第1回ChatGPT社内ハッカソン開催レポート

はじめに

こんにちは、MEKIKI X AIハッカソンもぐもぐ勉強会 Advent Calendar 2025の8日目を担当する株式会社NTTデータグループ 技術革新統括本部 AI技術部の佐藤と申します。

2025年11月17日に、ChatGPTの社内活用を推進する取り組みの一環として、
第1回ChatGPTハッカソンを豊洲センタービル（本社ビル）で開催しました！
テーマは「ChatGPTを活用した業務効率化・生産性向上」 と題しまして、
当日は、各部門から計11チームが参加し、参加チームの皆さまには、
カスタムGPTやプロジェクト機能などを活用した成果物を開発し、プレゼンとデモを通じて発表していただきました。

また本イベントにはOpenAI Japanからパートナー事業責任者の水嶋様、AI Adoption Managerの坂倉様とBolun様に現地でのサポート含め多大なご協力をいただきました。

今回はその様子を主催者側の目線でご報告させていただきます。
（※参加チームの記事もございますので詳しくはこちらの記事をご覧ください）
https://zenn.dev/nttdata_tech/articles/d451414d220ba1

記事の構成

1. イベント概要
2. ハッカソンを開催した背景
3. 当日の流れ
4. 当日の様子
5. 結果と表彰
6. まとめ

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1.イベント概要

開催概要

• イベント名：ChatGPTハッカソン
• 日時：2025年11月17日（月）10:00〜17:00
• 会場：豊洲センタービル（本社ビル）
• 主催：NTTデータグループ 技術革新統括本部 OpenAI CoE
• 共催：OpenAI社
• テーマ：ChatGPTを活用した業務効率化・生産性向上
• 参加形態：チーム参加（2〜5名）

表彰・審査

• 審査は「参加者による投票」と「OpenAI社による選出」の2つの方法で実施
• 参加者投票では、「業務インパクト」、「利用者数・適用範囲」「チームの意気込み」「実現可能性の高さ」の4つの基準を参考に、全チームを評価。
• 参加者から最も多くの票を集めたチームには「優秀賞」、OpenAI社に選出されたチームにはOpenAIより賞を授与。

2. ハッカソンを開催した背景

弊社ではChatGPT Enterpriseを2025年上期に導入し、グローバル全体で数万を
超えるユーザが利用しています。導入して数カ月たちますが、約10,000のカスタムGPTが作成され、
ある特定の時期の調査では、調査用途、文章要約等、個人の業務効率化が81%、
審査業務といった業務に直接紐づく利用は19%という傾向が見られました。

そこで、よりチームや組織での業務活用を実現するために、各種イベントを企画し、その一環でハッカソンを実施しました。

3. 当日の流れ

時間帯	内容
10:00~10:10	オープニング
10:10~11:00	ChatGPTの機能とソリューション作成方法の説明
11:00~12:00	アイデア創出（個人10分・グループ50分）
12:00~13:00	お昼休憩
13:00~14:40	ソリューション開発（グループセッション）
14:40〜16:30	成果発表（11チーム×10分）
16:30〜16:45	審査、表彰、記念撮影
16:45〜17:00	クロージング
17:00〜18:30	懇親会

4. 当日の様子

10時の開会とともに、イベントの趣旨やChatGPTの最新機能とソリューション作成方法について
紹介され、会場は一気にハッカソンモードに。参加者は真剣な表情で説明を聞きながら、
自分たちのアイデアをどう形にするか、チームごとに活発に議論を行い、
OpenAI社の方々にも積極的に相談しながら、成果物の作成に取りかかっていました。
午後に入ると、プロンプトの調整や機能の検証を進め、会場全体が集中した空気に包まれました。
ChatGPTによるハッカソンの場合、アイデアをそのまま落とし込むことができるので、
どのグループも活発な議論が行われていたのが印象的でした。


いよいよ夕方の成果発表では、すべてのチームが限られた時間の中で仕上げた成果物を披露。
業務改善につながる実践的なアイデアから、ユニークな発想のアイデアまで、
多彩な成果が次々と発表され、会場は大いに盛り上がりました。

5. 結果と表彰

全てのチームの発表が終了し、結果発表＆表彰となりました。
結果は…

優秀賞：「外部情報収集の頼もしい助っ人ファクトチェッ子」

（チーム名: ChatGPTのこと好き好きクラブ）

Deep Researchなどで生成されたレポートから、ファクトチェックが必要な箇所を抽出し、
根拠となる出所を推論して出所ソースを提示。出所元となるソースの該当部分を50字程度で抜粋し、
レポート本文と並べ、言い過ぎではないかをチェック・評価するGPTを開発・発表しました。
単にDeep Researchの出力を活用するのではなく、人間が検証しやすい形で正確性をチェックできる仕組みを
実装したアプローチが評価され、特に、今後コンサルティング強化を狙うNTTデータにおいて、
広範囲の職種に実用的に活用できる内容であったことが、参加者から高く評価されました。

OpenAIより高評価だったGPT：「AIエージェントオーケストレーション構造による提案支援」（チーム名: iQuattro）

AIエージェントオーケストレーションを用いたGPT連携という概念が
斬新でOpenAI社から高く評価されました。
その後、水嶋様より講評と賞の授与をいただきました。
（※発表内容の詳細についてはこちらの記事をご覧ください）
https://zenn.dev/nttdata_tech/articles/d451414d220ba1

6. まとめ

今回のChatGPTハッカソンは、社内初の試みでしたが、限られた時間の中で
「ChatGPTを実際の業務課題解決にどう活用できるか」を参加者一人ひとりが真剣に考え、学ぶ貴重な機会になりました。
今回審査員としても参加いただいたGlobal AI Officeの本橋室長からは、
ハッカソンならではのユニークなアイデアや、懇親会含め非常に参加者の
モチベーションが高かったことについて評価されました。

また、参加者の方からは、OpenAI社や他組織との交流が図れた等、ポジティブなコメントを多数いただいております。

• 「カスタムGPTやプロジェクト機能など、いまいち使いこなせていない機能を深く理解することができた 。
  他の事業部やOpenAIの人との交流を持てて刺激を受けた。」

• 「他分野の方との交流が持てた ・AIの使い方に関する議論（や展開）を組織内で実施するきっかけになりそう。」

• 「こういった活動を基に、どんどん社内の生成AI活用を盛り上げられると良いなと思いました。」

• 「OpenAI社の方々から直接FBがもらえたり、懇親会も含めて活用方法や製品に関する意見交換ができたのは有益だった。」

ChatGPTのハッカソンはコーディングを伴うハッカソンとは違い、ノーコードかつ
短期間での開発が可能で、開発者以外でも容易に参加が可能という点が特徴です。
結果、多様な参加者によるユニークなアイデアとアウトプットを生み出すことができました。
今後もハッカソン含め第2回・第3回のイベント開催も企画しており、活用推進を図っていく予定です。