ネットワークインターフェース設定ファイル
ネットワークインターフェース設定ファイルとは、Linux上でネットワークの管理を行う設定ファイルです。
つまり、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの設定が行えます。
rootユーザのみが読み書き可能です。
ネットワークインターフェース設定ファイルは、以下のファイルパスにあります。
/etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-...
まずは、lsコマンドでファイルパスを確認してみましょう。
「...」はいくつかあるので、ワイルドカードの「*」を使用します。
$ ls /etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-*
/etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-ens5
/etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-eth0
/etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-lo
「ifcfg」以降の文字列が、「ens5」「eth0」はNICの設定ファイルです。(ens5・eth0は異なる可能性あります)
「lo」はOS自身の設定ファイルです。
NICの設定ファイルの中身をlessコマンドで見てみましょう。(lo以外の設定ファイルを指定)
$ less /etc/syscnfig/network-scripts/ifcfg-ens5
出力される書式は以下の通りです。
設定項目名=設定されている値
出力される主な設定項目は以下の通りです。
設定項目名 | Head |
---|---|
DEVICE | デバイス名 |
ONBOOT | ネットワーク通信できるかどうか |
BOOTPROTO | IPアドレス設定方法の指定(none:初期、dhcp:自動、static:手動) |
IPADDR | IPアドレス |
NETMASK | サブネットマスク |
GATEWAY | デフォルトゲートウェイ |
DNS1 | DNSサーバのIPアドレス |
しかし、この設定ファイルを編集するのは、タイプミスなどのリスクがあります。
そこで、ネットワーク管理設定ファイル以外でネットワーク管理ができるものがあります。
それがTUI(テキストユーザインターフェース) というツールです。
下記コマンドで実行できます。
nmtui
TUI(テキストユーザインターフェース)を起動する。
$ nmtui
TUIに関しては、以下のサイトが参考になります。
ip (オブジェクト) (サブコマンド)
コンピュータのネットワーク設定情報を管理する。
オブジェクトには管理対象として、以下のいずれかを指定する。
オブジェクト名 | 管理対象 |
---|---|
addr | ネットワークデバイスのIPアドレス、サブネットマスク |
route | ネットワーク経路情報(デフォルトゲートウェイ) |
サブコマンドは一般的に表示するための「show」を使用する。
サブコマンド名 | 機能 |
---|---|
show | ネットワーク設定情報を表示する |
$ ip addr show
/etc/resolv.confファイル
名前解決を行うファイル。DNSサーバの設定を確認できる。
DNSサーバのIPアドレスは、ネットワークインターフェース起動時にOSによってifcfgファイル記載の情報を、resolv.confファイルに反映させているため、resolv.confファイルを編集することはNG。
編集する場合は、nmtuiコマンドでTUI上で行う。
ifconfig
ネットワークインターフェースを管理する。
IPアドレスとサブネットマスクを確認できる。デフォルトゲートウェイとDNSサーバは確認できない。
$ ifconfig
ping (引数)
通信疎通確認する。引数には、通信先のIPアドレスまたはFQDN(ドメイン名)を指定する。
無制限に実行するため、「Ctrl + c」で中止できる。
$ ping 192.168.00.0
ssh (引数)
リモートログイン(物理的に離れたコンピュータへネットワークを利用して接続)する。
引数には、リモートログイン先の「ユーザ名@IPアドレス(もしくはFQDN)」を指定する。
$ ssh testuser@192.168.00.0
ログインできたかどうかの確認として、以下の2つのコマンドでユーザ名とIPアドレスを確認する。
$ id
$ ip addr show
who
ログインユーザを一覧で出力する。
$ who
scp (オプション) (引数①) (引数②)
リモート・ローカル間でファイル・ディレクトリの複製を行う。
引数①が複製元ファイル・ディレクトリパス、引数②が複製先ファイル・ディレクトリパス。
引数がリモートであれば、以下のように指定する。
「ユーザ名@IPアドレス(もしくはFQDN):ファイルパス(もしくはディレクトリパス)」
主なオプションは以下。
オプション名 | 機能 |
---|---|
-p | タイムスタンプも含めて複製する |
-r | ディレクトリも含めて複製する |
$ scp -r testuser@192.168.00.0:/test/file ./
まとめると、以下のようになる。
- ローカル → リモート : アップロード
- リモート → ローカル : ダウンロード