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オフサイトMTG開催レポート〜4つのワークショップから得た成果と学び〜

に公開

この記事は、tacoms Advent Calendar 2024の最終日です!!
他メンバーのAdvent Calendarはこちらからご覧ください!👇
https://qiita.com/advent-calendar/2024/tacoms

はじめに

tacomsでCTOをしている@masa1998ygです!

tacomsにとって2024年は資金調達、新プロダクトのリリース、オフィス移転など会社全体で大きなイベントが多く変化が大きい年でした。開発チームにおいてもチームメンバーが1年で倍以上増加し1年前と比べるとガラリと雰囲気が変わりました。

小さなチームだった頃は、全員が距離感も近く、自然と意思疎通が取れていました。しかし、10名を超えたあたりから、「他のチームが何をしているかわからない」「チーム間の意思決定にばらつきがある」 といった課題が浮き彫りに。組織としての一体感や方向性を見直す必要性を強く感じるようになりました。

そんな課題を解決するため、私たちが取り組んだのが、プロダクトチームの「オフサイトMTG」 です。この記事では、オフサイトMTGの目的や内容、そして得られた成果についてお伝えします。オフサイトMTGを実施しようとしている方や、チームビルディングに関心のある方の参考になれば幸いです!

オフサイトMTG開催の目的とゴール

tacomsのプロダクトチームはフルリモートで全国各地にメンバーが在住していますが、今回のオフサイトではほぼ全員に東京へ集まってもらうことにしました。みなさんの貴重な時間を最大限有意義なものにするため、以下のような目的とゴールを定義しました。

目的

1️⃣ プロダクトチームメンバーが共通の目標に対して同じ方向を向いてプロダクト開発・技術的改善に取り組める状態になる
ここ半年で10名近くのメンバーが増えており、どんなメンバーが入社されたのかを把握することが難しい状況です。
また、プロダクトも増え、システムの複雑さも日に日に高まっていく状況にあるため、改めて目指したいことや大切にしたい価値観を共有し理解を深め、チームが一体となって発明を通じた課題解決を行えるようになるきっかけにしたいと考えています。

2️⃣ 技術改善やプロダクト改善に集中して取り組み、成果を出す
普段の業務では優先度が低くなりがちな技術課題に、オフラインで集まることで短時間でも全力で取り組み、どれだけの成果を出せるか試してみることにしました。

ゴール

① プロダクトチームのビジョンや会社のミッション・バリューの解像度を高め、チームとして大切にしたい価値観(Manifest)を1つでも定義する
② 時間をブロックして集中して技術課題の開発をすることで、1つでも多くの技術課題を解決すること

開催概要

今回は、日帰り形式で2日間のオフサイトを開催しました!
初回ということもあり、合宿形式ではなく、都内の(オシャレ)な会議室を借りて実施!!

会議室はこんな感じ!リラックスしつつ集中できる環境でした

前述したオフサイトの目的・ゴール設定に合わせてタイムスケジュールを作りました。実際のスケジュールは以下のような形です!

Day1 / ワークショップ & 懇親会

まずはアイスブレイクからスタート!井上がプライベートな話で場を和ませながら、オフサイトの目的やゴールを全員に共有しました👏(笑)

コンテンツ1) メンバー交流ワークショップ

<時間配分>

  • 説明:2min
  • 自身の価値観を元にカードを選択:3min
  • チーム内で共有:15min

<チーム>
普段一緒に仕事しているチームメンバー

<内容>
一番最初のワークショップは、チームメンバー同士の価値観を深く理解するために、ムービングモチベーターズというエクササイズを実施しました。
このエクササイズでは、10枚の価値観カードを使い、各メンバーのモチベーションの源泉を可視化します。そのプロセスで、「なぜそれを大切にするのか?」を言語化し、共有することで、相互理解が深まる内容になっています。

具体的な進め方としては以下のように進めました。

当日の議論の様子をまとめたMiroのスクリーンショットがこちら!

