みすてむずアドベントカレンダー(2) 12日目 6ドル以下のドメインを3つ紹介する
はじめに
これはみすてむず いず みすきーしすてむず(2) Advent Calendar 2025の〇日目の記事です。
今回はPorkbunで扱っているドメインから、更新価格が6ドル以下のドメインである「.fyi」「.gripe」「.uk」を紹介します。
この記事での「ドメイン」の定義について
ドメインについては暗黙的に以下2点のように記述しますので、ご了承ください。
- ドメインとは、インターネットにおけるドメイン名のことをさします
-
「ドメインとは」や、特に例外の旨記載のある場合を除き、ドメイン取得サービスへの言及で「ドメイン」という場合、利便性のため、取得可能なセカンド(場合によってはサード)レベルドメインをさす意味で使用いたします。
- 例えば、「.jpドメイン」や「.jpのドメイン」と書いた場合、「.jpのセカンドレベルドメイン」という意味になります。
記事内でのドル円レート(1ドル=160円)について
この記事でのドル円レートは一括して1ドル=160円として計算しています。
執筆時(2025年年末)のレートは1ドル160円に至ってはいませんが、以下の理由で少し高めに見積もっています。
- 昨今の円安で1ドル150円以上のレートが普通となったこと
- 国内からドルで支払いをすると両替等に手数料がかかるため、実際はレートよりも多く金銭がかかること
- キリの良い数字である方が計算がしやすいこと
みすてむずとは?
ITに関わる人のサーバーにしたい。話題はテーマフリーです。晩ごはんから仕事の話(NDAには注意)まで。
(サーバー紹介文より)
以上のようなコンセプトの、技術系の人が集まるMisskeyサーバーです。
書いた人
いわゆる「工学系の進路しか向いていなかったオタク女子」です。
できることも、好きなことも、得意教科も工学系だったのでその方向に進学し、職業もエンジニアです。
なので旧Twitterのあれこれにともないみすてむずに移住し、そのままそこで住んでいます。
紹介するドメインについて
Porkbunで更新価格がお安いドメインのうち、以下のような条件でピックアップしています。
- 更新価格6ドル以下
- セールでお安いドメインではなく、通常料金の更新価格
- トップレベルドメイン
- つまり、セカンドレベルドメインを取得する値段が安いもの
- 取得するのに国籍などの特殊条件があまりないもの
- なんとなく気になるもの
- 以前の記事で紹介したドメインではない
.fyiドメイン
.fyiドメインは、「for your information」(訳: 参考までに)の略語として使えるドメインです。
PorkbunとTLD-listでの個別ページはそれぞれ以下の通りです。
歴史
2015年にできた(比較的)新しめのドメインで、新gTLDと呼ばれるくくりに入ります[1]。
Googleによって申請されてできたもので、現在のレジストリサービスはIdentity Digitalにより運営されています[2]。
※ちなみにIdentity Digitalは以前はDonutsという名前だったようですが、ブランド名変更により現在の名称になりました[3]。
価格(国内・海外)
知名度が低いのもあり、国内でもドメインを幅広く扱っていることを売りにしているレジストラが主に扱っています。
要するに、国内ではメジャーどころで売り競っているというわけではないので、海外と日本国内での価格差が結構激しめで、表で書くと以下のようになります。
| レジストラ | ドメイン更新価格 |
|---|---|
| お名前.com | 4,059円 |
| Porkbun | 5.66ドル(約905.6円) |
| Cloudflare Registrar | 5.20ドル(約832円) |
以上により、英語の障壁があるものの、購入するのであれば海外レジストラで購入する方が価格的にはおすすめです。
用途
用途としては、「for your information」という言葉の略語でもあることから、情報を扱うサイト全般に適していると思われます。
Porkbunなど見ていると、ヘルプページ、コンタクトインフォメーションページなどがユースケースとして考えられている模様。
とはいえ用途に制限は(違法でなければ)ないようですので、普通に.comでは取れないドメイン文字列でドメインを取得するのにも利用できます。
取得制限
.fyiドメインを取得するにあたって、特に取得条件はないようです。
また、Whoisプライバシーにも対応しています。
知名度
知名度ははっきり言って低いです。
日本国内のレジストラでの値段もお高いので、それも相まって日本国内のサイトのドメインとしては見かけません。
その分サブドメイン文字列が空いてはいるのですが…。
筆者の評価
筆者的には、価格的にも廉価で国籍などの制限もなく、ccTLDではないので、そこそこ安定しているドメインを取りたい場合によさそうなドメインであると考えています。
ただ、fyiというドメイン名の知名度や、日本国内の略語としての知名度を考えると、あまり検索などでひっかかりやすいドメインとはいいがたいです。
.comよりお安めに、とりあえず独自ドメインをとっておきたいけれどもccTLDのように国際情勢によって存亡が危ぶまれることがあるようなドメインではないものを確保しておきたい、という場合に適しているドメインだと思います。
知名度は低いのですが、新gTLDということでそれなりに(知名度以外の)使い勝手は良さそうだと思います。
.gripeドメイン
.gripeドメインは、gTLDの一つです。gripeという単語は英語で「不平・不満」を表します。
PorkbunとTLD-listでの個別ページはそれぞれ以下の通りです。
歴史
.gripeドメインは2014年に登場した、新gTLDのくくりに入るドメインです[4]。
Identity Digitalの前身であるDonutsが申請し、Identity Digitalが現在管理しています[5][6]。
