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4GB以上のイメージに対応するマルチISOブートローダー BASH_GLIM

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マルチISOブートローダーとしてGLIMを紹介しましたが、GLIMは4GB以上のISOイメージに対応していません。そこで、4GB以上のイメージに対応するマルチISOブートローダーBASH_GLIMを紹介します。

BASH_GLIMは、GLIMのフォークです。BASH_GLIMは、ブートロードに関するいくつかの問題を解決するために以下のような特徴を持っています。

  • UEFIからブートするためのFAT32パーティションに対応。
  • 4GB以上のイメージに対応するためのEXT4パーティションに対応。
  • GPTパーティションテーブルでLegacy BIOSからブートするための追加FAT32パーティションに対応。

今更Legacy BIOSからブートする必要性は小さいと思いますが、それでもFAT32パーティションとEXT4への対応は必要です。そしてちょっとだけめんどくさいです。

以下では、BASH_GLIMを使ってマルチISOブートディスクを作る方法を説明します。なお、以下の説明ではBIOS非対応のマルチISOブートディスクを作る方法を説明します。

ホストOS

BASH_GLIMでマルチISOブートディスクを作るには、ホストOSとしてLinuxが必要です。

どのようなLinuxが必要かは明記されていませんが、手元で試験したかぎりUbuntu 24.04 LTSだとすんなり成功し、Debian 12だとエラーメッセージが出ました(解決方法は調べていません)。

ディスクのフォーマット

マルチISOブートディスクにしたいディスクをホストOSに接続します。USB HDDかUSB SSDを用意してください。

フォーマットはGNOME Disksを使うとGUIで簡単にできます。以下のように設定してください。
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色の使い方が悪くて読みにくいため、表の形式でも書いておきます。

項目 種類 サイズ ラベル
パーティションテーブル GPT - -
第1パーティション FAT32 100MB GLIM
第2パーティション EXT4 残り全部 GLIMISO

ラベルに注意してください。BASH_GLIMはラベルを頼りにパーティションを探すため、異なるラベルを付けるとインストールに失敗します。

インストール後はラベルを変えても結構です。

BASH_GLIMのインストール

両パーティションをマウントしたら、BASH_GLIMをインストールします。

BASH_GLIMは、GitHubのBASH_GLIMリポジトリから取得してください。

インストールはコマンドひとつです。

./bash_glim.sh

GRUBをホストOSから取得してインストールするため、30秒か1分ほどかかります。

ISOイメージの用意

ext4パーティションのisoディレクトリ配下に、ディストリビューションごとのディレクトリが用意してあります。しかるべき位置にISOイメージをコピーしてください。

実行

ホストOSを終了作成したディスクから起動します。

画面はフォーク元のGLIMと同じで、ただ、4GB以上のイメージに対応している点が違います。

スクリーンショット

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