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6冊目 急成長を導くマネージャーの型

2023/09/24に公開

概要

項目 内容
タイトル 急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント
発表年 2021
読んだ日 2023/9/24
お勧め度 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

読んだ理由

  • マネージャーの型が知りたい
  • マネージャーとしてのあり方が知りたい

狙い

  • マネージャーのあり方を学ぶ
  • 成長を導くためのあり方を学ぶ

ざっくり全体感想

とても素晴らしかった。何度も読み返したい。
たくさんピックアップしてしまったが、もっとメモしておきたいレベル。
自分の目線を、個での短期的な成果という視点から、チームとしての長期的な成果という観点に変えてくれた良本だった。

実践

  • 採用した人の育成について、仕組みとしての振り返りを実施する。
    → 育成についての型になりそうなものを作っていきたい。
  • 経営陣に成果/活用/育成/機能について自らの考えを伝えて認識を揃えることを常に意識する。
  • 自グループで、現状把握を実施。
    → 次のグループ方針検討に生かす。
  • 上司の考えを、把握すべき上司のスタイルに沿って確認する。
    → 上司のスタイルに則った成果の出し方を考える。
  • 1on1で、メンバーに現状・will・canを聞く。
    → 現状の内容でグループの状況を把握し、will/canでアサインとモチベ・育成を検討する。
  • グループの役割と目標を立て、そこからグループの存在意義を言語化する。

刺さった言葉たち

イノベーターの仕事が「0を1に」する仕事であるとすれば、
マネージャーの仕事は「1を100に」する仕事ともいえます。
良いマネージャーがいるから、良いサービスは大きく育ち、やがて日本を、世界を変えます。

マネージャーは「1を100に」する仕事という捉え方は初めて。
確かに、サービスや事業が大きくなってそれをスケールするために管理が必要になるなぁ。

新しいことを生み成功しているベンチャー企業では、コロナ禍よりずっと前から、
「地位や権力を活かしたマネジメント」を嫌い、
マネージャーとメンバーは単なる役割の違いと捉えた"イーブンな関係"で、
"地位や権力ではなく技術で"マネジメントをしてきました。

そして、これからの時代、新しいことに挑戦しようとするすべてのプロジェクトに求められるのは、
この"イーブンな関係でマネジメントをする技術"を持ったマネージャーなのです。

ベンチャーには数年しかいなかったけど、確かにマネージャーはただの役割で、
関係性はいつもイーブンだった気がする。(自分がマネージャーだったので、自分が思っていただけで実際にそう思ってもらえていたかは不明。。)

マネジメントの地図
マネジメントの地図

マネージャーには4つの役割があります。
1 「経営」からオーダーされた成果を残す
2 人的資産を維持・活用する
3 人を育てる
4 会社の中でチームを機能させる

1は、経営陣の求めるものを理解し、それをチームの目標に落として成果を残すこと。
2は、自分でやった方が早いなどの考えを排除し、余すことなくリソースをフル活用すること。
3は、限られたリソースの中でも育成を常々実施することで、新しいチャレンジを実現できる組織にすること。
4は、他のチームとの連携を前提にチームを機能させること。

2と3で特に以下が刺さった。
2 人的資産を維持・活用する

「人を活用すれば成長しますし、私には人を活用する技術があるので、どんどん増員をお願いします」
と言えるマネージャーが理想です。

これ、自分は結構リスクをとって発言できないんだよな。。
人件費はコストで、ROIを考えると採用=リスクって考えが抜けない。
この辺りの踏ん切りはどうつけるといいんだろ??

3 人を育てる

育成も投資。ならばリターンを見極めて、戦略的に行うべきです。
全員に同様の育成投資を行うのではなく、これはと思う人材にフォーカスして行います。

育成も振り返りをしながら戦略的にやれるといいなぁ。
人は生モノなので、結構再現性がない気がするけど、仕組みとしてどうだったかとかを振り返るといいのかな?

