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フルリモートのエンジニアリングマネージャーが意識している3つのこと

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はじめに

こんにちは。Skillnoteプロダクト開発Div マネージャの宇田です。私は2022年にSkillnoteに広島からフルリモートで入社し、現在はスクラムチームのエンジニアリングマネージャ(EM)やSREリードを担当しています。

Skillnoteの開発組織には日本全国からリモートで働くメンバーが在籍しています。また本社へ出社可能なメンバーもリモートワークを併用しているため日々のコミュニケーションはオンラインが中心です。

本記事ではリモートでのマネジメントのよくある課題と、それに対してSkillnoteで意識している3つの取り組みについてご紹介します。

リモートマネジメントでよくある課題

リモートワークは柔軟な働き方を可能にする一方で、マネジメントの観点から見ると次のような課題が生まれやすいと感じています。

困っていることに気づきにくい

オフィスにいれば、表情やちょっとした動作からメンバーの状況を察知できます。しかしリモートでは意識して声をかけたり会話の機会を設けたりしないとメンバーが困っていることを見逃してしまいがちです。

評価が難しい

リモートワークではメンバーが実際に何をやっているか見えないため、どんな工夫や試行錯誤を経て成果にたどり着いたのか、そのプロセスが見えにくくなります。

組織やチームの一体感が薄れやすい

リモートでは一人で働いている感覚が強まり、チームとしての一体感や帰属意識が損なわれやすくなります。オフィスにいると自然に生まれる雑談や偶発的な交流が減ることで、モチベーションやエンゲージメントの低下につながる可能性もあります。

Skillnoteでの3つの取り組み

これらの課題に対し、Skillnoteでは次の3つを意識して取り組んでいます。

1. 対話機会と自己開示の場を設ける

リモート環境では偶発的な雑談が起こりにくいため、意識的に対話や自己開示の場を設けることを大切にしています。

1on1ミーティングチームメンバーごとに隔週30分の1on1を実施(入社間もないメンバーは毎週)。アジェンダはEMが決めるのではなくメンバー自身に任せています。

ナナメ1on1・2on1さらに他グループ・他部門のメンバーと1on1を行う「ナナメ1on1」や、同じ職種のテックリードも交えた「2on1」などの多面的な取り組みも重視しています。どちらも通常のマネージャとの1on1とは異なる視点・経験を交えたフィードバックを受けることができるため、より多くの学びや気づきを得られます。

3分シェア毎日の朝会では、新しく学んだことや趣味の話などを毎日1人がフリーアジェンダで発表する"3分シェア"を実施。互いを深く知るためのきっかけを作っています。3分シェアはアイスブレイク代わりにギルド(Skillnoteでは全員が所属チームとは別に職能別に改善活動を行うグループを”ギルド”と呼んでいます)でも実施され定着しています。

このような「気軽に話せる場がある」ことが安心感につながり、リモートでも孤立せずに働けると考えています。

2. 主体的な挑戦を後押しする

スタートアップは意思決定のスピードが命です。そのため「自分で考えて動ける」ことがなにより重要です。Skillnoteでは目標設定や日常の意思決定もメンバー主体で進めることを重視しています。

キャリア・目標設定の伴走半期ごとにキャリアの方向性、目指す姿、プロセス目標・パフォーマンス目標をメンバー自身が立案。EMは実現可能な高い目標になるように問いかけやフィードバックを通して言語化を支援し、立案から達成まで伴走し後押しします。

1on1でのフォローアップ1on1では目標の達成に向けて困っていることを相談に乗りつつ、試行錯誤や挑戦などのプロセスを把握します。小さな工夫や成長も拾えるよう意識しています。

チーム主体の意思決定開発案件の仕様もスクラムチームが自分たちで協議し意思決定します。EMは判断を奪わず、意思決定を阻害している要因を取り除くことでチームを支援します。

「やらされる」のではなく「自分の挑戦」として取り組めるようにすることで成長を促進し、モチベーションにもつながると考えています。

3. 帰属意識とチームの一体感を醸成する

エンジニアは一人で深く集中して作業を進める時間が必要ですが、リモートで働いていると孤立感を感じやすいものです。そのため、リモート環境においても帰属意識とチームの一体感を育む仕組みを取り入れています。

モブプロミングを中心に開発モブプログラミングは複数人でドライバー(キーボードを打つ人)、ナビゲーター(指示を出す人)を交代しながら開発を進める開発手法です。”モブ”での作業は観点が増えることで手戻りを防ぎ、アウトプットと技術トランスファーのスピードを上げることができるため、開発に限らずSREや運用業務などでも活用しています。スクラムチームは毎日午前中はモブプロで開発や業務を行い、午後は状況に応じてソロ/モブをチームで相談し切り替えています。

ツールを使って共同作業を促進開発業務ではバーチャルオフィスツール(ovice)や共同編集ツール(code with me)を活用し、オンラインでも「一緒に働いている感覚」を持てるようにしています。こうしたツールの活用でリモートでも気軽に相談・モブ作業ができ、意思決定や学びのスピードが高まります。

コミュニケーションイベント定期的にチームワークショップや合宿、キックオフなどのオフラインイベントを企画しています。その際は普段フルリモートのメンバーも東京本社に集まります。顔を合わせて議論したり共通の体験を持つことで、オンラインのやり取りだけでは得にくい信頼関係や一体感が育まれています。ぜひこちらの合宿記事も参照ください。

チームで協力してプロダクトを作りあげていく感覚を持つことで、リモートでも前向きにチャレンジすることができると考えています。

おわりに

Skillnoteは"つくる人がいきる世界へ"という企業理念を掲げています。エンジニアはSkillnoteの中での"つくる人"にあたると考えています。

だからこそ、エンジニア一人一人がいきいきと働けるように、チームや組織だけではなく"個"に目を向け、リモートでも安心してチャレンジし成長できる環境をつくることがマネジメントの役割だと思います。それが結果的にプロダクトや会社の成長を加速すると信じています。

読んで頂きありがとうございました。

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