VSCode + Bedrock + Claude Sonnet 4 で行う AI を活用した開発
はじめに
プログデンスの圓佛です。 Cline (日本語ページはこちら) は Visual Studio Code の機能拡張プラグインです。 「CLI aNd Editor」が名称の由来だそうです。
Meet Cline, an AI assistant that can use your CLI aNd Editor.
GitHub ページには Cline 自体の説明として以下の記載があります。
Claude 4 Sonnetのエージェント的コーディング機能のおかげで、Clineは複雑なソフトウェア開発タスクをステップバイステップで処理できます。ファイルの作成と編集、大規模プロジェクトの探索、ブラウザの使用、ターミナルコマンドの実行(許可後)などのツールを使用して、コード補完や技術サポートを超えた支援を提供します。Clineは、Model Context Protocol (MCP)を使用して新しいツールを作成し、自身の機能を拡張することもできます。自律的なAIスクリプトは通常サンドボックス環境で実行されますが、この拡張機能はファイル変更やターミナルコマンドを承認するための人間インターフェースを提供し、エージェント的AIの可能性を安全かつアクセスしやすい方法で探求できます。
今回は AWS Bedrock 上で有効化した Claude を VSCode 上の Cline で利用する設定方法を説明します。
Bedrock で Claude を有効化する
まず初めに AWS Bedrock で Claude を有効化します。 AWS Bedrock で基盤モデルを有効化する の手順に従って有効化します。 有効化した後、Cline で利用する IAM ユーザを作成し、アクセスキーを登録しておきます。 発行したアクセスキー / シークレットキーは後の手順で Cline へ設定しますので、値を控えておきます。
IAM ユーザには Bedrock を利用出来るよう、適切な権限を割り当てておきます。 最低限、クロスリージョン推論 や基盤モデル (FM = Foundation Model) を利用出来る権限を付与しておきます。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "AllowInvokeOnAllBedrockModels",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"bedrock:InvokeModel",
"bedrock:InvokeModelWithResponseStream"
],
"Resource": [
"arn:aws:bedrock:*:*:inference-profile/*",
"arn:aws:bedrock:*::foundation-model/*"
]
}
]
}
Cline のインストール
VSCode に Cline をインストールします。 VSCode の Extensions (拡張機能) の検索窓から「cline
」と入力します。 Cline が表示されたら「Install」をクリックします。
「Do you trust the publisher "Cline"?」が表示された場合は「Trust Publisher & Install」をクリックします。 これで Cline のインストールは完了です。
Cline の初期設定
Cline のインストールが完了したら Bedrock が使えるように初期設定を行います。 VSCode の左側に表示されている Cline のアイコンをクリックします。
「Use your own API key」をクリックします。
Bedrock の設定を行います。 以下のように設定します。 全て設定したら「Let's go!」をクリックします。 これで初期設定は完了です。
No. | 項目 | 設定値 |
---|---|---|
1 | API Provider | Amazon Bedrock |
2 | AWS Access Key | 事前に準備した IAM ユーザのアクセスキー |
3 | AWS Secret Key | 事前に準備した IAM ユーザのシークレットキー |
4 | AWS Region | Bedrock で基盤モデルを有効化したリージョン |
5 | Use cross-region inference | チェックを入れる |
6 | Model | anthropic.claude-sonnet-4-20250514-v1:0 |
基本的な使い方
Cline を利用するには、基本的にはプロンプトへ指示を入力するだけです。
試しに「Python で「Hello, World!」を出力するコード
」というプロンプトを入力すると、以下のような出力になりました。 実行する度に API リクエストにかかった費用も表示されます。
Cline からの回答を日本語化する
Cline の振る舞いは Custom Instructions で調整することが可能です。 Custom Instructions を指定するには歯車のアイコンをクリックして Cline の設定画面を開きます。
試しに Custom Instructions に「Speak in Japanese
」と入力し、「Save」をクリックします。
再度、同じプロンプトを実行すると Cline が日本語で回答するようになりました。
Cline をより賢く・便利に使う
「より効率的にプロンプトを使いたい」「チームが同じガイドラインに沿って開発出来るよう、Cline の出力を調整したい」という場合は以下のドキュメントなどを参考にします。