EMになって10年。10年前の自分に伝えたい8つのこと
この記事はOPENLOGI Advent Calendarの1日目の記事です。
私はマネジメントの仕事を始めてから、今年でちょうど10年になりました。最初は現場リーダーから始めて、EM、VPoE、執行役員と経験してきました。
この10年の間に、リリースが1年半遅れていたプロジェクトの立て直しや、CTOのいない組織の立て直しなど、いくつかの「なかなかハードな現場」を経験してきました。
当然ですが、全部がうまくいったわけではありません。
正直、「もっと良いやり方があったな」と思うことの方が多いです。
それでも、10年という時間をかけて、ようやく「これは本当にそうだな」と自信を持って言えることが、少しずつ増えてきました。
この記事では、「EMになったばかりの10年前の自分」に今の私が伝えたいことを、8つの学びとして整理しました。
想定しているのは、
- これからEMになる方
- 今まさにEMとして悩みながら走っている方
です。
書いていることは、私自身もいまだに常に全部できているわけではありません。10年かけて少しずつ身についてきたメモのようなものです。
読んでくださる方には、「今の自分に刺さるな」と感じるものを1〜2個拾ってもらえれば十分だと思っています。全部を一度にやろうとしなくて大丈夫です。
1. EMは失敗してもいい。大事なのは、そのあとどう向き合うか
EMになったばかりの頃、私はリリースが1年半遅れて大炎上していたプロジェクトを引き継ぎました。
- 前任のマネージャーは体調を崩してプロジェクトを降りてしまっていた
- 顧客企業の社長から自社の社長に直接クレームが飛んでくるような状況
- ハードワークが続き、チームの状態も決して良くない
そんな状況でしたが、半年でなんとかリリースまで持っていき、プロジェクト自体は立て直すことができました。
一方で、やり方はかなり荒く、
- 「なんでこんなこともできずに失敗したのか」と、前任マネージャーやチームを心の中で見下していた
- 前任のマネージャーやメンバーを否定するような発言もしていた
そんな態度でマネジメントをしていました。
あるとき、そのチームにいた10歳ほど年上のエンジニアの方から、フィードバックの機会をもらいました。
その方の一言が、今でも忘れられません。
「あなたからは、前任者や先輩へのリスペクトを感じない、正直、その態度や発言が許せないと思っている。」
非常にショックでした。
- 前任者には前任者の事情がある
- その中で、なんとかしようとしていたはず
- その頑張りを受け入れず、自分が「正しい側」として見下していた
自分がどれだけ人の気持ちを踏みにじっていたか、そのとき初めて気づきました。
そういう態度で接していたことを、心から謝りました。
そこから学んだのは、こんなことです。
-
メンバーのネガティブな声はチャンスだ
- 自分のやり方の「痛いところ」を教えてくれる
- そこから目をそらさずに向き合えたとき、マネジメントは一段変わる
-
EMは失敗してもいい。大事なのは、そのあとどう向き合うか
- ネガティブなフィードバックから逃げずに、そこから学び続けられるかが重要
何かがうまくいかないとき、人のせいにしたくなるのは自然な反応です。
ただ、そのタイミングで「自分の前提や振る舞いに原因はなかったか?」と自分の責任として考えられるかどうかで、マネージャーとしての成長のスピードは大きく変わると思っています。
10年前の自分に伝えたいのは、
ということです。
2. 流行りに振り回されるな。成果とフェーズで打ち手を選べ
EMなりたてのころの私は、SNSや書籍にだいぶ振り回されていました。
- 有名なCTOのノウハウ
- ビッグテック、メガベンチャーの事例
- 話題になっている開発プロセスやフレームワーク
そういうものを見るたびに、
- 「なんとなく良さそうだな」
- 「あの会社もやっているし、うちもやるべきなんじゃないか?」
という気持ちになり、施策を安直に決めていました。
結果として、その多くは空振りに終わりました。
今、本当にやるべきことか?
当時の自分に決定的に欠けていたのは、
- それは具体的にどんな成果を出したい打ち手なのか?
