10冊目 1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント
概要
項目 | 内容 |
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タイトル | 1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント |
発表年 | 2021 |
読んだ日 | 2023/10/28 |
お勧め度 | ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ |
読んだ理由
- 中尾さんは前職の時の社長で気になっていた
- 中尾さんは毎日感謝の内容を投稿しており、言語化の魔法の内容と合致して気になった
狙い
- 人材育成のマネジメントを学ぶ
- 成長する組織論を学ぶ
実践
- Goalを設定する際、最低限のGoalと最高のGoalの二つを意識して作る。
→ 達成して終わりではなく、さらなる先を見据えるために実施したい。 - 狙いに対して顧客を含めた言い回しにできないか考える。
→ 例えば、1万人の笑顔とかそういうネーミングを考え、グループ共通認識にする。 - やりたいことがないメンバーに、「あなたのやりたいことが見つかるまで、私のやりたいこと(組織の夢)を手伝ってもらえないか?」というトーンで聞いてみる。
→ そこから、自分自身でやりたいことを決めてもらう。 - うまくいっている時はダメなところを探し、うまくいってない時は良いところを探す。
- FB面談用に、感謝していることをメンバー別にまとめておく。
刺さった言葉たち
イパフォーマーは、どのようなときもGoal(ゴール・目的)を意識し続けます。
そしてどんなに時間がないときでもPre(事前準備)に時間をかけます。
そしてOn(実行・カイゼン)しながら、変化に対応し続けます。
そして結果が出たらPreとOnの差分を確認し、Post(振り返り)することで、次回に対する学びを得ます。
本書ではこれを、「G-POP」と呼んでおり、「自律自転する力」をつけるための方法としている。
PDSとの違いは、Goalからスタートする点。
自分自身がワクワクしない「Goal」ではエネルギーが出ません。
これはそうだよね。大きくワクワクするGoalを設定する。
彼らが対応できる大きさにミッションを分割して、検討を依頼しました。
このように相手に合わせて分解することを、私は「持てる大きさの荷物にする」と表現しています。
この表現いいねぇ。何をすべきかが一発でわかる。
たくさんの事業の中で、最も大切なこと(これがCSF[Critical Success Factor]です。)に絞り、
それを強化するポイントを見つけて欲しいと指示するのです。
最も大切なこと=CSFに絞って詳細は任せてポイントを見る蹴ることを指示する。
こうするとやらされではなく、自発的に行動できて良さそう。
第一章:Goal 仕事のワクワクを高める「ゴール」
G-POPのGoal設定では、2種類のGoalを設定することを勧めています。
1つは、最低限のGoal。もう1つは凄いGoalです。
Goalを二つ設定するのいいね。最低限を達成した後の伸長があればどんどん進める。
どのような仕事も自分の中に動機を生み出せば楽しくなる可能性が高まります。
つまり、仕事の中に「ワクワク」を見つけることができるかどうか。それが重要なポイントなのです。
ワクワクっていいよね。モチベーションが高まるし、こういうリーダーの元で働きたいって自分も思う。
つまり、目標を「いつか実現したい高い基準」に設定するように促したのです。
このおかげで、さらに私の思考の「制約」が外れたのです。
目標を設定する際に、期限をあえて設けないことで視点を大きく伸ばせるらしい。
期限が無限にあるなら、どこまで伸びる?伸ばせる?という考え方から期限付きに絞っていくのは良いかも。
あなたが上司であれば、メンバーに高い目標設定を要望してみて、制約条件を外すことも有効。
その際に、納期を外すと、さらに思考のストッパーが外れることもある。
