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DrupalのAI Agentsモジュールでサイト構築を自動化!日本語プロンプトにも対応

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はじめに

前回の記事「DrupalのAIモジュールで業務効率化!初心者でもできる活用ガイド」でカバーできなかった、機能が2つあります。AI AgentsとECA連携です。今回は、AI Agents機能でできることを紹介します。

この記事でカバーすること

  • Drupalの AI Agents モジュールでできることを紹介

この記事でカバーしないこと

  • Drupalのインストール方法
  • AI Agentsモジュールの設定方法 (設定方法が気になる方がいれば記事にしますので、コメントください。)

AI Agentとは

AI Agent(人工知能エージェント)は、アシスタントのように、私たちの指示に従って様々な作業を自動的に行ってくれるシステムです。例えば、メールの返信を自動化したり、データの分析を行ったり、ウェブサイトの更新を代行したりすることができます。

AI Agentの特徴を簡単に説明すると:

  1. 自分で考えて動く: 人間が細かく指示しなくても、目的を理解して適切な行動を取ります
  2. 目的を持って動く: 与えられた目標に向かって、最適な方法で作業を進めます
  3. 状況を理解する: 周りの状況や文脈を把握して、その場に応じた判断ができます
  4. 経験から学ぶ: 作業を重ねるごとに、より良い方法を見つけ出していきます

DrupalのAI Agentsでできること

DrupalのAI Agentsモジュールは、このような便利なAI Agentの仕組みをウェブサイトの管理に取り入れたものです。例えば、コンテンツの作成や更新、サイトの設定変更などを、AIがサポートしてくれます。具体的に、AI Agentsモジュールの標準で行える操作を紹介します。今回はAI Agents機能が標準で提供している、コンテンツタイプの作成、フィールドの作成・管理、タクソノミーの管理を実際に試してみます。

コンテンツタイプの作成

コンテンツタイプ(記事やブログなど、コンテンツの種類)の作成や編集を、自然な言葉での指示で行うことができます。例えば「ブログ記事用のコンテンツタイプを作成して」という指示だけで、必要な設定を自動的に行ってくれます。

実際にやってみた

「商品」という名前のコンテンツタイプを作成してみましょう。

プロンプト: 「商品」という名前のコンテンツタイプを新しく作成してください。

コンテンツ新規作成画面を確認すると、確かに「商品」コンテンツタイプが作成されていました。細かいですが、システム名称がproductと、きちんと英語で設定されていたのが嬉しいです。手動でやるとついつい、忘れちゃうんですよね。

ただし、説明文が英語だったので、日本語に変更してみましょう。

プロンプト: 商品コンテンツタイプの説明文は日本語でお願いします。

説明文の提案をしてくれたので、そのまま採用することにしました。きちんと反映されています。お任せで説明文書いて、なんて人間に頼んだら嫌な顔されそうですが、AIは喜んで(?)やってくれます。

フィールドの作成・管理

コンテンツに追加する項目(フィールド)の作成や管理を適切に設定してくれます。

実際にやってみた

商品コンテンツタイプに、画像フィールドを追加してみましょう。

プロンプト: 商品コンテンツタイプに製品画像フィールドを追加してください

画像アップロードフィールドが作成されました。

次に、画像フィールドを必須項目にして、高解像度で横長の画像であることも必須にしてみましょう。

プロンプト: 商品コンテンツタイプにある商品画像のフィールドは必須項目としてください。高解像度で横長の画像であることを必須にしてください。

2つの指示を一つのプロンプトで行うこともできました。高解像度の横長の画像と入力したら、きちんと1920x1080ピクセル以上の画像と解釈してくれました。

さらに、AIの判断力を試してみましょう。

プロンプト: 商品コンテンツタイプに必要と思われるフィールドを5種類程度、お任せで追加してください。

AIが適切なフィールドを提案し、自動的に追加してくれました。人間がお任せでフィールド作ってなんて言われたら眉間にシワが寄りますが、AIは気にせずに(?)提案から追加作業までしてくれます。

タクソノミーの管理

カテゴリーやタグなどの分類(タクソノミー)の作成や管理も、自然な言葉での指示で行えます。例えば「商品カテゴリーの分類を作成して」という指示だけで、必要な設定を自動的に行ってくれます。

実際にやってみた

商品コンテンツタイプに使う「色」ボキャブラリを作成してみましょう。

プロンプト: 「色」ボキャブラリを作成してください。

確認の後、ボキャブラリが追加されました。

次に、タームの自動追加を試してみましょう。

プロンプト: 色ボキャブラリーにタームを追加してください。20個ほど、色の名称をタームとして追加してください。色の種類はお任せします。

英語で色が追加されてしまいました。

日本語で追加するよう再依頼すると、日本語のタームが作成されました。

曖昧な指示で英語のタームをたくさん作らされたあとに、日本語でやり直しとか、ため息ものですが、AIであれば、さも何事もなく(?)やってくれます。

実験的な機能

現在開発中の機能として、以下のようなものがあります:

  • Webform(フォーム)の作成と編集 (実験的機能)
  • Views(表示設定)の作成と編集 (実験的機能)
  • モジュールの有効化や設定 (実験的機能)
  • フォームベースのプロンプト入力機能 (実験的機能)
  • デバッグ用のプロンプトテスト機能

これらについても次回以降の記事で掘り下げてみます。

おわりに

設定してくれるだけなら自分でやったほうが早いが、お任せでお願いするといい感じにやってくれる。これは革新的です。「近い将来、〇〇なサイトをいい感じに作って!」なんで、プロンプトに入れればそれなりに作ってくれたりするのかなと期待してしまいます。ぜひ皆さんも試してみてください。

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