小規模チームでテックブログ運営を軌道に乗せた方法
こんにちは!
ourly というスタートアップで Webエンジニアをしている@Hiroです。
弊社では、2024年8月にテックブログを始めました。
現在は、1ヶ月に最低1記事のペースで投稿を続けており、運用は順調に進んでいます。
実は、このテックブログを立ち上げる1年ほど前にも、同様の取り組みを試みたものの、途中で頓挫してしまった経験があります。今回は、その失敗を乗り越え、どのようにして運営を軌道に乗せることができたのかをご紹介します。
こんな方におすすめ:
- 👤 小規模チームでテックブログを運営したい方
- 👤 テックブログの運営に挑戦したいが、何から始めたらいいのか分からない方
- 👤 チームを巻き込んで何かを始めたい方
テックブログの立ち上げが頓挫した理由
テックブログを再度立ち上げるにあたり、まず「なぜ以前は頓挫してしまったのか」を振り返り、同じ轍を踏まないようにしました。振り返りの結果、弊社が一度挫折した主な理由は以下の通りです。
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何から始めたらいいのか分からず、調査や設計に時間をかけすぎた
調査や設計に時間を費やしすぎた結果、他の重要なタスクが優先されるようになり、最終的にテックブログに避く時間を確保できなくなった。 -
目的が不明確だった
「テックブログはやったほうがいい」という漠然とした認識はあったものの、結局なんのために実施するのかが明確になっていなく、主体者のモチベーションが維持できなかった。 -
「なぜやるのか」を共有しきれていなかった
チーム全体に取り組みの意義を十分に共有できず、主体者が実行力を失うことで自然消滅していった。
これらの反省点を踏まえ、再設計を進めました。
軌道に乗せた方法:事前準備フェーズ
1. 意思を持つ
いきなりマインド面の話になりますが、今回の内容で最も重要だと感じているポイントです。
何事もそうだと思いますが、チームでなにか新しいことを始めるときは先陣を切るリーダー的な存在が必要不可欠だと思います。なので、チームでテックブログを始めたいなと思ったら、まずは「自分が作りあげるんだ」という意思を強く持つことが大事だと思います。
これまでになかった文化を醸成するには続けることが最も大事だと思うので、各自の投稿を滞らせないようにリマインド(催促)を積極的に実施していく必要があると考えており、これを意思を持った人が主体的に行うことで長く続けられていると思います。
2. 意思決定者を明確にする
これから設計していくことに対して「誰が最終的な決定を下すのか」を決めました。
一度頓挫した背景にもありますが、不特定多数の意見を集めてしまうと、それぞれの意見に対して調査や擦り合わせをしたうえで意思決定をしていく必要があり進捗が遅くなってしまいます。
そのような手順を取らないといけない場面もあるとは思いますが、今回は速く始めることが比較的重要だったので、まずは意思決定者を明確にしてスムーズに進められる体制を整えました。
3. 目的・ゴールを明確にする
「なぜテックブログを運営するのか」を言語化してチーム全体に共有しました。
明確な指針を設定し"やる意義"をチームに共有したことで、積極的に協力してくれるメンバーが増えたと感じています。また、ドキュメント化しておくことでいつでも見返すことができるので、迷わず長期的な目標に向かって進めることができていると思います。
弊社では以下のような目的とゴールを設定しました。
軌道に乗せた方法:運用設計フェーズ
事前準備ができたら、具体的な運用の設計をしていきました。
1. 投稿頻度を決める
まずは、どのくらいの頻度で記事を投稿していくのかを決めました。
このとき、最初から理想状態(高すぎる目標)は設定しないように注意しました。あまり深く考えずに「1ヶ月に、1人1記事は投稿していこう」みたいな目標を立ててしまうと、これまで全く記事を書いていない方にとってはかなり負荷が高い目標で、続かなくなる可能性が高いと思います。
そのため、チームで運営する利点を活かして、いかに負荷なく続けていけるかという観点で設計していき、弊社では、「1ヶ月に、”チーム”で1記事は投稿する」という目標を設定しました。6人のチームなら、1人あたり半年に1回の執筆ペースとなり負荷がそこまで高くないと考えています。
慣れてきたら投稿頻度を上げればいいだけなので、まずは速く始めて長く続けることがとても大事だと思います。
2. どこに投稿していくのかを決める
次に、記事をどこに投稿していくのかを決めました。
弊社では、運用の目的として採用文脈が強くあったので、SEOで有利な既存のプラットフォームを利用することにしました。また、採用文脈以外にテックブログを通じてエンジニア自身のブランディングにも繋げて欲しいという思いもあったので、これに一番近い思想で作られているZennのパブリケーション機能を利用することにしました。
3. 投稿までのフローを明確にする
最後に、記事を書き始めて投稿するまでの一連のフローを明確にしました。
初めにフローを明確にしておくことで、執筆までのハードルを下げることができたと考えています。また、ざっくりとした全体の流れを明確にしておくことで、細かくリマインドを打つことができ、投稿が滞るといった状況も防げたと思います。
実施してみた感想
立ち上げ当初は、知見を持ってるメンバーがいなかったので手探り状態で設計を進めました。いまでは、なんとか軌道に乗せることができており、会社にとって意味のある種は蒔けたと自負しています。
また、今回この記事を書くにあたり振り返ってみたことで、立ち上げる手順自体は非常にシンプルでありきたりなので、今後何かを始めたいときにも流用できそうだと思いました。
最後に
今回は、小規模チームでテックブログの運営を軌道に乗せた方法を紹介しました。
立ち上げから運用を軌道に乗せるまでに長い時間がかかってしまったので、同じようにこれからテックブログを始めようと奮起している方のお役に立てば幸いです!
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