今自分の会社はどのステージで、4つの役割はどのような比重で求められるのかを認識し、
その会社におけるマネージャーの役割定義を自分なりにおこなってから業務に臨める人は、
どんなベンチャーでも活躍できるマネージャーになれるでしょう。

これは確かに意識しないといけないと思う。常に求められる役割の比重は結構変わる気がする。
成果重視で考え続けた結果、育成観点が弱くなると、事業のステージが変わった時に継続した成果を残せないみたいな話は、プレイヤーとマネージャーの意識の差異な気がする。

4つの役割の比重は、誰かが決めてくれるわけではありません。
自分なりに状況を考え、定義した役割を言葉にまとめて
「こういう認識ですがまちがいないでしょうか」と自分から経営陣にぶつけます。

「何も決めてきれないので、自分なりに正しいかなと思う方向で動きました」
というのもイマイチです。
自分なりに正しいと思うことを経営陣にぶつけない限り、経営陣とズレる可能性があります。

これはめっちゃ耳が痛い。自分はまさにこの自分なりに正しいと思う方向で動いて、短期的な成果にあぐらをかくタイプだった。
(エキスパートだったため、経営陣とのコミュニケーションがそもそも機会がなかったという言い訳は正直あるが。)
しっかり言語化して共有・すり合わせをして進むことが重要。

経営陣はマネージャーに求めることについて、
ゼロから考えて言葉にして下ろす時間がないだけで、
マネージャーにお願いしたい役割についてのイメージは頭にあります。

経営陣に漠然と聞くのではなく、また自分だけで考えるのではなく、自分で考えて、それを「ぶつける」のです。
考えをまとめたうえでぶつけると、経営陣もあらかじめマネージャーが考えたものを土台に考えられるので、
自分でゼロから考えるよりだいぶ楽です。
「経営陣の頭の中にあるイメージをクイックに引き出し、役割の認識をそろえて動く」
それが、真に経営に資するマネージャーです。

耳が痛いパート2。けど、マネージャーになることを決めたのでこれを意識する。

2章:正確で素早い現状把握でロケットスタート

全体の現状把握

ベンチャーを取り巻く環境の変化は非常に激しく、
それに応じて事業内容、目標、組織、メンバーなどあらうるものがコロコロ変わりづつけます。
そのような環境下で成果の出せるマネージャーの条件とは「素早く、正しく、現状把握を行えること」です。

やるべきことをやるために現状把握力が大切なのは凄い分かる。

まず、浅くで良いから全体を一通り把握する。
概要を把握した時点で、自分なりの仮説を作る。

「このチームでは、こんな業務が行われるべきではないのか?」
「このチームは、こんな体制にすべきではないのか?」
「このチームでは、こんな管理がなされるべきではないのか?」

そして、自分なりの仮説を持って詳細を把握しにいくことで詳細把握の速度が急激に高まります。

まず全体をサーっと把握。その後仮説作成。そして現状を詳細に把握して、仮説を修正。いいね。

現状把握のチェックリスト
現状把握のチェックリスト

これ自分のチームで改めてやろう。

現状把握では、可能な限り一時情報に触れることを心がけましょう。

信頼する人がいると、自分の目で見ずに終わらしてしまうパターンあるなぁ。これは基本だけど忘れがち。。

上司の考えの現状把握

自分のスタイルでどんどん進めていくためには、まずは上司のスタイルに合わせ、
その中で初期の成果を残す必要があります。
マネージャーになったら、はじめのフォーカスは「上司のスタイルを嘆く」ことではなく、
「上司のスタイルに合わせながら初期の成果を残す」ことです。

これなー、ただ成果を残すだけでなく、「上司のスタイルに合わせて成果を残す」ってとこがポイントだよな。
なんか凄いサラリーマン感あって昔の自分なら嫌悪するけど、今なら長期的な組織貢献のために重要だと頭では理解できる。
(ぶっちゃけ未だにモヤモヤするポイント。。これを飲み込めるかが本質的なマネージャーの資質なのでは?とすら思う。)

把握すべき上司のスタイル
把握すべき上司のスタイル

メンバーの現状把握

メンバーの現状、Will(やりたいこと)、Can(できること)を把握します。
ここで収集した情報は、次のように活用します。
現状:メンバーやチームの把握に役立つ
Will:メンバーのアサインメント・動機づけに役立つ
Can:メンバーのアサインメント・能力開発に役立つ

