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なぜ私の1on1はめんどくさかったのか?

2023/09/07に公開

TL;DR

課題の解決にフォーカスしたものだったから。経験上、めんどくさくない1on1はクライアントの内省にフォーカスしたコーチングである。

※ちなみに正しい記事タイトルは「なぜ私は1on1をめんどくさく感じていたのか」な気がしますが、まあ伝わると願ってます。伝わってください。

はじめに

今年の4月、新卒からソフトウェアエンジニアとして働き続けて3年が経った。決して多くはないがそれなりの数の現場を経験してきて、1on1にも相応の時間を費やしてきた。
そして最近、私は胸の内に抱いていた表題の疑問に対して、個人的なアンサーを見つけることに成功した。

Who I Am

2021.4よりバックエンド〜フロントエンドを主軸としたWeb開発で飯を食っているものです。
主にPHP/Laravel,jQueryを使って開発をしていましたが、2023.4からは株式会社ユーザベースにてTS/React/Next.js、Kotlin/Spring Bootといった比較的モダンな技術を使っています。
ドリフターズが好き。

https://tech.uzabase.com/

めんどくさい1on1

「あ〜この後1on1か...特に話すこと思い浮かばないし、正直億劫だなあ...。でも折角の機会だし、ひねり出そう。」

あなたがエンジニアとして、もしくは社会人として働いた経験があるのなら、共感できなくもない言葉だと思う。
私自身も新卒から現在に至るまで、同様の心持ちで1on1に望んだことが何回もある。

めんどくさい1on1はなぜ生まれてしまうのか。
それは、「課題を話題と捉え、直前までに用意して臨むべき」という意識が当事者たちの根底にあるからではないだろうか。
何か直近でわかりやすい形で課題が噴出していれば話題には事欠かないはずだが、そうではない場合、例えば無言の恐怖を回避するために課題をひねり出すという行為は大変めんどくさいし、そういった行為は表面的であり、本質的ではない気がする。

私も少し前まで上記の認識を持っていた。
1on1といえばコーチ(大抵上司)とクライアント(大抵部下)がいて、コーチがクライアントに対してアドバイスをしたり、何らかの課題を解決に導く場所だと思っていた。思っていたというより、それが当然であると捉え、一切の疑問を持つこともなかった。

めんどくさくない1on1

しかし、今年4月に現在の組織へと転職し、クライアントとして経験した「めんどくさくない1on1」に感銘を受け、最近になってやっとその勘所を掴むことができた。

勘所は、「クライアントの内省にフォーカスする」 ことだった

めんどくさくない1on1では、コーチもクライアントもクライアントの内省に集中する。コーチはあくまで内省への案内役であり、クライアントが自身の活動を振り返り、思考を深め、気づきを得るサポートに徹する。
(つまるところ、めんどくさくない1on1はコーチングだ。)

そして、コーチは決してクライアントを評価したりプレッシャーを与えたりしない。例えばクライアントが生み出した失敗や成功という結果には一切着目しない。そういった唯物論的な考えは捨て、クライアントが発する様々なメッセージからクライアントの人格、内なる欲求を拾い上げることに全神経を使って集中し、クライアントが自身の望みを叶えることに注力する。
※このあたりの『問いかけ』や『傾聴』といったコーチングスキルについては別途解説したい。

コーチとクライアントが上記の認識を持つと、クライアントが1on1に備えて事前に準備することは一切なくなる。むしろ、クライアントに関する記憶を呼び出す等の準備をコーチがする。

クライアントはただ自然体で1on1に出席し、前回のイテレーションや活動を振り返り、良かったこと/良くなかったことの原因を深堀り、次にやるべきことを整理するだけでいい。活動の成果が芳しく無くとも、クライアントを評価する人間はその場にいないので、恐れずにただただ芳しく無かった原因を探ればいい。めんどくさかったのなら、なぜやる気が出なかったのかを探ればいい。

私が経験したこの1on1は何もめんどくさくなかった。何しろ、私が準備することはほとんど無く、私が叶えたいと思っている夢や理想についての進捗状況を振り返るだけだからだ。めんどくさくないどころか、業務中に堂々と100%自己実現への投資が出来てしまう、とんでもないお得タイムへと変貌した。

おわりに

私が経験してきた「めんどくさい1on1」と「めんどくさくない1on1」、その差は「課題解決」のから「クライアントの内省」へのシフトにあった。このシフトによって、1on1はめんどくさいものから自己実現に100%投資することが出来る非常に有意義な場となった。ゲンジバンザイ。

あなたがもし次の1on1にめんどくささを感じているのなら、1on1のあり方を見直してみるいい機会かも知れない。そして、1on1をコーチングの場だと捉えてみるいい機会かも知れない。

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