価格(国内・海外)
.fyiと同じく、 知名度が低いのもあり、国内ではドメインを幅広く扱っていることを売りにしているレジストラが主に扱っています。
そのためか、価格が国内と海外で大きく違います。
| レジストラ | ドメイン更新価格 |
|---|---|
| お名前.com | 5,863円 |
| Porkbun | 5.66ドル(約905.6円) |
| Cloudflare Registrar | 5.20ドル(約832円) |
以上により、英語の障壁があるものの、購入するのであれば海外レジストラで購入する方が価格的にはおすすめです。
用途
名前が名前なので、苦情を表明したり、受け付けたりするサイトですとか、悩み相談・愚痴サイトなどに使用されることが想定される模様です。
ただ、特にほかの用途で使用するにあたって制限は(違法でなければ)ありませんから、普通に.comでは取れないドメイン文字列でドメインを取得するのにも利用できます。
取得制限
.fyiなどと同じく、特に取得条件はないようです。
また、Whoisプライバシーにも対応しています。
知名度
知名度は低いです。
(知ったとしても単語の意味が意味なので、あまり使用する先の想定が浮かびづらいので、そのためもありそうです…。)
筆者の評価
取れるドメイン文字列もまだまだ余っているでしょうし、gTLDなのでccTLDのような事情もなく、知名度は低いものの値段を見るととりあえず取るドメインに使えるかなとは思います。
ただ、gripeの意味が意味ですので、その点でいろいろと難しいドメインだな、という感じ。
文字数も長いので、その点でも利便性がちょっと残念かなという印象です。
知名度は低く、またドメイン名の意味もあって、なかなか使いづらいドメインだな…というのが正直な感想です。安いのですけれども…。
.ukドメイン
.ukドメインは、2文字であることからもわかる通り、ccTLD(country code top-level domain、すなわち国別コードトップレベルドメイン)の一つです。
.ukはUnited Kingdom、つまり英国の国別コードトップレベルドメインとなります。
Porkbunでの個別ページは以下の通りです。
ちなみに、tld-listにも個別ページはあるにはあるのですが、2025年12月現在エラーで閲覧できないためここには書いていません。
歴史
1985年に登録された、非常に歴史あるドメインです。なんでも最初のドメインである.com等の7か月後に登録されたとか。[7]
ちなみに英国のカントリーコードはgbなのですが、ukドメインがccTLDとして先に登録されました。.gbドメインは現在取得不可で利用も制限され、廃止方向に向かっている模様です[8][9]。
2014年から(一部を除いた)セカンドレベルドメインを直接登録することが可能になった模様[10]。
現在の管理はNominet UKが担っています[11]。
価格(国内・海外)
英国のccTLDということもあり、国内ではそこまで有名でもないためか、扱っているレジストラは少なめです。お名前.comでも扱っていません。
そのため、価格の差もそれなりに生じていますが、先に紹介した.fyiドメインや.gripeドメインほどではありません。
実際に比較してみると以下のようになります。
| レジストラ | ドメイン更新価格 |
|---|---|
| Gonbei Domain(ゴンベエドメイン) | 1,958円 |
| Porkbun | 5.66ドル(約905.6円) |
| Cloudflare Registrar | 5.22ドル(約835.2円) |
とはいえ結局千円程度の差は生じているので、海外レジストラで購入する方が安価ではあります。
用途
一応英国に関係する用途が(ccTLDなので)想定されているとは思うのですが、違法でなければ用途に制限はない模様です。
なお、もちろん日本国内向けのコンテンツを載せるのにお勧めかといわれると、英国のccTLDですので、そうではありません。
取得制限
国別コードトップレベルドメインなのですが、取得に国籍制限はありません。
ただ、Whoisプライバシーに対応していません。
一度Porkbunでカートに入れて確認してみたのですが、「個人の場合のWhois情報は公開されないはず(should not)です」というような文章が出ました。つまり、個人であれば表示されない可能性はありますが、本当にそうなるかは保証されていないようですので、Whoisプライバシーには実質対応していないと私は考えることにしています。
知名度
なにせ英国のccTLDですし、世界での知名度は高そうです。
ただ、日本国内ではそこまで知名度はないかなと思います。日本国内関係向きのものには日本のccTLDである.jpがありますし…。
筆者の評価
- 安い
- 短い
- 取得に国籍制限がない
以上が利点ですが、Whoisプライバシーに対応しているわけではないのが曲者なドメインです。
ただ逆に、特にWhois情報を伏せようとは思わない人が、短いドメインを求めてとりあえず安いものを取得したり、特にTLDの属性にこだわらなくてもよい場合の用途には使えそうです。
Whoisプライバシーに対応していないということはあれど、短く、安く、かつ居住地による制限のないccTLDとして、それなりにドメインを選ぶときに選択肢に入るドメインだと思います。
まとめ
今回はPorkbunで買えるドメインについて、6ドル以下のものを紹介しました。
評価をまとめると、以下のようなところです。
- .fyi: 知名度が低く、使われている頻度も低い代わりに、文字列名が空いています
- .gripe: 知名度が低く、また単語の意味もあって使いづらい
- .uk: 知名度が高めだが英国のccTLDで、またWhoisプライバシー非対応
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