- それをやるのは、本当に「今」なのか?
という視点でした。
とくに「組織構成の変更」は、今思えばかなり軽く扱っていました。
- 「この規模なら◯◯型の組織が良いらしい」
- 「こういう役割分担をするのがビッグテックがやっていることだ」
といった情報を見ては、「じゃあ、うちもチームを組み替えてみるか」と、わりと安直に組織を動かしてしまっていた時期があります。
でも実際には、
- チームを組み替えること自体に大きなコストがかかる
- 再びチームが機能するまで、必ずパフォーマンスが落ちる期間がある
- メンバーの心理的な負荷も大きい
それでも組み替える価値があるのは、
「この組み方じゃないと、どうしても実現できない価値がある」
と自信を持って言えるときだけです。
EMとしてはっきり成果を出すには時間がかかります。
なりたてのころは、
「組織をいじると、仕事した気になる」
という罠にもハマりやすいと思っています。
しかし、同じメンバーで安定して働き続けられること自体が、組織のパフォーマンスを支える大きな要素です。
うちのビジネス・フェーズに合っているか?
もうひとつ、今になって強く感じているのは、
「世の中でイケてると言われる会社のやり方」は、その会社のビジネスとフェーズ込みで設計されている
ということです。
- 急成長中のtoCプロダクト
- 安定フェーズのBtoB SaaS
- まだPMFを目指している0→1のサービス
では、それぞれの組織によって、同じ施策でも「正しさ」が変わります。
開発プロセスを検討する際も、
- プロダクトのドメイン自体の複雑さ・認知負荷
- 優先するべきは開発スピードか、品質か、顧客との合意か
- エンジニアのスキルセットや人数
等によって、設計すべきポイントはまったく違うはずです。
世の中の「イケてる事例」は、そのまま導入してもうまくいかないことも多くて、
自分たちのビジネス・フェーズや組織の状況に合わせて、まず導入すべきかを判断し、導入するにしてもチューニングする
必要があります。
10年前の自分には、こう伝えたいです。
「流行っているから」ではなく、
「成果に効くか」「今か」「うちに合うか」 の3つを検討する視点を持ってほしい。
これは最初から身につけておけばよかったと強く思うポイントです。
3. 自チームだけ見るな。チーム外の状況も自分でマネジメントしろ
EMをやっていると、どうしても自分のチームの中だけに意識が向きがちです。
- チームのコンディション
- プロジェクトの進捗・状況
- メンバーの成長や評価
もちろん、これらはすべて重要です。
ただ、この10年で何度も実感したのは
自チームのアウトプットは、「チームの外の状況」に強く影響を受ける
ということです。
例えば、ある会社でこんなことがありました。
- 営業との関係が悪く、ほとんどコミュニケーションがないため、リクエストが上がってこない
- 結果として、「顧客・営業が本当に困っているところ」とはズレた開発をしてしまう
- エンジニアからすると、「顧客にどんな課題があるのか」がよく分からない状態が続いていた
この状態でいくら自チーム内の生産性を上げても、
- 「そもそも何をつくるべきか」がズレている
- その結果、ビジネスインパクトが出ない
ということになりかねません。
周辺との「関係性」と「声が届く仕組み」も、自分の仕事
ここで言いたいのは、
PdM・営業・CSといった周辺との「関係性」と「声が届く仕組み」も、EMとしてのマネジメント範囲だ
ということです。
必ずしもEM自身が、全部の現場やミーティングに出て、毎回直接話す必要はありません。
むしろEMが全部出るモデルは将来的に破綻します。
大事なのは、
- お互いの課題や状況が、ちゃんと届く経路があるか
- その経路が、日常的に機能しているか
- そのための、最低限の良い関係性が構築できているか
です。
例えば、
- 営業・CSの困りごとが、きちんと開発サイドに届く仕組み
- PdMと開発が、「どういう優先順位で何を開発するか」をすり合わせる場
こうしたものが整っているときと、そうでないときとでは、同じチームでもアウトプットの質が全然違ってきます。