同様にCost(金)の制約を外して、「無限にお金が使えたら……」、
Quality(品質)の制約を外して、「品質を最低基準まで下げたら……」と制約条件を外すことが有効な場合もある。
期限だけでなく、色々な制約を外して考えてみるのも有効。
その後、その制限を外すための方法を考えれば良いってことね。
そこで、売上を利用者の数に換算して、チームメンバーとコミュニケーションすることにしました。
それを「1万組の幸せ構想」と名付けました。
最初のころは、中尾は何を言い出したのだ?とピンと来ない感じでしたが、
言い続けると、メンバー自ら、このGoalを達成したい、そして達成して当然だと変わっていったのです。
ネーミングの力。全員の意識を共通にするために顧客の何をどうする?を入れると自然とそれを考える組織になる。
Mさんに限らず、リクルート内の私の過去のイケている上司は、
皆「Goal」を明確に示していました。
簡単には実現できないけれど、それが実現したらワクワクする「凄いGoal」を示していたのです。
ワクワクする凄いGoalを物怖じせず伝えることって結構根性がいる。
けど、これを実施することが重要。
上司から与えられた目標を自分自身の言葉で語ることです。
その際に、その目標を達成できた場合に、私たちがどのようになっているのか物語で話すことがポイントです。
この物語ってのがポイントな気がする。
具体的に達成できた暁にはどうなっているかを想像できるレベルで語る。これしたいなぁ。
しかし、私には、「悪い兆し」こそ経営に早めに上げるべきであるという信念があったので、
躊躇しませんでした。
つまり、下方修正のタイミングは、悪い兆しが分かったら「すぐに」が答えなのです。
これは、はじめての課長の教科書にもあった気がする。
例外を報告することがマネージャーの重要な役割で、はっきりと言い切ることが必要。
業績の悪いチームに途中から参加する場合、いつも以上に肩に力が入ってしまうものです。
この際、途中から参加するあなたがしなければならないことは、
「どうすれば目標達成できるのか」を考え抜き、具体的な方法を提示することです。
業績が悪いチームは、目標が高すぎるとか、Goalまでの道筋が間違っていたのでは?とか考えているはず。
そこに意気揚々と新しい方針を持ってくる人が入ってくると信頼がなくなってしまう。
なので、もう一度目標達成できるイメージをつけてもらうために現実的な方法を提示する必要がある。
やるべきことを淡々とって感じですな。
目標達成ができるように、具体的な解決策を考える方法は以下。
①現状把握:何が起きているのかを情報収集し、把握する
②解釈:集めた情報を解釈し、解決策を検討する
③(現場)介入:解決策を現場に提示し、動いてもらう
このステップは、業績が悪いチームじゃなくても有効になるはず。
介入という言い方が独特。
現状把握では、該当部署や商品と利害関係はあるが、遠い人から情報を集めることです。
何か改善が必要な場合、既存のチームからだけの現状把握では改善策が出ない。
利害関係があるけど少し遠いチームからの意見から糸口を探ることが重要。
MVVとは、ピータードラッカーが提唱した「企業の経営方針」のことです。
Mission:企業が社会で実現したいこと
Vision:ミッションが実現したときの状態
Value:組織共通の価値観のこと
改めて。visionが実現した状態ってのはちょっと頭から抜けてた。
第二章:Pre 段取り八分、仕事二分を目指す「事前準備」
事前準備は、PE(People Empowerment)とPM(Project Management)が重要。
PMは意識しているけど、PEは確かにあるなぁと思わされた。モチベーションを上げるのも事前準備ってことか。
「メンバーの心に火を灯したいが、メンバーにやりたいことがない」という場合でも大丈夫。
組織のリーダーや会社がやろうとしている「やりたい」ことに自分自身を便乗させるのも有効です。
やりたいことが見つかっていないチームメンバーに対しては、
「あなたのやりたいことが見つかるまで、私のやりたいこと(組織の夢)を手伝ってもらえないか?」と打診してました。
なるほど〜、確かにこの辺の言い回し良さそう!