1on1でこれ全員に聞いてみたいな。

3章: チームの役割、目標、意義を設定する

チームの役割と目標は自分で考え、上司にぶつけて承認をもらいます。
また、目標の先にある「意義」を言語化する必要もあります。

役割は、会社内で期待されていること。
目標は、会社内で期待されている成果(定量/定性)といつまでに。
この二つから、存在意義が生まれる。

役割と目標は立てていくけど、存在意義も言語化しておこう。
(この本凄いな。。メモしたいことが多すぎる。。このペースで大丈夫かな)

チームの役割

チームの役割を決める方法は、
「会社の目標・課題」 * 「チームの現状」です。

チームの役割というか、現状における狙いな感じかな?
会社の目標もチームの現状も可変なので、今この瞬間における役割という意味合いになりそう。

チームの目標

目標は確からしい根拠が重要なのではなく、
「それを目指すことでチームはどうなるのか、個人はどうなるのか」
という点が非常に重要です。
目標設定をする目的は「チーム/個人の力を最大限引き出すこと」なのです。

マネージャーとしてなので、チームをどういう状態に持っていくのかという観点が重要。

目標設定のための分析・検討はほどほどにし、野心を根拠に設定します。
「このラインが妥当だ」ではなく、「ここを目指したい」という意志を持って目標を決めます。
そのようにして早く目標を決め、早く動いて早く失敗して早く学んで、その目標を到達できる方法を探すのです。

「野心を根拠に設定」って言葉、最高に好き。

目標は、70%程度は達成方法の想像はつくが、30%は達成イメージがつかない程度がちょうどいい。
30%を達成するために、チームは創意工夫を試します。

ストレッチポイントを置く理由が言語化されていてありがたい・・・。

チームの意義

意義には3種類あります。
1 社会軸:社会貢献(顧客への貢献とか)
2 市場軸:市場でのポディション(○○市場No1とか)
3 自社軸:自分たちがどういう存在になるか(○○ができるようなチームになるとか)
意義の3つの軸は、人により刺さる軸が異なります。
「社会軸に興味はあるが、市場軸にはまったく興味がない」といったことが多いのです。

マネージャーは、チームの意義を「社会軸で言い換えると」「市場軸で言い換えると」「自社軸で言い換えると」というふうに、
軸を変えて言い換えることが求められます。
チームの意義をチーム全体に共有したあと、特に刺さりが悪そうなメンバーに対しては「意義の営業トーク」で、
その人に刺さる軸でチームの意義を再解釈し、伝えることでケアします。
チーム全体で意義を設定しつつ、一人ひとりに刺さるような意義に言い換えることで、
意義に腹落ちして野心的な目標を前向きに追いかけられるチームを作ることができます。

これ素晴らしいと思う。
目標はどうしても最後はマネージャーが主観的に決めざるを得ない瞬間があって、
それを個々に納得してもらうのは困難って結論に至ってた。
けど、個々に刺さる言い回しにすることで納得感を持ってもらうんだなぁ。

4章: チームの戦略3点セット(方針、KPI、重要アクション)

方針

方針とは、目標達成のために取るべきアクションの方向性を指します。
例えば目標達成のための手段が、10個考えられたとしても、どれをやるべきかの判断基準となるようなもの。

選択と集中をするために方針がある。

方針は抽象的すぎても具体的すぎても良くありません。
方針の抽象度の設定が下手だと、
結局1つ1つのアクションをマネージャーが考え指示することになるので、
マネージャーの負担は大きくなります。

チームの状態に合わせた掲げるべき方針
チームの状態に合わせた掲げるべき方針

現在のチームの状態に合わせて、方針を検討する。

KPI/重要アクション

方針とKPIと重要アクションの進捗確認

方針とKPIと重要アクションの進捗確認

こういうのに全体がまとまっているといいよね。これもやりたい。

全体

方針、KPI、重要アクションは柔軟に変えてOKなのですが、チームを混乱させてはいけません。
変えることが悪いのではなく、変化に耐えられないチームが悪となります。
変化に耐えうるチームとするためには、以下を実施しておくと良い。
1 目標達成のための手法は変えるとチームメンバーに宣言する。
2 理由を説明する。

