2022年 個人的な自作キーボードトピック 15選
この記事は キーボード #1 Advent Calendar 2022 3日目の記事となります。
前日は Mogma Productsさんの2022年のMogma Products振り返り、そしてこれからでした。
さて、当記事ですがトピック14選と書いてありますが、平たく言うと今年やった振り返りとなります。
今年設計したキーボード
1. miniZone
iPad miniと一緒に持ち運べるキーボードが欲しく、Seriaのタブレットケースに収まるように薄さと小ささにかなりこだわった一作です。
持ち運ぶことを前提としていたので、スペーサーを用いたサンドイッチ構造ではなく、アクリル積層による密閉型を採用しました。
高さを抑えるためにボトムプレートに肉抜きを入れるなど、地道な工夫も多かったですね。
iPad miniの長編がだいたい19cmぐらいなので、その幅に収まるように設計するのはだいぶ苦労しました…。基盤もこれでもかというぐらいに狭く、その割に欲張りに機能を積んでいるので、キースイッチの配置や配線にだいぶ頭を悩ませました。
正直、miniZoneに比べたら他のキーボードの設計は使えるスペースが多いので、楽勝!…とは言いませんが、「広っ!」と感じること増えました…笑
OLEDを搭載できたり、BLE Micro Pro用にボタン電池を取り付けられるようにしたり、トラックボールモジュールも積めたりと小さい割に多機能なオプションが用意されております。
いざ、頒布を開始した矢先に1uトラックボールモジュールが終売するというニュースに仰天。
このサイズのキーボードで且つトラックボールが積めるというストロングポイントを一気に失うこととなりました…😂
(終売が決定してから大急ぎで1uトラックボールモジュールの確保に奔走したのが懐かしいです…)
その後、後継としてPIM447を搭載できるように改良したりもしましたね。
お求めは以下からどうぞ。
2. 0.8u Choc v1キーキャップ
DMM.makeの値上げに伴い0.8uキーキャップの入手が難しくなったため、思い切ってキーキャップの設計を行いました。
それほど特徴があるわけではないですが、台形状の外形に中央を凹ませるという一工夫をしております。
実物はこんな感じです。
グレーの方が私の設計したキーキャップです。
実物は遊舎工房のminiZoneに取り付けております。ぜひ触ってみてください。
0.8uキーキャップのデータはこちらにて無料で公開しております。
宜しければお使いください。
(WeNextのクーポンも宜しければぜひ!🙏)
3. Spreadwriter
GL516ケースの発売と設計ガイドの公開がされるとのことで、いっちょ乗ってみるか〜と設計と頒布を行ったのが、このSpreadwriterです。
Radialex譲りの放射状のキー配置を活かしたく試行錯誤をして、このレイアウトにたどり着きました。
1.25uと1.5uを縦置きにすることで、放射形の根本を美しくする…というのはちょっとした発明だと思っています😁
この後、後述のJPKBでPOKER互換のケースに対応したキーボードも設計したのですが、それと比較するとGL516は制約が少なく自由度の高い設計が可能でした。
スイッチプレートとデコレーションプレートアルミで製造するという試みも試してみました。
JLCPCBだと、片面は黒・もう片面はむき出しのアルミという感じでオーダーできたので、GL516のブラック・シルバーの両ケースに対応できるところも利点がありました。
現在は、PCBとスイッチプレートとデコレーションプレートを遊舎工房さんで購入可能ですので、GL516をお持ちの方は、ぜひ組み立ててみてください。
4. JPKB
POKER互換ケースに対応したPCB/スイッチプレートを設計してみたかったのと、日本語配列のHHKBライクなキーボードが欲しかったので自分用にデザインしてみました。
ケースは長年気になっていた、こちら。
いざ、組み立ててみると
- POKER互換ケースとは行ってもケースによって溝やUSB口の位置がビミョーに違う
- GL516と同様にPro Micro(ケース内)→中継ケーブル(ケース内)→USBケーブル(ケース外)→PCといった経路を想定しいたのですが中継ケーブルが微妙に収まらない
- まったく規則性のないケースのネジ穴
とかなり苦労しましたね…。
さすがにこれで頒布するのは気がひけるなぁ…とPCBと中継ケーブルを余らせているのですが、ちょっともったいないのでお手頃な価格でBoothにでもあげようかなと。
上級者向けにはなるかと思いますが…笑
5. QooLee
昨年に設計してそのままだった30%キーボードです。
もったいないので頒布するか〜と始めてみたところ思いの外お求めの方が多かったのが印象的でした。
そんなに特徴的な部分はないですが、日本語配列を程よく圧縮した感じが良かったのでしょうか。
値段もお手頃だったからかもしれません。
キーボードニュースでも取り上げられました。
Gherkinに対抗して、キュウリから命名を考えました。
少数ですが、近々在庫をいれますのでお求めの方は入荷お知らせメールの登録をお願いします。
6. DogTagのカラーバリエーション
昨年に頒布を開始したDogTagですが、こちらはブルー以外のカラーもご用意させていただきました。
お手頃な値段と豊富なカラーバリエーションのおかげか、息の長いマクロパッドになっております。
お求めは以下からどうぞ。
7. お好きな色のRadialexがつくれる!!
