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CEATEC 2022 視察報告

2022/11/09に公開

はじめに

SREホールディングス株式会社のデータサイエンティストの天海です。
先日、CEATEC 2022が開催されました。今年度は、3年ぶりの会場での開催およびオンライン開催のハイブリッド開催となりました。
今回は弊社の天海と岡林が現地視察してきましたので、会場および展示ブースの様子を紹介します。

CEATEC 2022会場

CEATEC概要

開催趣旨

経済発展と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、「共創」によって未来を描く。

会期

  • 幕張メッセ会場: 2022年10月18日(火)〜21日(金)午前10時~午後5時
  • オンライン会場: 2022年10月1日(土)〜31日(月)

CEATEC 2022 開催概要より

会場の様子

CEATEC 2022会場

今回は会期最終日に現地会場に足を運びました。会場は賑わっていたものの、比較的密にならず展示を見たり質問したりできる状態でした。その中で、SONY、日立などの大企業ブース、メタバースのブースに関しては人気で人が集まっていて、順番待ちが発生しているブースもありました。高校生を含む学生の参加者も多く見られ、幅広い年齢層が参加しているようでした。
開催趣旨の通り、業種・業界問わず、IT、AI、VR、AR、IoT、ロボット、カーボンニュートラル、サステナブル、5Gなど幅広く展示がされていました。特定の目的のために訪れるというよりは、世の中がどのような技術に興味関心があるのか、流行や潮流を知るのに良い展示会だと感じました。また、プロトタイプ段階の展示も多く、近未来を想像することもできました。

興味深かった展示ブース

主観ではありますが、興味深かった展示ブースをいくつか紹介します。

JR西日本

  • 自動改札機故障予測AI、列車動揺判定システム
  • 鉄道事業者として初の出展
  • 鉄道事業を通じて蓄積したデータを活用
  • 自社にデータアナリティクス部門を設置して開発

Atos

  • GNSS付きSLAM LIDARハンディースキャナー「GS-1」
  • SLAM、LIDAR技術を利用して、土地の地形を高さ100mまでスキャンできる
  • 測量業務の省人化を実現する
  • 土木事業を主業としているが、当初から「建設DX」を目指して、ICTを活用した土木・建設事業を目指している

LBMA

LBMAとは

一般社団法人LBMA Japanは、LBMA Globalの日本支部であると共に、日本国内に於ける位置情報マーケティング・サービスを推進する非営利社団法人です。

LBMA Japan概要より

  • LBMAとして出展しており、事業者会員も併せて出展
  • Agoop社のマチレポやクロスロケーションズ社の人流アナリティクスが興味深かった
  • スマートフォンのGPSデータを元に位置情報データ、人流データを蓄積している模様
  • 位置情報データ、人流データという簡単には新規参入できないデータを持っているのはやはり強いなと思った
  • 人流データは出店戦略や、不動産戦略など、色々な分野で使い道がありそう
  • 一方で位置情報データの活用はGoogleなどのビッグテックと競合しそうで、どう活用してどのようなサービスにするのかが重要になりそうである

岩手県立大学

  • イーアールアイ社のinQrossを使用して、製造現場のヒトの行動を把握する
  • ヒトの動きを分析するソリューションとして、センシングデバイスも製品として完成しているのが強い
  • デバイス含め比較的安価で導入できるらしい
  • センシグデバイスを用いたソリューションはさまざまあるが、(弊社のような)IT企業にとってはセンシングデバイスをどう調達するか、はひとつの大きな課題となり得る
  • デバイスを製造する企業とタッグを組むというのも検討していくべきかも知れない

おわりに

幅広い分野の展示がされているため、世の中でどのような技術に興味関心があるのかを垣間見ることができました。過去のCEATECではTVなど家電の展示が多かったと聞いていますが、今回のCEATECではAI、AR、VR、カーボンニュートラルなどが中心となっていて、世の中の技術に対する興味関心は大きく変化していると改めて感じました。また、興味深かった展示ブースにあげたJR西日本や他にも東京ガスなど、元々IT・AI企業ではない企業の出展も目立ちました。AIができる、機械学習ができるだけでは競争優位性を保つことが難しく、どのようなデータを持っているのか、どのようにデータを蓄積するのか、それらをどのように活用するのかが今後はより一層重要になると今回のCEATECを通して再認識しました。

SRE Holdings 株式会社

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