10年前の自分には、こう伝えたいです。
4. 正論だけでなく、受け手の気持ちを考えろ
過去の会社でエンジニア組織の立て直しを任されたときのことです。
当時の組織には、明らかな課題が山積みでした。
- プロダクトの方向性が、顧客・ビジネスのニーズに応えていない
- プロジェクトの進め方が場当たり的で、過去に大きく方針が二転三転したため、何を目指して開発すればいいか分からない
- エンジニア組織の評価制度・採用といった、組織の基盤が整っていない
- こうした課題が、長い間十分に扱われてこなかった
VPoEとして入った私は、「これは早めに立て直さないとまずい」と危機感を持っていて、
全エンジニアを集めてかなり強めにこう語りました。
- 現状の課題
- これからどう変えていくべきか
- 「本来こうあるべきだ」というべき論
その中で、こんな言葉も口にしました。
「これまで、誰もこれらの課題に対して責任を取ってこなかった」
今振り返ると、この言葉はかなり強すぎる表現でしたが、自分としては、
- 組織として問題を直視しよう
- ここからちゃんと変えていこう
という「覚悟」を示したつもりでした。
しかし、あとから分かったのは、
正論ではあるけれど、「今までの自分たちの頑張りを丸ごと否定された」と感じた人が多かった
ということでした。
実際、ここまで極端な言い方をしていなくても、
「過去のやり方は全部間違いだった」
といったニュアンスが、知らないうちに相手に伝わってしまうことがあります。
どれだけ課題があっても、その中でなんとか回そうと奮闘してきた現場のメンバーがいます。
- 不完全な前提条件の中で
- 過去の意思決定や制約の中で
- 目の前の仕事を必死に頑張ってきた人たちがいる
そんな中で、「誰も責任を取ってこなかった」「ここは間違っている」と正面から言われると、
「自分の仕事を全部否定された」
と感じるのは、当然です。
「何を言うか」と「どう伝えるか」は分けて考える
今ならこうします。
- 方針や戦略は、マネージャーとしてしっかり考えておく
- そのうえで、まずは現場の声をしっかり聞く
- 「自分が見ている全体像」と「現場の実感」を、対話を通じてすり合わせる
- 「一緒にどう変えていくか」を、みんなで決めていくプロセスをつくる
つまり、
「どこに向かいたいか」はきちんと持ちつつ、
そこにどう人を巻き込んでいくかは慎重に設計する
ということです。
10年前の自分へのメモはこうです。
5. 「自分はイケてる」と思った瞬間が一番危ない
EMやVPoEを続けていると、どこかで一度は
「もう自分は大体マネジメントのことは分かったな」
と思う瞬間が来ます。
私の場合、最初は1社目の炎上プロジェクトを立て直したときでした。
- 1年半遅れていたプロジェクトを、半年でリリースまで持っていった
- 明確な成果として周囲からも高く評価された
- 「自分なりのマネジメントの型」が見えてきた感覚があった
そこからしばらく、どこかでこう思っていました。
「マネジメントについて、もう大体分かったんじゃないか」
「もう大きく外すことはないだろう」
いま振り返ると、これは完全にダニング=クルーガー曲線の馬鹿の山の頂上でした。
その後、調子に乗って、4章で書いたような失敗をしてしまいました。
- 調子に乗る
- 学び続けることをやめる
- 自分のやり方を疑わなくなる
つまり、
「自分はイケてる」と思った瞬間に、一番大事な学習と内省が止まり始めていた
ということです。

同じことが、実はつい最近まで自分の中にありました。
- VPoEとして7年
- エンジニア組織の立て直しも複数回経験
「さすがにもう、マネジメントについては一定レベルまでは来たのでは」と、どこかで思いかけていたタイミングでした。
そんなとき、私が尊敬しているCTOに「普段どういうふうに勉強しているんですか?」と聞いたところ、
「海外のトップレベルのSaaSの事例や組織を、継続的に追いかけている」
という話が返ってきました。
その瞬間に感じたのは、
自分が見ていた「基準」と、この人が見ている「基準」の高さの違い
