Siv3D の開発を便利にするツールの活用法などを紹介します。
1. Visual Studio の活用法
1.1 プログラムの実行中にコードの変更を適用する
Visual Studio の新機能、ホットリロード機能(Visual Studio メニューの 🔥 ボタン)を使うことで、プログラムを再起動することなく、数値の変更やコードの追加を実行中のプログラムに反映できます。デフォルトの設定では、Debug ビルトのときにこの機能が有効です。
ホットリロードに対応しないコード変更の操作もあるため、完全にホットリロードだけで開発することは不可能ですが、図形の追加や描画位置の変更、色の変更など、一部のプログラムの調整作業には便利です。また、将来の Visual Studio のアップデートでホットリロードできる操作の範囲が広がる可能性があります。
1.2 例外の発生箇所を表示する
サブスレッドで Main()
を実行する Siv3D Windows 版の設計の制約上、デフォルトの設定では、例外の発生した行がコードエディタ上に表示されません。
# include <Siv3D.hpp>
void Main()
{
if (false)
{
throw Error{ U"A1" };
}
int32 a = 10;
if (true)
{
throw Error{ U"A2" };
}
int32 b = 20;
while (System::Update())
{
}
}
例外が発生した箇所をエディタ上で確認できるようにするには、Visual Studio メニューの「デバッグ」→「ウィンドウ」→「例外設定」を開き、「スローされたときに中断」のリストに s3d::Error
を加えます。すると、その種類の例外が発生した次の行でプログラムが中断するようになり、例外発生個所の特定がしやすくなります。
1.3 出力メッセージを色付けする
Visual Studio の拡張機能「VSColorOutput」を使うと、出力ウィンドウ内で "warning" や "error" が含まれているメッセージが色付けされ、警告やエラーなどの重要な情報を見つけやすくなります。