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Jetpack 6でAX210を使用する方法
はじめに
前に公開した記事で,Jetpack 5環境においてAX210のWi-FiとBluetoothを使用する方法について説明しました.現在Jetpack 6が公開されており,Bluetoothについては標準で対応がなされましたが,Wi-Fiについてはまだまだ対応が甘いです.そこで,改めてJetpackでAX210を使用する際の方法についてまとめておくことにしました.基本的には前に公開した記事と同じですが,追記・修正点があります.
Wi-Fiを有効にする
- まず、下記のGitHubリポジトリのReleaseページからIntel Wi-FiカードのドライバであるiwlwifiのCore69-51バージョンのソースコードをダウンロードしてきて展開します。リポジトリがPublic Archiveになってしまいましたが,まだ使えます.
https://github.com/intel/backport-iwlwifi/releases - 中に
iwlwifi-stack-dev
とfw-binaries
というディレクトリがあります。まずはiwlwifi-stack-dev
の中に入ります。 -
sudo make install
します。 - 次に,
fw-binaries
の方に入ります. - 中身をすべて
/usr/lib/firmware/
にコピーします[1]。
cp -pR * /lib/firmware
-
/etc/modprobe.d/iwlwifi.conf
に下記を追記します.これでAX210が起動時に認識されない問題が解決します[2].
options iwlwifi 11n_disable=1
一度再起動してやると、ひとまずWi-Fiが有効化されていると思います。6GHz APも見えるようになっていると思いますが,接続するためにはwpa_supplicantのバージョンアップが必要です.そのための作業を行います.
6GHz APに接続できるようにする
- 以下のコマンドを入力して最新のwpa_supplicantのソースコードを
git clone
してきます。
git clone git://w1.fi/hostap.git
- 以下のコマンドを入力して、wpa_supplicantをインストールします。
cd hostap/wpa_supplicant
sudo apt install libssl-dev libdbus-1-dev libnl-genl-3-dev libnl-route-3-dev
cp defconfig .config
make
sudo make install
sudo cp -f wpa_supplicant /usr/sbin/.
sudo chmod 755 /usr/sbin/wpa_supplicant
- 再起動すれば,6GHz APに接続できるようになるはずです.
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