でした。
- 自分は「国内スタートアップの中ではどうか?」くらいで満足しかけていた
- 相手は「世界のトップクラスのSaaSと比べてどうか?」を当たり前に見ていた
その目線の差にハッとして、
「ああ、自分はまた馬鹿の山の途中で止まりかけていたな」
と、恥ずかしくなりました。
10年前の自分には、こう言いたいです。
「今見えている世界がすべてじゃない」と自覚し続けること。
それが、マネージャーとしての成長を止めないための前提条件だと思います。
6. それでも、もっと自分のマネジメントを信じていい
一方で、逆方向の危うさもあります。
先ほどは「自分はイケてる」と思い込む危険について書きましたが、今度はその逆、必要以上に自分を小さく見積もってしまう危険です。
マネージャーやリーダーと話していると、こんな声をよく聞きます。
「自分なんて、マネジメントと言いつつただ雑用やってるだけです」
「テックリードほど技術が強いわけでもないし、価値なんてあるんですか…」
テックリードの技術的な専門性と比べると、自分の価値が小さく見えてしまうんですよね。
その結果として、
- 「マネジメントなんて、やろうと思えば誰でもできる」とどこかで思ってしまう
- 安直に「じゃあマネジメントはあの人に任せよう」と投げてしまう
- 結果としてうまくいかず、チームや組織に大きな負荷がかかる
私も、過去にここで失敗したことがあります。
でも実際には、マネジメントは
経験と学習の積み重ねが必要な、プロフェッショナルスキル
です。
- メンバーと信頼関係を築く
- 言いづらいフィードバックを、関係を壊さずに伝える
- チームの成果と、個人のキャリアの両方を見る
- 不確実な状況で方針を決めて、結果に責任を持つ
これは、ちょっと知識をかじったぐらいでいきなりできるものではありません。
にもかかわらず、自分のマネジメントを過小評価していると、
- マネジメントを「誰にでもできる作業」のように扱ってしまう
- 任せる相手へのオンボーディングや教育をおろそかにしてしまう
- 結果として、委譲がうまくいかず、組織としてもダメージが残ってしまう
ということが起こります。
10年前の自分に、ここではこう伝えたいです。
「自分は馬鹿の山かもしれない」と疑う謙虚さと、
「それでも自分のマネジメントには価値がある」と認める自尊心。
この両方を持てたとき、
ようやくマネージャーとしての立ち位置が安定してくるのだと思います。
7. 人事上の決断は、何度やっても慣れない
EMを続けていると、どうしても避けられない仕事があります。
- 厳しい評価フィードバックを伝える
- 期待水準をどうしても超えられていないメンバーに向き合う
- 採用で「一緒に働かない」という決断をする
こういった、人にまつわる厳しい決断は何度もやってきました。
EMなりたての頃の私は、
「これも経験だ。回数を重ねれば、そのうち慣れて楽になるんじゃないか」
と思っていました。
- 甘い評価はその人のためにならない
- ミスマッチなのに引き延ばすのは、その人のキャリアの損失になる
- 採用も、「誰と働くか」を真剣に選ばないと、既存メンバーが苦しむ
頭ではそう納得していたからです。
でも、10年やってみて分かったのは、
どれだけ経験を重ねても、「楽になる瞬間」は来ない
ということです。
厳しいフィードバックや判断を伝える前は、今でも少し胃が痛くなります。
- 自分も「いい人でいたい」
- 相手も相手なりに頑張っているのは分かっている
- 本当は、そんな相手にネガティブなことを言いたくはない
それでも、マネージャーとしては決めなければならない場面があります。
正直に言えば、過去の判断が100%正しかったとは思っていません。
もしかしたら、今でもどこかで自分を恨んでいる人もいるかもしれない。
それでも、ひとつだけは言えます。
軽く決めた判断は一つもない。
どの判断も、そのとき持てる情報と視点の中で何度も考え直し、「責任を持って決めた」と言えるところまで持っていった。
10年前の自分には、こう伝えたいです。
「一人で抱え込め」という意味ではありません。
