リーダー・マネージャーについて思ったことや考えたことを書いていく
前提としてリーダーとマネージャーを別のものと区別して考える。
リーダー
進むべき未来像を定めて、そこに向かってみんなをまとめあげる。
マネージャー
殿を支えて一人一人の成長や成功を促す。また、問題や課題を見つけて全体として何とかする人。
アジャイルリーダーシップ曰く、リーダーとは役割であり、心の在り方。リーダーシップを発揮すれば誰もがリーダーになれる。
アジャイルリーダーシップ-変化に適応するアジャイルな組織をつくる
これはまさにその通りで、組織には役職者でなくても、またリーダーと呼ばれていなくても、大小さまざまなリーダー的存在が居る。
そして、リーダーは大まかに2つのリーダーに分かれるように思う。上述したようなフラットな役割としてのリーダー(リーダーシップを発揮している人)と、組織構造上のリーダー(最終的な意思決定責任を持っている人)だ。
マネージャー、とくにエンジニアリングマネージャー等のピープルマネージメントをする人は、「仕事をもって人を成す」ような心構えが必要になる。
いわゆるサーバントリーダーシップと呼ばれる考えはどちからというとマネージャーのためのものだ。
リーダーじゃないからリーダーシップは要らないか?と言われるとそんなことはなく、リーダーシップの発揮を求められることもある。
メンバーに伴走して成長を手助けするのもマネージャーの仕事。
マネージャーのやるべきことは部下の教育とモチベーションの向上だ。
ミドルマネージャーは自分の担当する組織において、事実上の最高経営責任者(CEO)なのである。
リーダーとマネージャーを分担してみて思ったこと
リーダーとマネージャーは別のものなので、一人で全部担う必要はなく分担は可能である。ただ、分担するということはコミュニケーションコストが発生するということである。
2022年の半分くらいを自分がリーダーで、違う人がマネージャーという形で仕事をしていたが、思うことを箇条書きしていく。
- リーダーとしての役割(先のことを考えて、ビジョンとして示す)に集中できた
- 分担自体は正解だったかも(人数規模が十数人だった)
- リーダーとマネージャーのコミュニケーションの密度が足りなかった
- リーダーもメンバーとの1on1を定期的に行うべきだった
- テクノロジーマネージメントをどちらが行うかが曖昧だった
役割としてのリーダー(リーダーシップを発揮している人)と、組織構造上のリーダー(最終的な意思決定責任を持っている人)の違い
リーダーに求められる役割の一つに、未来のビジョンを描くというのがある。
リーダーシップは言い換えれば人への影響力なので、発揮するためにはビジョンが必要になる。ビジョンが無ければリーダーシップは成立しない。
組織構造におけるリーダーとされる人はビジョンを自ら描くことを求められる。
一方で、リーダーシップを発揮してる人たちはビジョンを自ら描くことまでは求められない。もちろん自分で描いてもいいけど、リーダーが描いたビジョンからブレイクダウンしたり、他から持ってきたりして、そこに向かうために影響力を発揮する。
ビジョンを自ら描く能力が組織におけるリーダーと、単にリーダーシップを発揮してるメンバーとの明確な違いになる。
リーダー本人の発達とリーダーシップの伸ばし方は別だよね、という話。
リーダーシップは他への影響力であり、その影響力は本人の発達(自己認識の深化)が土台となっている。
自分自身の強みややりたい事(ビジョン)など、自己をしっかり言語化できる能力があることで、リーダーシップ(チームや他の関係者など外への影響力)が増す。
別物として分けて考えるけど、両方大事。
また、リーダーシップを「関係性による他への影響力」と捉えると、マネージャーにはリーダーシップが必要不可欠とも言えそう。
リーダーシップを発揮するための影響力をどのようにして獲得していくか?
リーダー本人
- 自己認識を深める。ビジョンを言語化したり、価値観や行動に一貫性を持たせる
- 他律で自立するのではなく、自律して自立する
- フィードバックを受け取る
- 言い方、聞き方に気をつけて、相手をリスペクトする(相手は常に自身の最善を尽くしているという前提に立つ)
- 技術力を磨く(技術による影響力の強化)
他者との関わり
- 他者の困りごとを助ける
- 教える・伴走する・見守る
- 傾聴して承認する
- 自己開示する
- ラディカルキャンダーでフィードバックする
自分自身は一貫性とスキルアップを、他者とは信頼を獲得していくことで、影響力を強めていくことができると考える。