確かに、方針/KPI/重要アクションは目標を達成する手段なので、変わっても良いはず。
この時に変化する事をあらかじめ伝えることと、理由の一貫性があることが重要だね。

5章: 強いチームを作る

チーム体制は、「体制パターン×アサインメント×権限設計」の3つをかけ合わせて構築します。
(メンバーに業務を任せることを「アサインメント」と呼びます)

体制パターン

文鎮型:マネージャーに全メンバーが直接ぶら下がっているパターン。
構造型:マネージャーとメンバーの間に中間リーダーがいるパターン。
プロジェクト型:マネージャー・シニアスタッフ・ジュニアスタッフと階層をわけ、シニアとジュニアでプロジェクトごとにチーム形成するパターン。

文鎮型は7人を超えると機能不全に陥る。
構造型はデメリットとして意思決定〜実行〜振り返りの速度が落ちる。
プロジェクト型はデメリットとしてリソース管理の難易度が高い。

体制パターンとチームの状態
体制パターンとチームの状態

アサインメント

メンバーの4つのタイプ

メンバーの4つのタイプ

メンバーのタイプとアサインメント
メンバーのタイプとアサインメント

will-canでのアサイン
will-canでのアサイン

Willに対してではなく、Willの背景に対してアドバイスをおこないます。
そうすることで、メンバーのWillに対して、マネージャーの観点から最適なアドバイスができます。

willに関連づけすることで、意義を持ってもらう。

本当に大事なことは、メンバーのWillを叶えることではありません。
Willを聞いて、そのWillをできる限り理解しようし、
自分にできるアドバイスはする──このようにWillに向き合うことです。

メンバーごとの把握イメージ
メンバーごとの把握イメージ

権限設計

「うちのメンバーは、何でもかんでも自分に確認してくる」そう嘆くマネージャーさんがいますが、
それはあなたがすごいわけでもメンバーがダメなわけでもなく、
流動的に業務が変わる状況の中で「権限設計」という仕事を怠っているからです。

忙しいことは喜ばしいことではない。意外とこれ忘れがち。。

権限設計は1時間で作る。
漏れあり、ダブりあり、粒度もバラバラ、グルーピングなしではじめはOK。
素早く作って、あとは運用しながら徐々に綺麗なものにしていきましょう。

権限の検討はざっくりで運用でブラッシュアップしていくのがいいらしい。ほうほうって感じ。やってみるか。

チームづくり

メンバー同士を1on1でつなげます。
マネージャーがメンバーAさんに悩みを相談されたら、マネージャーからAさんに「ほかのメンバーBさんに相談してみて」と振るような感じです。
その際、Aさんに対しても、Bさんに対しても、マネージャーからAさん・Bさんそれぞれのことをしっかり褒めたうえでつなげます。

チーム内で相互理解を強くし合う仕組みとして良さそう。

6章: 戦略と組織を動かす「推進システム」を作る

チームを推進するための5つの仕組み。
1 進捗の可視化
2 情報共有
3 報告
4 議論
5 意思決定
「進捗の可視化」
可視化すべき項目は、「方針・KPI・重要アクションの進捗」です。

チームの戦略3点セットを誰もが常に確認できるようにしとくこと。
方針を毎回見ることになるなら、方針はシンプルなものがやっぱいいね。

「情報共有」
共有する情報は3つに分かれる。
絶対に見ておいて欲しいこと。参考までに、興味があれば見ておいて欲しいこと、今見なくても、見たい時にあればいいもの

共有する情報は、このうちのどれに当たるかを明示するのがいいかも。

「報告」
報告は、受信者が知りたいことを届けます。
受信者である上司や他部署は、自分の求める形で報告が上がってきてはじめて、自分の領域で正しい業務や意思決定ができます。

