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iPhoneの肥大化したシステムデータを削減する【初期化で48GB→9GBへ大幅削減】

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この記事の要点(結論)

iPhoneのストレージを圧迫する「システムデータ」の肥大化は、 「バックアップ作成 → iPhone初期化 → バックアップから復元」 の手順で安全に改善できます。

  • 問題: システムデータが48.41GBにまで肥大化。
  • 解決策: Macのローカル暗号化バックアップを使用し、iPhoneをリセット。
  • 結果: システムデータが9.02GBへ(約39GB、81%削減)。全体ストレージも126GBから70GBへ減少。
  • 安全性: データ消失は一切なし。機種変更時とほぼ同じ感覚で復元可能。
  • 注意点: 銀行アプリなどの生体認証の再設定が必要。全体で約1.5時間の作業時間。

Before/After

この記事では、私のiPhone 15 Proでの実例に基づき、画像付きで手順を詳しく解説します。

問題の概要

iPhoneを使い続けていると、ストレージの「システムデータ」がどんどん肥大化して容量を圧迫する問題に直面することがあります。

私の場合、「設定 > 一般 > iPhoneストレージ」を確認すると、システムデータが異常に大きい状態でした。キャッシュ削除やアプリのオフロードを試しても効果が薄く、初期化が最善策となりました。

  • Before: システムデータ 48.41 GB, iOS 12.25 GB (※この時はiOS 18です)
    iOSのストレージスクショ
    システムデータが48.41GBを占めている

手順

1. バックアップの作成(Macを使用)

  1. MacとiPhoneをUSBケーブルで接続します。
  2. MacのFinderを開き、サイドバーからiPhoneを選択します。
  3. 「一般」タブで、「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れ、パスワードを設定します(忘れないように注意)。
  4. 「今すぐバックアップ」をクリックします。(私の環境では約30分かかりました)

Finder

2. 追加の準備(念のため)

リセット前に、以下のバックアップを個別に実施しておくと、より安心です。

  • LINE: トークのバックアップ(LINEアプリ内 > 設定 > トーク > トークのバックアップ)。
  • iCloud: iPhoneの「設定 > 一般 > 転送またはiPhone をリセット > 新しいiPhoneの準備」で、iCloudストレージにバックアップを作成します。
    • 手順1で実施したバックアップとどう違うのかは不明

3. iPhoneのリセット(初期化)

バックアップが完了したら、iPhoneをリセットします。

  • iPhoneの「設定 > 一般 > 転送またはiPhoneをリセット」を開きます。
  • 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択します。
  • Apple IDパスワードなどを入力して実行します。(数分でリセット完了)
    • パスワードを入力後、ボタンが1分以上ローディング状態になっていましたが、待っていればリセットが開始されました

4. バックアップから復元

リセットが完了すると、iPhoneは「こんにちは」の初期設定画面になります。

  • 言語、Wi-Fiなどを画面の指示に従って設定します。
  • 「Appとデータ」の画面が表示されたら、「MacまたはPCから復元」を選択します。
  • 再度MacとiPhoneをケーブルで接続し、Finderの指示に従って先ほど作成したバックアップから復元を実行します。(私の環境では約45分かかりました)

5. 最終確認とアプリの再設定

復元が完了すると、iPhoneは自動で再起動し、アプリのダウンロードが始まります(約15分)。

  • オフロードされたアプリ: クラウドアイコンで表示されるアプリは、タップして再インストールします。

  • 生体認証の再設定: 銀行、証券など、生体認証を使用するものは再設定が必要でした。

結果:システムデータが大幅削減

すべての作業が完了し、ストレージを再度確認した結果です。

  • After: システムデータ 9.02 GB, iOS 13.53 GB

iOSのストレージスクショ
システムデータがわずか9.02GBに!🎉

システムデータが約39GB削減されただけでなく、使用していないアプリのキャッシュなども一掃されたのか、全体の使用量も126GBから70GBへと大幅に減少しました。(Beforeを撮り忘れていた…)

今後、この状態からどのくらいのペースでシステムデータが再肥大化していくか、観察を続ける予定です。

注意点まとめ

  • 時間: バックアップから復元完了まで、全体で約1.5時間かかりました。時間に余裕がある時に実施してください。
  • リスク: バックアップが不完全だとデータが失われる可能性もあります。
  • 再設定: 銀行・決済アプリの生体認証の再設定は必須です。

まとめ

iPhoneの「システムデータ」肥大化問題は、多くの方が直面する厄介な問題です。「初期化」と聞くと不安になりますが、Mac(またはPC)で暗号化バックアップさえ取ってしまえば、データ消失のリスクなくストレージ容量を回復できます。

機種変更時と同じ手順ですので、ストレージ不足で困っている方はぜひ試してみてください。

参考:

X投稿
https://x.com/i7i5/status/1983470608139870260

Windows PCを使ってリカバリを実行した方の記事
https://zenn.dev/hidehara/articles/7c74118f75be86

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