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[視聴レポート] Claude Code Meetup #claudecode_findy

2025年07月17日(木)、Claude Codeに関するイベント『Claude Code Meetup』がオフライン&オンラインのハイブリッド形式で開催されました。
当エントリでは、このイベントの視聴メモをレポート形式で書き残しておこうと思います。
ちなみに当日のX投稿のまとめも下記Posfieにまとめています。振り返りの参考に合わせて御覧いただけますと幸いです。
セッション1: Claude Codeを使って不確実性と戦う
- 登壇者:erukitiさん
 
登壇資料
発表スライド:
視聴メモ
- 自己紹介&企業紹介
 - 世の中に山のようにある『Claude Codeを触ってみた』系の記事、本当に有用なものなのか?コーディングは開発プロセスのごく一部に過ぎないのではないか?
 - AIコーディングで極めて重要なこと
- AI(特にClaude)は、人間と認知特性が異なるため、人間との会話と同じように接すると期待外れに終わることがある。良かれと思ってとんでもないことをやらかす
 - ミドル以上のの優秀なエンジニアと会話しているノリ」で接すると期待外れに終わる可能性も
 
 - AIの使い方の大前提
- AIに頼むタスクは「小さく」しなければならない。デカいタスクはとんでもないことをしがち
 - AIに頼むタスクは失敗を前提に
 - AIの書くコードは提案であって、決して確定ではない。油断した頃に『とんでもないもの』を差し込んでくる
 - 注)上記は現行世代の話。2〜3世代先には事情が変わっているはず
 
 - Claude Codeの使い方
- 自動化ツールを構築し、issueMDに書かれた内容をキューに積んでディスパッチャーが処理するシステムを採用
 - 基本的には小さなタスクを積み上げる形を採用している
 
 - 確実性の高いものは、いずれAIに置き換えられる可能性があるため、人類が取り組むべきは「不確実性」にあると考える
 - 開発においては、100%完璧なメンタルモデルを人力で構築することは難しい
 - 事業開発(RAGやAIエージェント作成)では、情報が非常に少ない「不確実性」に直面した
 - 立てた「問い」に対しては、自ら考えて、実験して、計測して、使ってもらうことを繰り返すしかない
 - Claude Codeを用いた「観測」の重要性
- 観測1:脳内モデリングの強化と現状把握
- コードを分析させ、人間とクロードコードの読み取りの「ズレ」を見ることで、AIがどのように勘違いしやすいか、どのような癖があるかを理解。
 - Mermaid図の生成が得意なので、プロジェクトやコードの構造を詳細にモデリングさせることができる。
 
 - 観測2:理想像と現実のギャップを観測(3段階の方法論)
- AIにまず「理想像」を書かせ、次に「現状」を計測させ、
 - その間に生じる「ギャップ」を言語化させ、
 - 最後に「ギャップ」を埋めるために何が必要かをまとめさせる
 - この方法は汎用的に使え、IR資料の分析などにも応用可能。これはこれはある種の「Chain of Thought(思考の連鎖)」でもある
 
 - 観測3:わざと失敗するような実装をさせてみる
- これは「威力偵察」のようなもの
 - 人間は脳内でどれだけ考えても、テキストに書き起こしてもだめで、実際に動くものを見てはじめて気づくことも多い
 
 - 観測4:技術調査
- LLMはライブラリの使い方を「知識としては持っているが、実際の動きとズレる」ことが多い。
 - このため、知識を正とせず、実測(実際に動いたもの)を正とすべき
 - ウェブ検索を組み合わせて、ライブラリの正しい使い方を調べさせることが有効
 - この点は、さらにプロンプトやメソッドに落とし込める余地があると感じている
 
 
 - 観測1:脳内モデリングの強化と現状把握
 - まとめ
- 他の人がどれくらいの割合でコーディング、観測、またはそれ以外のことをAIにさせているか個人的に聞いてみたい
 
 
セッション2: 実務で使っているClaude Codeの活用事例集
- 登壇者:鹿野 壮(Takeshi Kano)さん
 
登壇資料
発表スライド:
発表資料:
関連ブログ:
視聴メモ
- 自己紹介
 - Hooks
- タスク実行前後の任意の処理(シェルコマンド実行など)を可能にするもの。
 - 以前は手動で行っていたコミットやフォーマット、通知などの作業を、仕組みとして自動化できるようになった
 - タスク終了時にオリジナルの音声(「ブヒー」)を鳴らすデモを実演
 
 - カスタムスラッシュコマンド
- スラッシュコマンド:あらかじめ登録した定型処理を素早く実行できるもの。
- 毎回長いプロンプトを書く手間が省ける。同じコマンドを3〜4回使うならスラッシュコマンドに登録することを推奨
 