誰に届けるかで内容が変わるし、報告相手が欲しい情報を渡すように意識する。

「議論」
議論は、少人数・同レベル・人と意見の分割が大事。

同レベルは、情報格差があると議論になりづらいため、これがあるなら無くす工夫を。
人と意見の分割は、誰が言ったは意識せず、誰の意見でも平等に。

7章: 初期の成果とモメンタムを作り出す

モメンタムというのは、「野心的な目標に日々近づいているなという実感」です。

成果を出すことだけがモメンタム(勢い)を生むのではなく、できるか怪しいという次元の目標に対して進捗があることも発生させるポイント。

9章: 個人目標設定で成長のきっかけを与え、評価で努力に報いる

メンバーのご機嫌をとったり、きちんとした評価から逃げてメンバーも文句を言わないような適当な評価をすることが
モチベーションアップにつながるからではありません。
それは表面的な、ただの「ご機嫌取り」です。
そんなものは、メンバーのためにも会社のためにもなりません。

これは苦手だからしっかり心に刻みたい。

評価活動の具体的プロセスをお話しする前に、大事な前提があります。
それは、評価は「納得解」であるということです。

評価は定量だけでないため、評価は納得できるかどうかが重要。
納得して評価を受け止め、課題を設定して成長する。

目標の決め方

1回目
メンバーの自己申告の説明を聞き、その後マネージャーから要望をぶつけます。
要望をぶつけたうえで、目標の再考を指示します。

2回目
メンバーが再考した自己申告を聞き、それを受けてマネージャーから目標の要望をします。
この要望を、そのまま目標とします。

最後はマネージャーから目標を要望する。でも、そこまでに申告内容も聞いているため、納得を持って設定できる。

目標は業務支援と1on1で達成していく。
1on1の目的は、この「メンバーの目標達成支援」にあります。

シリコンバレー式 最強の育て方ですな。

目標は、チャレンジゾーンで設定します。
これは、手が届くギリギリのラインでの目標です。
「達成がまったく想像できないわけではないが、確実に想像できるわけでもない」というラインです。
このラインで目標設定をすることで、人はエネルギーレベル高く業務に臨めます。

70%は達成できるイメージつくけど、30%はどうするの?って上に書いた内容。

中間振り返りでは以下3つのような内容を話す。
1 現在の進捗を正しく認識してもらう
2 これまでの学びを言語化し、武器に変えてもらう
3 達成に向けた方針・アクションを設定する

現在地を把握し、成長をメンバー自身に言語化してもらい、今後を支援する。

評価に向き合うという仕事は、最優先です。
「忙しくてここまでできない」というなら、評価ではなく、ほかの仕事を削ってください。

メンバーにとって評価は最も関心のある・成長の機会となる。
そのため、最優先で丁寧に実施することが重要。時間を作る覚悟を。

10章: ピープルマネージメントで人を動かす

信用される3つの方法
1 全身全霊、全人格を以て相手の話を聞く
2 惜しみなく与える
3 敬意を持つ
1 全身全霊、全人格を以て相手の話を聞く

まず前提として、「相手の考えていることをすべて理解するなど到底無理」ということを肝に命じてください。
人は自分で考えていることのごく一部を「言葉」にして表現します。
言葉にできることなど、その人が考えていること=「その人の宇宙」のごく一部にすぎません。

その言葉ですら真剣に聞けないのであれば、相手の考えていることなど何も理解できません。
「相手の考えていることをすべて理解するなど到底無理」という謙虚さを持ち合わせ、
「それゆえに、せめて言葉に現れているごく一部のことくらいは必死で理解しよう」と努めるのです。

めっちゃ良い言葉。本当に全身全霊で相手の話を聞くことが大事。
逆にメンバーだった時に、上司に言っても進まない時は本当に落胆したから、これを肝に銘じる。

2 惜しみなく与える

見返りを求めず、ただただ善意で、メンバーのためになることなら何でも与えます。
そういう、見返りを求めない「ギブ」をする人を、人は信用します。

これも肝に銘じる。梅原も似たようなスタンスだったなぁ。

3 敬意を持つ

自分を上だとも、メンバーが下だとも思わず、フラットな立ち位置で学ぼうとするその姿勢に、
「この人は、人を見下すような人じゃないな」とメンバーは感じ、信用するのです。

