KiCad 5.1.10 on Macな環境で"KiCadことはじめ"を(ハマりどころをまとめつつ)なぞってみた
はじめに
電子回路図を自在に設計して基板発注まで出来るようになりたいなと思ってKiCad入門することにしまして、とっかかりにKiCadことはじめという公式のチュートリアルをやることにしました。
が、なかなか手元の環境との差分が大きく、これ↓を生み出すまでにいろんなところにハマったので、まとめてみました。
3Dモデル。感慨深かった
プリント基板のレイアウト。ドキュメントと差分あるのでいまだに不安。
れっつご
KiCadことはじめの章・箇条に合わせて、差分などで一手間かかった箇所をまとめていきます。
ドキュメント通りに進行できた箇所はスルーしています。
電子回路図の作図
Eeschema の使用
手順20
プロジェクト固有のテーブルを選択します。テーブルの下にあるライブラリーを参照ボタンをクリックします。あなたのコンピューターにインストールされている公式 KiCad ライブラリーの場所を見つける必要があります。多くの '.dcm' ファイルと '.lib' ファイルがある 'library' ディレクトリを探しましょう。 C:\Program Files (x86)\KiCad\share\ (Windows) や /usr/share/kicad/library/ (Linux) を見てみましょう。ディレクトリが見つかったら、 'MCU_Microchip_PIC12.lib' ライブラリーを選んで追加し、ウィンドウを閉じます。選んだライブラリーがリストの最後に追加されます。次にその別名(ニックネーム)をクリックして 'microchip_pic12mcu' に変更します。OK を押してシンボル ライブラリーのウィンドウを閉じて下さい。
テーブルの下に代替パスとして ${KICAD_SYMBOL_DIR}
という変数が定義されていて、これが上記で言う 'library' ディレクトリを指しているはずです。
自分の環境では上記変数が指すディレクトリ内に目当てのlibが存在していました。
手順21
コンポーネント追加のステップを繰り返しますが、今度は 'Device' ライブラリーの代わりに 'microchip_pic12mcu' ライブラリーを選択して 'PIC12C508A-I/SN' コンポーネントを選びます。
完全同名のコンポーネントが存在しなかったので、微妙に違うのですが PIC12C508A-ISN
を選択しました。
手順25
次に3ピンのコネクターとして 'MYCONN3' という回路図コンポーネントを作る必要があります。 「KiCad回路図シンボルの作成」 の章にジャンプし、一からコンポーネントを作る方法を学んでから、基板での学習を続けるためにこの章に戻ってきて下さい。
本記事の下の方で該当作業のメモも載せています。
手順26
さあ、新たに作成されたコンポーネントを配置することができるようになりました。[a] を押して 'myLib' ライブラリーにある 'MYCONN3' コンポーネントを選びます。
作ったシンボルはEeschemaの方でこんな感じで参照できてる。
手順43
ここで、どこかから供給される電源を KiCad に表示するための '電源フラグ' を追加する必要があります。[a] を押して 'power' ライブラリーにある 'PWR_FLAG' を検索して下さい。それらを2つ配置します。以下のように GND ピンと VCC に接続します。
PWR_FLAGの置き場は良く分からんかったので適当に設置。
プリント基板のレイアウト
Pcbnewの使用
手順5
さあネットリスト ファイルをインポートしましょう。上部ツールバーにある 'ネットリストをロード' アイコン netlist_png をクリックします。Eeschema で作られたのであれば、'ネットリスト ファイル' フィールドにネットリスト ファイル 'tutorial1.net' が選択されていなければなりません。'現在のネットリストを読み込む' をクリックします。その後、'閉じる' ボタンをクリックします。
ネットリスト読み込みしたけど、なんもない???
ってなったけど、Pcbnewを開いたときにダイアログで聞かれた アクセラレーターをオンにしますか?
という問いにいいえを押してしまったからのようでした。
後からツールセットを変更するのはここからできます。
モダンツールセットに変更すると、無事表示されました。
手順21
レイヤーを変更して、ピン A からピン B に行きましょう。 ビアを配置することで、配線している銅箔面を変更できます。 表面の銅箔面に配線している時に、右クリックして 'ビアを配置' を 選ぶか単に [v] を押して下さい。これにより、配線を終えたところで 裏面レイヤーに移ります。
これどこの話をしているのか全然分からなかったので教えて欲しい・・・
スルーして進行しました。
手順24
順番にそれぞれの角でクリックして基板外形を描いていきます。最初の角に戻ったら再度クリックして長方形を完成させます。今、描いた領域の内側で右クリックして下さい。 'ゾーン'→'全て塗り潰し' をクリックします。基板は緑色に塗り潰され、このように見えるでしょう。:
ことはじめ
自分の環境
ですが、次のステップでデザインルールチェックをしたところそれは通過したので、回路としての問題はなさそうでした。
KiCad 回路図シンボルの作成
コンポーネント ライブラリ エディターの使用
手順1
新しいコンポーネントの作成には コンポーネント・ライブラリ・エディタ (Eeschema の一部) を使います。プロジェクトフォルダ 'tutorial1' 内に 'library' というフォルダを作りましょう。新コンポーネントを作ったら、そこに新しいライブラリファイル myLib.lib を置きます。
ちょっと説明がざっくりしていますが、こんな感じで作業できます。
-
ライブラリエディタの適当なとこで右クリックして、
新規ライブラリー
を選択
-
プロジェクトレベルで設定
-
プロジェクトディレクトリにライブラリ用のディレクトリを作り、その配下にmyLib.libという名前で作成
-
Save完了するとライブラリ一覧に生えてくる
-
myLib上で右クリックして
新規シンボル
を選択すると、ことはじめの手順2につながる
手順2
さあ新しいコンポーネントの作成を始めましょう。KiCadから Eeschema を起動して、'コンポーネント・ライブラリ・エディタ' のアイコン libedit_png をクリックし、'新規コンポーネント作成' のアイコン new_component_png をクリックします。コンポーネント・プロパティのウィンドウが現れます。新しいコンポーネントを 'MYCONN3' と名付け、'デフォルトのリファレンス記号' を 'J' に、'パッケージ内のユニット数' を '1' に設定します。OKをクリックします。警告が出たらyesをクリックしておきます。 この時点ではコンポーネントは、そのラベルだけで構成されています。ピンをいくつか足してみましょう。右ツールバーにある 'コンポーネントにピンを追加' のアイコン pin_png をクリックします。ピンを配置するには、シートの 'MYCONN3' ラベルの下あたりを左クリックします。
MYCONN3を作成すると J
と重なっていて気持ち悪いが、文字にカーソルを合わせて m
キーを押すと移動できるので重なりをどけられる。
手順3~7
MYCONN3のピンの先端が Power input
, Passive
になっていて欲しいが ????
という表記になってしまっている。
表記としては気になるが、先に進んでも問題は起こらない差分だったのでスルーで良さそう。
あとはよしなに進行できたので、Eeschemaの使用に戻る。
おわりに
最終的にはこんなものが生成できました。
- 電子回路図
- プリント基板レイアウト
- 3D表示
詰まった際に見比べて何か参考になる箇所があれば幸いです 🙏
誤りやご指摘などいただければ修正します。勉強させてくださいmm
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