以下は、職場のエンゲージメントを測る指標です。
・仕事で「自分に期待されていること」をはっきりと理解している
・所属チームでは「価値観が同じ人」に囲まれている
・私には「チームメイト」がついている
・「優れた仕事」をすれば必ず認められると知っている
・仕事でつねに「成長」を促されている
・仕事で「強みを発揮する機会」が毎日ある
これらの大半は、上司/リーダーと同僚との関係性の話です。
周囲から期待され、チームメイトがついているという安心感があり、
成果を認められ、成長を促される職場、関係性です。
火をつけるためには、周りとの関係性が重要。
この状態に持っていくためにできることを常に考えたい。
「中尾が言ったから信じる」と言ってもらえる人物になろうと思いました。
これかっこいい。自分もこうなりたい。
急成長しているNetFlixは、即戦力の獲得と不要な人材の転換のため、
社内に人材紹介会社を作り、必要な人の確保と不要な人の次のキャリア探しを支援している。
NetFlixそんなことまでしてるんだ。まぁでも確かにそれくらいしても良いかもね。
長期的に使える機能だし。
30MR(Minutes Review)は、担当業務を担当者がどれくらいでできるかを確認するための方法。
① 上司は30分で業務内容について説明する。
② 担当者は上司からの説明後、30分でその進め方を考えます。
③ その担当者は考えた段取りを上司に説明し、30分で合意をえます。
合意が得られない場合、②と③を繰り返す。
こういう形の理解度チェックはいいかも。
第三章:On アジャイルな組織をつくる「実行・カイゼン」
仕事の自分の立ち位置を組織のミッションツリーから把握するのが重要だが、ミッションは場合によっては公開されない。
その場合、上位組織のどのようなミッションに紐づいているかを考える必要があり、
上位である部長に憑依し、あなたにどのようなミッションを付与したかを考えるのです。
おおおお、これは本当にそうだよね。これをかなり深く深く自分はやった気がする。
あなたのミッションが重要戦略に紐づいているのか、そうではないかで、
あなたを取り巻く環境が異なるのです。
これは、悲しいけどあるんよなぁ。
重要戦略に紐づいていると、なんかよく分からないけど周りがやたら騒がしくなる。
紐づいていない時との差が激しいので、違和感すら感じるレベルで。
重要戦略に紐づいていないと、扱いが雑になるので、
メンバーとしては、重要戦略に紐づいてないと思ったら紐づくように動くこともしたいよね。
あ、マネージャーとしても部長としてもそうか。
組織が大きくなり、組織の効率化を考えると組織を横に並べていくことになります。
この際、隣の部署との連携が起きにくい孤立した状態(サイロ化)になってしまいます。
にどうすれば、この組織の分断、つまり部分最適を超えて、全体最適な活動になるのでしょうか。
まずリーダーが集まって、自ビジネスのビジネスプロセスの中で、最も弱い箇所・組織を特定します。
この最も弱い箇所・組織がCSF(Critical Success Factor)になります。
そして、皆でこのCSFを強化する方法、どれくらいの水準まで強化しないといけないか、数値を考えます。
リーダーが集まっているので、定量データ、定性情報などを集めると、比較的簡単に考えられることが多いです。
その数値目標がKPI(Key Performance Indicator)です。これでやることが明確になりました。
そしてここからがサイロ化を壊す重要ポイントです。
このCSFを、KPIまでカイゼンする部署に対して、「他の組織が支援する」のです。
KPIを組織に対して当てこむって考え方が斬新で面白い。
組織作りも、弱いところから補っていくんだなぁ。。
個人目標が、個人や自分のチームに関係する目標だけであった場合、
全社目標や事業部目標といったより広い「全体の目標数字」を個人目標に加えるのです。
これだけで、全社目標や事業部門目標を意識するようになります。
どうすれば全体のことを考えた業務をしてもらえるかというと、目標設定をそれにしてしまえばいいって話。
将来幹部になる可能性のある人材については、複数部門を経験するように人事異動計画を作成していました。
複数の部署、複数の職種を経験することで、全体最適な見方を身につけてもらおうと考えていたのです。
やたら複数部署のマネージャーを兼務し出す人いるよねw
昇格するための試練を受けているところって感じか。
全員の同意が得られないと進めない、という、コンセンサス病がスピードを殺す。
必ず全員から合意を得るまで議論をするのは論外だと考えています。
つまり、対話や議論をすることは重要ですが、全員合意までは必須ではないという立場です。
