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自分は自分だと思うことは難しい

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@_kehondaです。この記事は、ポート株式会社 サービス開発部 Advent Calendar 2025の内容になります。
https://adventar.org/calendars/11750

自己紹介

  • エンジニア・デザイナ・ディレクタが所属する部署の部長をしている
  • 現職は10年ほど勤めており、入社当時はエンジニアとして、主にRuby on RailsやAWSを用いたサービス開発を担当していた
    • 最近はコードを読むことがあっても、書くことはほぼない

記事を書こうと思ったきっかけ

弊社では社内でLT会を実施して登壇を募ったり、ブログ記事の執筆をお願いしたりしている。
若いメンバーが多いのだが、成長についての悩みを聞く中で、以下のような声や空気を感じることがある。

  • アウトプットの難易度を高く感じすぎてしまう
  • 他人との自己比較で落ち込んでしまう
    • 結果として自身のチャレンジに、自分で線を引いてしまう

今の時代、SNS等で他者からの評価にさらされたり、それに伴う判断をされるのはなかなか厳しいものではあると思う。同僚を見ても優秀な人は多いし、ましてやインターネットやカンファレンスを介して見える世の中は本当にキラキラして見えてしまうのは、当然だとは思う。

どうしても自分が劣っているように見える。なんだか恥ずかしい、情けない。もっといくと「自分はこの仕事が向いていないのでは?」とさえ感じてくることもあるかもしれない(私もそう思ってしまう瞬間はある)

他人と比較しない、自分は自分、とはよく言われるものの、見ず知らずの他者とつながりやすい時代だからこそ、そう思いこむことは難しいと思う。
その「難しさ」を前提とした上で、社内でメンバーに向けて話していること、私がどう考えて仕事や自分と向き合っているのかを整理・まとまてみる。

私はどうしているのか

「とりあえず」打席に立ってみる

カンファレンスで質問してみるとか、他の人がやりたくないだろうなと思っている役割をやってみるとか、新しい勉強のために勉強会に申し込んでみるとか。「形から入る」に近いかもしれない。

「自分にはできそうか?」「自分はこれをやりたいのか?」といったことはあまり深く考えずに、とりあえずやってみることを意識している。

ふとふりかえると、高校の時に学級委員をやってみたり、部の部長をやってみたりしていたのだが、何か明確な成果を求めてやっていたわけではなく、「やってみたら面白いかも?」「自分のやりたいようにできるかも?」と考えて、色々ととりあえず打席に立ってみた気がする。

勝手に自分を判断しない

とりあえずやってみた結果、恥ずかしい思いをすることや、他人から非難されている(ような)気がすることも多い。

ただ私はここで、「これは私には向いていないんだな」と自分にレッテルを貼ったり、好き嫌いの判断を急いだりしないようにしている(努力をする)。
もちろん、そんな中でフェードアウトしたことや辞めたことは無数にあるが、気持ち的な持ち方の話だ。

自分に対する自己判断は、無意識下で「他人との比較」が物差しになっているような気がする。
苦手だとか、向いてないとか決めてしまうのは、もっと先の人生で良いじゃないか、と思っている。自分の可能性を閉ざさずに、広くしておく。

仕事と関係のないコミュニティにも入り込んでみる

どうしても、会社の中や同業職種の中だけでは、コンテキストや感じる時間軸、判断基準が似通ってくるところがあると思う。

家族や子供のコミュニティ、地域やスポーツ、アートなどに目を向けると、仕事から見える世界と何もかもが違っていることが多い。そこでは自分自身のスキルや能力が思いの外発揮できたり、逆にできなかったりすることがある。

自分自身が変わるだけじゃなくて、自分の身を置く環境を「ずらす」みたいなことをすることも、自分に自信を持てるきっかけになる感覚がある。

ゆるく続け、時間をかける

エンジニアを取り巻く環境の話をすると、AIのモデルもどんどん進歩するし、それによって業務の仕方もアップデートが求められる。この時代の流れの速さは、肌で感じて焦るものだ。

ただし、自分自身の心の成長や自分自身を磨くということに対しては、すぐには結果を求めないようにしている。

私は趣味で、近所で畑を借りて家庭菜園をしている。
多くの野菜はシーズンごとに年に1回、あるいは2回のサイクルでしか実験や試行錯誤ができない。もう5年くらい続けてちょっとずつ学んでいるのだが、世の中のスピード感とは全然違う。
でも、これはこれで面白いと思うし、続けていられる感じがある。また、頑張りすぎない。一定適当にやっている。
結果として、これらを通して(私自身は)「好き」を磨けている実感がある。

まとめ

自分に自信をもつ、「自分は自分!」と思えるのは難しいことだと思う。
ふりかえると、私は以下の4つを意識していた。

  • 「とりあえず」打席に立ってみる
  • 勝手に自分を判断しない
  • 仕事と関係のないコミュニティにも入り込んでみる
  • ゆるく続け、時間をかける

組織において私が大事にしたいのは、恥ずかしさや羞恥を無くすというか、「手を挙げてやってみること」を認め、敬意を払える空気感だ。そうやって自信を持ち、自信をもって活躍できる人を増やす。もっとそんな組織にしていかなければと思う。

会社員をやっていると、どうしても自分のペースで仕事をすることは難しいし、会社や同僚、また社会からの目が気になるのは事実だ。
つらつらと書いたが、私自身も引き続き、本当はこだわりたいことは何なのかを知り、またそれを磨き、しっかり時間を掛けられるようになりたいものである。

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