遊舎工房さんにRadialexのPCBを取り扱って頂けることとなりましたので、アクリル製のケースが発注できるように登録頂きました。
組み立てに必要な部品の一覧はこちらです。
お求めやすいよう、A4サイズ以内で収めるためにボトムプレートの一部を切り抜くという努力(?)。
組み上げるとこんな感じです!
クリアなアクリルで組み立てて頂いた作例です。
このようにご自身のお好きなカラーでRadialexを組んで頂けるの、とても嬉しいですね〜
8. meishi2展に出品
遊舎工房さんにて開催されましたmeishi2展に出展させていただきました。
meishi2部門
meishi2をアクリル積層ケースでラッピング?したものです。
積層構造をうまい具合に使って文字も入れました。
2層目にオレンジのアクリル板を入れています。
段差具合も試行錯誤を繰り返して程よい塩梅にしました。
フリー部門
フリー部門にはDogTagの赤と黄色バージョンを提出しました。
説明文を焦って書いちゃったので、内容がないですねw
9. GOAT51
先述したSpreadwriterの配列が自分的には気に入っていたので、GL516ケースをお持ちでない方でも使えるようにと設計したのがGOAT51です。
遊舎工房フリーマーケットでのキラータイトル?として持参しました。
いつもそれっぽい理由を考えて命名するのですが、今回は思いつかず動物シリーズにあやかるのと、願いも込めて、「GOAT」を冠しました。
10. MeiCB
リアルイベントの際に、ちょっとしたギフト的なものがあると話のタネになるかなと思い、遊舎工房フリーマーケットに持ち込んだのがMeiCBです。
名刺サイズなので、そのまま名刺ケースに入りますし、名刺として渡すことができ、且つ簡易なマクロパッドとして使えます。
トラックパッドの実験でも活躍しました笑
Kicadプロジェクトを公開しているので、お好きにご自身のアイコンやプロフィールなどを記入したものを発注してみてください。
購入したキーボード
11. cocot46plus
秀逸なデザイン性を持っていたcocotシリーズにトラックボールを搭載可能ともはや最強の一体型と呼んでも差し支えない一作と言えるcocot46plus。
「欲しいものは自分でつくる」というモットーのもと、自分で設計・組み立てしたものを使うようにしていたのですが、このcocot46plusには白旗を上げて購入致しました…笑
miniZoneで自分用につくったファームウェアをcocot46plusにも移植したりと、自分で設計したものとはちょっと違った関わり方もできました。
12. Keyball44
cocot46plusに白旗を上げて以来、キット購入の敷居がだいぶ下がったので、気になっていたKeyballシリーズを購入しようと思ったところ、ちょうど登場したのがKeyball44。
遊舎工房フリーマーケットで実物を触らせても頂き、その足で遊舎工房に向かい他のKeyballシリーズと比べて購入を決めました。
設計者さんの「Keyball44はトラックボール付近のスペースを広めにしている」とお聞きして、実際に触り比べてみたところ違いが分かるレベルだったので、Keyball44を選んだという小話があります。
トラックボールを左につけるか右につけるか、かなーり悩みましたが普段は右手でトラックボールを使うので、Keyball44では左側に取り付けました。
私は左利きではありませんが慣れるまでさほど時間も掛からず、ポインター移動だけでなくクリックやドラッグなども問題なく使えるぐらいまでに至りました。
トラックボールの取り付け位置が絶妙ですね...すごいです😂
こちらもcocot46plusに引き続き、カスタムファームウェアをご用意しました。
(miniZoneの動画使いまわしているのどうにかせねば…!)
13. イベント
今年は、遊舎工房さんのフリーマーケットにも出展させて頂きました。
まとめはこちらにございます。
キー部にもめっちゃ行きたいのですが、2回とも都合悪く参加できておりません><
次こそはいきたい!!
14. #KEEB_PD
実は、#KEEB_PDに毎週参加しております。
お恥ずかしながら写真のセンスがなく、毎回それほど伸びないのですが、惜しくも2位だったのが2回ほどありました。
ここで飾らせてください🙏
15. 嬉しかったこと
ここには列挙できないほど、たくさんの方に私の設計したキーボードをつくって頂きました。
全てをご紹介するのは難しく一部だけのピックアップとなりますが、SNSやメッセージは全て確認させて頂いております。
皆様、温かいメッセージを下さるのでとても励みになります😂
総括と来年
今年は昨年と比べると、自作キーボードの熱中度が落ち着いたかと思いましたが、並べてみるとそんなことはないですね…笑
遊舎工房のフリーマーケットやSNSにて他の設計者さんやコミュニティの方と繋がれることが増えたのがとても嬉しいです。
今年は比較的真面目?なものをつくっていたことが多かった気がするので、来年はもうちょっと攻めたやつをつくっていきたいですね!
次作ろうと思っているのはこんなのです。
では、良いお年を🙏
この記事はKeyball44とminiZoneで書きました。
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