コンテンツ2) Product Team Vision / Manifest ワークショップ

この記事の冒頭で触れた通り、tacomsの開発チームはこの半年で多くのメンバーが加わり、組織全体としての価値観や方向性を再確認する必要がありました。そこで実施したのが、「Product Team Vision」と「Manifest」 を策定するためのワークショップです。

Visionとは、tacomsのミッションである『発明で、半径5mの人を幸せに』を実現するため、プロダクトチームが目指すべき理想像を明示化したものです。Manifestは、そのVisionを達成するためにチームが大切にすべき価値観を具体化するものです。

1)Product Team Visionの叩き台の共有・質疑応答

<時間配分>

  • 説明:30min
  • 質疑応答:10min
  • 休憩:10min

<チーム>
なし

<内容>
井上が作成した「Product Team Vision」の叩き台をチーム全員に共有。メンバーからは質問・意見・感想の3つを募集し、メンバーと直接対話しながらVisionへの理解を深めてもらいました。

トップダウンでVisionを決めるかボトムアップでVisionを決めるかという論点がありますが、現状から想像できない未来を描き、チームに方向性を示すことはCTOや管理職の役割の1つであると考えています。
一方で、Visionをただの標語ではなくメンバー一人一人の仕事における指針にするためには一人一人がVisionを納得感を持って理解し、自分ごとに出来ている状態が理想です
このワークショップでは、トップダウンでVisionを共有しつつ、メンバーの皆さんと対話しながら疑問点をなくすための時間にしました。

2)Product Team Visionについて何が出来ていて、何が出来ていないかを考えるワークショップ

<時間配分>

  • 説明:5min
  • ワーク:50min
  • 発表(チーム単位):30min
  • 休憩:10min

<チーム>
普段一緒に仕事しているチームメンバー

<内容>
Visionを共有した後、チームごとに「やれていること」「やれていないこと」「やれそうもないこと」の3つの軸で現状を整理しました。特に、「やれていないしやれなさそうなこと」 に着目することで、メンバーが抱える課題や本音を引き出すことができました。

チームでやれていないしやれなさそうなことの内訳

  • やった方が良いがモチベがわかない。。
  • やった方が良いがチームの実力的にやれなさそう。。

3)会社のMission / Value、Product Team Vision の解像度を高めるためのワークショップ

<時間配分>

  • 説明:5min
  • ワーク:30min
  • 発表(チーム単位):15min
  • 休憩:10min

<チーム>
シャッフル

<内容>
1〜2はプロダクトチームのVisionに関するワークショプでしたが、3は会社全体のミッション・バリューの観点から「体現できていること」「体現しきれていないこと」の2つを考えてもらいました。

4)プロダクトチームとして大切にしたい価値観(Manifest)言語化ワークショップ

<時間配分>

  • 説明:5min
  • ワーク:30min
  • 発表(チーム単位):15min
  • 投票・選出:10min

<チーム>
シャッフル

<内容>
1〜3までのワークショップで出た内容を踏まえた上で、プロダクトチームとして大事にしたい価値観を投票で決めましょうというワークショップです。

チームそれぞれ、この辺りを大事にしたいよねという議論をしてもらい、投票会場に上げてもらった上で全員で投票しました。

シャッフルチームの名前を動物にしていたらMiroが動物園になってしまいました(笑)

コンテンツ3) ワーキンググループ制度の説明とキックオフ

開発チームではSprintの10〜20%を技術課題の投資に充てているのですが、その時間を個人作業だけでなく、プロジェクトチームとして作業することで、より大きな課題解決が出来るチームでありたいという想いからワーキンググループ制度を検討し、実際に始めてみましょうという話をしました。まだ試験運用ではあるのですが、1月から2つのワーキンググループが始まる予定です。

コンテンツ4) 懇親会

会場を移動しまして、tacomsにご出資いただいているXTech Venturesさんが運営するxBridge Yaesuのイベントスペースをお貸りし懇親会を開催しました!

https://xbridge.tokyo/

Camelを導入いただいているお客様でテイクアウト・デリバリーを頼んで楽しく談笑しました👏👏

Day2 / 技術課題ハッカソン

2日目の技術課題ハッカソンは、日々のプロジェクトタスクとは関係ない技術改善に対し、全員がオフラインで議論し集中して開発することで技術課題を解消したいという目的で実施しました。

場所は中目黒のtacomsオフィスに集まって実施。会議室がいくつかあるのですが、2つ貸し切ってチームごとに分かれて技術課題の開発を進めました!

