データベース ゆく年くる年[2020]

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この記事は私個人の2020年の活動を振り返るものです。

(おそらく皆さんがそうであるように)色々と年初に予想していた2020年とは違ってしまいましたが、今年は改めて「データベースって楽しい、もっと皆さんとそんな話がしたい」と思う一年でした。

NewSQL

これは2019年時点ではまだ形として曖昧だったのですが、その頃から自分なりの調査と学習を続け、今年2月にこちらのblogを投稿しました。

2020年末時点で1,100LGTMを超えており、予想した以上に多くの方に読んで頂くことが出来ました。この記事でNewSQL、その具体例としてCockroachDBやYugabyteDB、TiDBなどを知ったという声を聞くこともあり、著者冥利につきます。

実はこれは、後編の「NewSQLのコンポーネント詳解」の前段にあたる記事で、本来は詳解編が本論でした。ただ、マニアックに走り過ぎた点や当時の知識不足の反省もあり、詳解編は書き直したいという気持ちもあります。

on Kubernetesとしての可能性

私がNewSQLを追いかけ始めたのは、それまで考えていたDatabase on Kubernetesについて新たな可能性を見出したからです。

詳解編では以下のように述べています。

これまでモノリスなRDBMSが苦手としてきた、低信頼で高遅延な分散システム上で、スケールアウト可能なデータベースを構築する要件にもフィットする可能性がある。

従来のRDBが前提としてきた信頼性の高いHW・OS・クラスタソフトウェア等を、Kubernetesを前提に置き換えるとどのような形となるかについて、以下のような考察を行いました。

以降、2020年の活動では一貫して「Database on Kubernetes」の新たな形としてNewSQLを紹介しています(こちらこちらの登壇資料など)。

今、データベースをどう選ぶべきか?

2020年後半にお話したこととして、「OSSでもデータベース沢山あるし、クラウドにも色々なDBaaSあるけど、どんな基準で何を選んだらよいのか?」という問いかけに答えるものが多くなりました。

Cloud Nativeであったりマイクロサービスであったり、トレンドとしては理解しているものの、それらを採用した時にデータベースはどういう構成になるのか。そして、それはビジネス要件をしっかりと支えられるのか。

そうした内容の整理を試みたのが、July Tech Festaで発表した以下の内容となります。

マイクロサービスにおける「Database per Services」の原則を理解していたとしても、それを実際に運用するのは容易なことではありません。ビジネスの規模、地理的な要件が拡大しているならば尚更です。

もちろん、AWSのAuroraのようにそうした要件に応えるために拡充されているクラウドサービスもあります。そのようなサービス、そして新たな形のサービスをどのように理解し、導入を検討するかについては、こちらこちらの登壇資料にまとめています。

Kubernetesとの関わり

残念ながら、2019年度一杯でKubernetes上でステートフルなワークロードを動かすPoCのファンドがなくなり、4月以降はKubernetesをメインとした活動が出来ませんでした。

そんな中で昨年の実績や社内でのノウハウ取りまとめを行い、いくつかの記事をITMedia社から公開することが出来ました。

これはインタビューから始まり、その後連載の打診を頂いたのですが、これが思ったより大変でした。

会社名を背負った記事を書くには各所への調整が必要であり、かつ4名の執筆者の方向性を合わせるために何度も話し合いを行いました。

最終回の公開は年明けを予定していますが、こちらも楽しんで頂ければ幸いです。

Database Internals輪読会

また、2020年度の特筆すべき活動としては輪読会があげられます。こちらは別途blogを書いていますので、そちらをご覧ください。

あまり出来なかった論文紹介

輪読会と平行して、こちらの企画ももっと拡充させるつもりでした。

しかし、2020年に書けたのは一記事のみ。来年、また再開して頑張っていきます。

まとめ

ここまで見てきたように、2020年はデータベースと正面から向き合う一年となりました
そんな中で私が今まで理解していたこと、理解できていなかったことが明確化され、結果後者が圧倒的に多いという事実に打ちのめされることもありました。

そんな中、オンライン化するカンファレンスへの登壇機会は2019年に比べると減少しました。
原因としてKubernetesとの関わりが減ったこともありますが、それ以上に登壇のモチベーションが保てなくなっていたこともあります。

昨年・一昨年と頑張っていたアドベントカレンダーの投稿も今年は一記事のみで、アウトプットはかなり減る結果となりました。

しかし、Webメディアへの露出や依頼を受けての登壇機会が増えてきたことも今年の活動の特徴でした。2020年末もアドカレこそ執筆していませんが、来年皆さんに興味深い報告が出来るように、一人もくもくとPCに向かっています。

今年お会いできた方々、会うことは叶わずともオンラインで・blogで・Twitterで私の言説を応援・批判頂いた方々、皆さまに感謝します。

また、来年どこかでお会いしましょう。

おまけ(登壇歴)

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