特にEMなりたてのうちは、「一人で判断しない」をルールにして上司や同僚と相談するくらいでちょうどいいと思います。
8. 燃え尽きないために、自分のコンディションをちゃんとマネジメントしろ
ここまで読んで、
「いや、これ本当に全部やるの?」
と思った方も多いと思います。
- 失敗から学べ
- 流行りに振り回されるな
- チームの外も見ろ
- 自分たちのビジネスとフェーズに合ったやり方を、自分たちでつくれ
- 馬鹿の山に登るな
- でも自分のマネジメントは信じろ
- 人にまつわる重い決断から逃げるな
正直、なかなか厳しい内容が続きましたよね。
ここに書いたことを、すべて同時に完璧にやろうとする必要はありません。
「今はこの1〜2個だけ意識してみよう」くらいのペースで、自分のコンディションと相談しながら続けていってほしいです。
そして、率直に言うと、私はこれを全部やろうとして突っ走ってきたタイプです。正直、それで何度か自分をすり減らしすぎたと感じる瞬間もありました。
そのあいだに、プライベートでもいろいろな変化がありました。
- 子どもが生まれる
- 家族の中で予想していなかったインシデントが起きる
- 自分の体調やメンタルが落ちる時期がある
それでも、
「自分が止まるわけにはいかない」
「今ここで自分が踏ん張らないと、チームがもっと大変になる」
と感じて、アクセルを踏み続けてしまった時期があります。
ただ、10年やってみて強く思うのは、
そんな状況だからこそ、絶対に「自分のコンディション」をないがしろにしてはならない
ということです。
自分が崩れると、真っ先に落ちるのは「マネジメントの質」
コンディションが崩れると、真っ先に落ちるのは マネジメントの質 です。
私自身も、コンディションが落ちていた時期を振り返ると、こういう変化が出ていました。
- 人の話を最後まで聞けなくなる
- メンバーのネガティブな声に過剰反応する
- 長期目線で考える余裕がなくなり、目先の火消しに追われる
- 普段なら使わない強い言葉を口にしてしまう
つまり、自分がしんどいときほど、
一番守りたいはずの「チームとの関係」と「意思決定の質」を、自分で壊しやすくなる
ということです。
EMは、継続的にパフォーマンスを出し続けることが求められる役割です。
だからこそ、
自分のコンディション管理も、組織のアウトプットを上げるための仕事の一部
だと捉え直す必要があります。
10年前の自分には、最後にこう伝えたいです。
おわりに─EMになったばかりの人へ、10年目の自分から
ここまで、10年走ってきた中で「これは本当にそうだな」と思えることを、8つの学びとしてまとめてみました。
振り返ってみると、どの学びも
- 最初からうまくできたことは一つもなく
- 何度も失敗して、ネガティブな声をもらって
- 恥をかいて、反省して
- それでも続ける中で掴んできたこと
ばかりです。
10年前の自分に、そして今EMを始めたばかりの誰かに伝えたいのは、
「完璧なマネージャー」なんてどこにもいないし、
10年やっても、まだ途中だという感覚は変わらない。
でも同時に、
その「途中」であり続けながら、
それでもチームと事業のために決断し続けること自体に、
EMという仕事の価値がある。
少なくとも私は、しんどさと同じくらい、「あのとき踏ん張ってよかった」と思える瞬間に何度も出会ってきました。
最後に、もう一つだけ。
以前、尊敬している人に「どうやって人はリーダーに成長するのか?」と聞いたことがあります。その人はこう言いました。
「その人の成長にコミットしてくれる人がいるからです。」
人が成長するとき、そこには必ず「コミットしてくれた誰か」がいます。
私自身も、今こうして書けているのは、これまでのキャリアのどこかで「あなたならできる」と信じてコミットしてくれた人たちがいたからです。
もしあなたの周りにも、これから伸びていってほしい誰かがいるなら、今度はぜひ、あなたがその人の成長にコミットしてあげてほしいと思います。
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