ではどうすれば良いのでしょう。
それは、次の2つのルールを決めれば良いのです。
①対話を尽くしたら全員が合意をしているかどうかにかかわらず、議長(その場の責任者)が結論を出す。
②結論が出たら、自分が合意しているかどうかにかかわらず実行する。
これはGitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかたが全く同じことを言っていたなぁ。
KPTは、やればやるほどやるべきことが増えていくという笑えない話を聞くことがあります。
そこで、KPTにStopのSを加えて、新たにやることを増やす場合はやらないことを決めるというやり方があります。
これは良いかも。KPTってTryがめっちゃ上がるけど、確かにやめることってあんまり聞かない。
第四章:Post 成功の再現性を高め、失敗を防ぐ「振り返り」
振り返りの目的は以下2つ。
1 うまくいった施策については「再現性の向上」
2 うまくいかなかった施策については「再発防止」
どちらも、未来のためにやるってことだね。
マネジメントは確率論です。
成功したことの「再現性」を高め、失敗したことを「再発防止」すれば、当然業績は向上します。
こういう考え方いいよね。長いことやればやるほど成長するからこそ、振り返りはすべきって思う。
振り返りはついやることをやめてしまう場合があるが、大切。
そのため、施策承認前などに、同時に振り返りの実施日を決めてしまえば、必ずやることになる。
計画の中に振り返りを入れて承認する感じか。できそう。
大半のハイパフォーマーは「自分が好成績をあげられている本当のポイントを正確に把握できていない」のです。
ハイパフォーマーが好成績を挙げているポイントは、彼らが無意識にやっている箇所にあることが多いのです。
言語化が難しいのは当たり前だったか・・・。
だからこそ、ミドルパフォーマーとの行動の差とかに着目すべきなのかな。
メンバーの成果を正しく評価してもらうためには上司や人事部が、その成果を正しく把握する必要がある。
そのために、上司や人事部門が理解しやすい「色を付ける」と良いのだと言います。
色をつける方法は、
1 絞り込み:どれが良かったかを目星をつける。
2 取り上げられる可能性:社内外で取り上げられるもの。トレンドにあっているなどが重要。
3 感触を探る:周囲に伝えて反応を探ってみる。
4 根回し:上司や社内外の表彰対象者へ刷り込みを行う。
5 取り上げてもらう:社内報などで取り上げてもらう。
6 上司に武器を与える:上司の上司に説明できるようになってもらう。
7 本人へのフィードバック:上司の上司や人事部から本人にフィードバックが与えられるようにする。
これを部下にやってあげられる上司はいい上司だろうね〜〜!
なるほど、これは覚えておくとどっかで使うことになる考え方だな。
再発防止をするためには、失敗を把握する必要があります。
しかし、そのためには、失敗を伝えたくないという人間の心理を超える必要があります。
この手の話、いろんな本で何回も出てくるなぁ。
振り返る場合に、失敗を個人のせいにするのではなく、
担当者にその業務を担当させている組織に問題があると考えてみてください。
個人が悪いのではなく、仕組みが悪いという言い方ね。
うまくいっている時こそ、ダメなところを探す。
逆にうまくいっていない時は、良いところを探す。
さらにレベルが高いリーダーは、うまくいかない状態の前に、その悪い芽を摘んでしまいます。
これは格言だなぁ。覚えておきたい。
30分のMTGでの会話では、
「悪い兆し」「良い兆し」「トピック」を共有していた。
特に悪い兆しは、退職関連と顧客関連の内容。
悪い兆しで退職関連の内容なのか。この辺りは感覚がまだあんまりついてないなぁ。
部下への評価のFB面談で2つを準備して伝えるようにしていた。
1つは「感謝していること(エピソード)」です。
具体的にはそのメンバーのおかげでできたこと、あるいは私自身が助かったことです。
これをきちんと伝えるためには、評価FB面談直前に考えただけでは付け焼き刃になってしまうので、
日常的にメモしておくことが必要になります。
これを期末にプリントアウトして渡します。
すると、評価FB面談の場が和みます。
これめっちゃいいなぁ!!!
和みからFBに入れるのは良いぞ。やろう。
もう一つ伝えていたのは、メンバーのwill(やりたいこと、なりたい姿)を
私自身がどのように把握しているかです。
ちゃんとキャリアを考えてくれているって思われるのはいいことだよね。
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