -
が明らかに成立しますR_{xy}(t, \tau) = \Psi_{xy}(t, \tau) - m_x(t){m_y}^T(\tau)
確率過程の二次モーメント
-
を二次モーメントとも呼ぶ。同様にして高次モーメントも定義できる。R_{xy}(t, \tau), R_x(t, \tau), \Psi(t, \tau)
確率過程の独立、無相関、直行
二つの確率過程
-
の時、p(t,x;\tau,y) = p(t,x)p(\tau,y) は互いに独立というx(t), y(t) -
の時、\mathcal{E}\{[x(t) - m_x(t)][y(\tau)-m_y(\tau)]^T\} = 0 は互いに無相関というx(t), y(t) -
の時、\mathcal{E}\{x(t)y^T(\tau)\} = 0 は直交するというx(t), y(t) -
が独立ならば無相関だが、その逆は必ずしも成立しないx(t), y(t)
Discussion