Azure MCA契約におけるサブスクリプション作成制限について
はじめに
Azureの「MCA契約」という、一番ベーシックな(個人ユースで使われる)契約があります。
※詳細はこちら
このMCA契約となった「アカウント管理者」がサブスクリプションを払い出すときにいくつか制約があるのですが、あまり情報がまとまってない気がしますので、ハマったことをまとめておきます。
制限
私の知る限り2つの大きな制約があります。
1アカウント管理者あたり5サブスクリプションまで
タイトル通りの制約があります。これを超えてサブスクリプションを作成しようとすると以下のようなエラーメッセージが表示され、サブスクリプション作成に失敗します。
意図としては、不正にサブスクリプションを作成される…といった不正利用対策という意味が強いようなのですが、きちんと管理できている範囲においてはちょっと困っちゃいますよね。
なので私の身の回りでは、サブスクリプション数を管理して、上限に達するときに慌てないようにしています。
<参考>
1日に作成できるサブスクリプションは1つまで
こちらはタイトル通りというにはわかりづらいのですが、「1つサブスクリプションを作成できるのは24時間あたり1つまで」という制約があるようです。
これに抵触すると以下のようなエラーメッセージが表示されます。
上と同じドキュメントに制約が書いてあるのですが、(こういう時は英語版で表現を確認して
このような制約となっています。なので「24時間の間隔をあけてね」では無さそうで、実際連続で作成できたこともありました。24時間カウントの区切り目は謎ですね…
制限解除
前者の制限(1アカウント管理者あたり5つまで)の場合は、メッセージにもあるようにサポートに問い合わせて上限解放してもらう必要があります。
この時サポートには「エラー発生時の(ブラウザ操作の)パケットキャプチャやステップ記録ツールでの操作記録」を送付する必要があります。
そんなことしなくても、Azure基盤でかけてる制約なんだから対応してよ…という気持ちが強いですが、どうやら本国(米国)に依頼する必要があるようで、決まった手順になっているようです。
なお、後者の制限に関しては(サポートに問い合わせている限りでは)解除されることは無いようです。一気にまとめてサブスクリプションを作りたいときは、複数アカウントでバラバラとサブスクリプションを作成したり、24時間明けられるように作業を調整して実施しましょう。
TIPS
ちなみに、このサブスクリプション数の上限ですが、「作成したサブスクリプション」と「譲渡を受けたサブスクリプション」では別カウントのようです。
※私がメインで管理しているアカウント管理者配下、入り混じってまして…。「上限に達したはずなのにサブスクリプション作成できるぞ!?」ということでサポート問い合わせした結果がこのTIPSです。
おわりに
あまり多くのサブスクリプションを作るような使い方は、直接MCAには適さないと思いますが(EA契約などもっと良い使い方があるはず)、とはいえこういうハマり方する人が居るだろうなということで知見を共有しました。
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