実際にメンバーが取り組んでいた課題は以下のようなものです。

  • エラー通知・エラーログの整理や改善
  • 画像最適化・パフォーマンス向上
  • Feature Flagの導入検討
  • mockの置き場所変更
  • 環境変数読み込みのリファクタリング
  • 生成AIを活用したドキュメント生成、検索性向上

11時〜17時までという短い時間でしたが、日々あまり対処できてない細かいタスクをワイワイしながらやっていただきました。(なんと写真を撮り忘れてしまいました。。)

オフサイトの成果

Day1とDay2を通じて、以下の成果を得ることができました👏

  • チーム全体で共有する価値観(Manifest)を1つ決めること
  • 手が付けられてなかった技術課題の改善
  • メンバー同士の信頼関係の強化と相互理解の促進

Day1の最終成果物はこちらです!

初開催で不安な部分はありましたが、そんな不安も忘れるぐらい全員がワークショップに精力的に参加してくれて本当に盛り上がりました👏

オフサイトを終えて〜メンバーからの声〜

オフサイトを終えた後、メンバーにアンケートを取ってみました!

Q)1日目のご意見・感想お願いします!
Q)2日目のご意見・感想お願いします!
Q)次回開催へ向けたリクエストあれば!(コンテンツ / 会場 / 懇親会などなんでも)

組織として目指すべきところや大事にするべきところの目線合わせができて、とても有意義な会でした。
どうしても人が多くなってくるとぶれがちなところだと思うので、定期的に(宗教的に)共有なりワークショップなりの会を開いて浸透を図るのはよさそうだなと思いました。
少しプロダクトにフォーカスして、エンジニア観点でやりたいエンハンスや機能、未来について語る時間があっても面白そうだなと思いました。

・色んな方と話す機会になったので今後コミュニケーションがしやすくなりました!もっとチームシャッフルの機会があるとよりよかったと思いました
・ビジョンや会社のミッションについての理解が深まりました
・みんな積極的に意見を出していて良い人が揃ってるなーと感じました!
・オンラインの方が疎外感ありそうだと思いました
・トイレが少なすぎました

普段は独立してタスクを進めることが多いので、チームで話し合いながら共通の課題に向き合えるのは新鮮でした。(普段だとSlackや定例など相談の機会が減るので)
一緒に補完し合いながら進められたので、スムーズに課題解決できました。

次回開催へ向けて改善しないといけない点はありつつ、満足いただけるご意見も多かったので非常に良かったかなと思います。(トイレが1つしかないのは想定外でした。。笑)

まとめ〜次回のオフサイトに向けて〜

今回のオフサイトMTGでは、チームとしての一体感を高めるだけでなく、価値観やVisionを明確にし、次の一歩を踏み出すための指針を得ることができました。参加したメンバーにはtacomsに入社したばかりの人、ワークショップの経験が少ない人もいたのですが、全員が主体性持って積極的に取り組んでいただけたからこそ、きちんとワークショップの成果を出せたのかなと思います。
メンバーの皆さんには本当に感謝していますし、来年もまたオフサイトMTGの企画を気合い入れて頑張ろうと思います!

ただし、改善点もいくつか見つかりました。特にDay2のハッカソンでは、もっと成果を出せる仕組みが必要だと感じたので、次回はそこを重点的にブラッシュアップしたいと思います。

懇親会の様子やメンバーの感想も非常にポジティブで、「次回もぜひやりたい!」という声が多く寄せられました。来年もさらに良い形でオフサイトを開催できるよう頑張ります!


懇親会終わりの記念撮影

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メンバーが増えつつあるtacomsの開発組織ですが、まだまだ少人数のチームであり、課題が山積みです。。。
エンジニア積極募集しておりますので、まずはカジュアル面談からお話ししましょう!

https://www.tacoms-inc.com/recruit

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