 - カスタムスラッシュコマンドはユーザーが独自に登録した処理を実行できるもの。設定ファイルに処理を記述することで対応
- 実例としてPR作成の自動化を紹介。
 
 
 - スラッシュコマンド:あらかじめ登録した定型処理を素早く実行できるもの。
 - MCP活用の実例
- MCP:Claude Codeを外部システムと連携させる仕組み
- よく使うMCPとしてPuppeteer(ブラウザ操作の自動化)やFigma(デザインファイルの取得)を紹介。
 - おすすめはよし子さん作成のo3-search-mcp(Claude Codeが直接o3と相談)。
 - 自作MCPも作れる
 - 実例紹介:UltraThink + o3 MCP
 
 
 - MCP:Claude Codeを外部システムと連携させる仕組み
 - Aqua Voice連携
- Aqua Voice - Fast Voice Input for Mac and Windows
 - 高精度な音声認識とリアルタイム処理により、自然な日本語の文字起こしが可能
 - 実例紹介:音声でタスク実行
 
 - Kiro連携
- Kiro:AmazonがリリースしたIDで、要件、設計、実装計画を対話形式で作成可能。2025/07/15リリース。
 - 現時点では実装速度が遅い。→ Claude Codeに実装丸投げを思いつく
- 要件定義が得意/Claude Codeは実装速度が速いというそれぞれの長所を組み合わせることで、質と速度の彩りができた(質の高い要件定義に基づく高速な実装)
 - 今後はこの開発スタイルを継続していきたい
 
 
 
セッション3: Claude Code再入門
- 登壇者:ぬこぬこさん
 
登壇資料
発表スライド:
視聴メモ
- 自己紹介
 - 今日話すこと、話さないこと
 - Claude Codeの一次情報:重要なのは4つ。これらを見ておけばOK
- 公式ドキュメント
 - GitHubリポジトリ
 - ベストプラクティス(後述)
 - Anthropic Academy(後述)
 
 - 更新情報の確認
 - Claude Codeのベストプラクティス
- Claude Code Best Practices \ Anthropic
 - Claude Code ベストプラクティス ※日本語での言及、紹介記事
 
 - Anthropic Academy
- Anthropic公式提供の学習教材。
 - AI Learning Resources & Guides from Anthropic \ Anthropic
 
 - Claude Code Overview
- "Claude Codeを30秒で始める"内容から始まる概要説明ドキュメント。Claude Codeでできること、なぜ開発者がClaude Codeを好むかを知ることができる
 - Claude Code overview - Anthropic
 
 - QuickStart
 
その他、以下のトピックでClaude Codeの理解を深める有用情報をガンガン紹介。
- Common Workflows
 - Claude Code SDK
 - Get Started with Claude Code hooks
 - Claude Code Github Actions
 - Model Context Protocol(MCP)
 - Troubleshooting
 - Enterprise deployment overview
 - Claude Code on Amazon Bedrock
 - Claude Code on Google Vertex AI
 - Corporate proxy configuration
 - LLM gateway configuration
 - Deploymento containers
 - Set up Claude Code
 - Identity and Access Management
 - Security
 - Monitoring
 - Manage costs effictively
 - Claude Code settings
 - Add Claude Code to your IDE
 - Oprimize your terminal setup
 - Manage Claude's memory
 - CLI Refference
 - Interactive mode
 - Slash commands
 - Hooks reference
 - Data usage
 - Legal and compliance
 
まとめ
- Claude Codeはいいぞ!
 
公募LT(1). Claude Code SDKの話
- Akihiro Okunoさん
 
公募LT(2). Claude Codeの知らない知識に立ち向かう
- 戸塚 翔太さん
 
(資料が公開されることを期待して...公開されたら追記します)
まとめ
という訳で、主催のClaude Code関連イベント『Claude Code Meetup』の視聴メモでした。
個人的にはまだClaude Codeは入門しておらず(まぁMCPとかも入門してはいないんですが)な状況でして、最近ふつふつと入門欲が芽生えてきたこともあって今回視聴した形となりました。その立ち位置的に言えば、ぬこぬこさん登壇の「Claude Code再入門」は非常にありがたい登壇内容、発表資料となりました。今年の夏(?)はこのあたり色々入門して知見を広めて&深めて行こうと思います。
主催のファインディ株式会社様、及び登壇者の皆様、ありがとうございました!
※Claude Codeに入門した暁には、先日公開されていた「Deep Dive」の方も観直しておきたい。