マネージャーが現場知識を得るためには、たくさんメンバーから学ぶ必要があり、この姿勢を持っていきたい。

マネージャーは、メンバーにとって最高の観客である必要があります。
メンバーの活躍も失敗も「見る」のです。

「見る」とは、興味を持つ・把握する・伝える。

マネージャーはメンバーを応援する。忘れがちだけど、改めて。

マネージャーとメンバーに大きな能力差がある場合は、直接関与をやめ、間接関与にしましょう。
理由は、「能力差のあるマネージャーと直接業務をするだけで、メンバーはパニックゾーンに陥る」からです。

これは盲点だったかも。直接業務するだけでパニックゾーンに陥るのは大分よろしくない。。
間に誰かを挟んだコミュニケーションも意識して使い分ける必要があるのか・・・。

フィードバックというのは、「相手が気づいていない事実を相手に伝えることで相手の行動を変化させる」という手法です。
相手を褒めるときにももちろん活用するのですが、実際の利用シーンとしては、
「相手が気づいていない、耳の痛い事実を伝える」時に使うことが多いです。

フィードバックは苦手だ。。けど、相手の行動を変化させるためのコミュニケーションとして避けて通れない。

フィードバックのプロセス
フィードバックのプロセス

混乱と内省を通して立て直しに向かう。
フィードバックを伝える最初は、誠実に。必ず。

フィードバックというのは「劇薬」です。
使い方をまちがえれば、メンバーを追い込むことになりかねません。

これな〜、やられてしんどかった経験が本当にあるし、こういうのずーっと残る。。
ベンチャー時代のCEOからのフィードバックが本当にキツかった・・・。。

12章: マネージャーの立ち位置と心得

マネージャーは経営陣の一員である
マネージャーは決める人である
マネージャーは地位ではなく役割である
マネージャーとメンバーは友達ではない

中間管理職としての認識ではなく、経営陣の一員であると認識して業務に臨む。

まちがっても「自分が一番できる」と見せつけ続けることがマネージャーのあるべき姿ではありません。
自分の能力を示してメンバーを屈服させて「言うことを聞かせよう」と思った時点で、そのチームは負けるでしょう。
成果も出ないし、人も離れます。

これはプレイヤーからマネージャーに変わった瞬間に結構陥る罠だと思う。
思考を変えないとこの壁を越えることができない。

メンバーが会社の批判をしている時、マネージャーはメンバーに同調したほうが、その瞬間はメンバーと意気投合できます。
そちらのほうがメンバーの信頼が勝ち取れそうに思うこともあるでしょう。

でもその瞬間、非常に大きなものを失っていることになります。
「メンバーが、マネージャーをマネージャーとして認識しなくなる」ということです。

経営陣の一員だからこそ、会社を批判しない。
批判する暇があったら改善案を出して動く。が正しいと思う。
たまに、会社の愚痴を言いたくなる瞬間あるけどやめとこう。

相手の考えなんて、かんたんに理解できるものではないのです。
どれだけ聞いても100%理解するのは不可能です。
だからこそ、必死でわかろうとします。
そのわかろうという態度を見て、メンバーは「この人なら信用できる、一緒に仕事がしたい」と思うわけです。

ずっと心に刻んでおきたい言葉。
結局、メンバーにどれほど敬意を払って一緒に成果に進むかを覚悟するってことが大事な気がする。

終章: マネージャーにとって一番大事なこと

成果「だけ」に執着して、成果という大義名分の下、メンバーを犠牲にして残した成果は、
持続性のない、偽物の成果なのではないか。

メンバーの本質的な成功・成長に執着した結果残るのが成果であって、
そういう成果こそが持続的で本質的な成果というものなのではないか。

これは本当に凄い言葉。
自分も成果という麻薬に浸かっていると本当に思った。
会社への長期的な貢献のためにメンバーの本質的な成功・成長を狙い続けたい・・・!

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