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【技術記事】中身がなくて薄い記事も避けたいが、付加価値のあるTech記事は量産できないが、なら何系が良いか分からんので系統分類してみた

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はじめに

対象

  • 技術記事を書いているITエンジニア向け。

技術記事に何を書くべきなのか

巷でよく噂になるのは、中身のないスカスカの記事を書くなとか、最近はAI記事が増えてもっと大変だとか、嫌な記事に遭遇したときの感想や愚痴ですかね。

私もZennでこうして記事を書いておりますが、Techの記事に付加価値を付けるのって結構難しくないですか。公式ドキュメントやStack Overflowで解決する問題なら、そっちを読めば解決するし。経験や知見の共有となるとIdea記事になってしまうし。

https://stackoverflow.com/questions

技術記事と一言でいっても様々なタイプがある。そこで思い付きました。生物学の系統分類のように、ある程度の傾向別に分類すれば見えてくるものもあるのではないかと。

資産系

備忘録

記憶すべき事柄を簡単にメモするための個人的な雑記帳
備忘録 - Wikipedia 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』2025/09/14(日) 18:00(日本時間)

拝啓、3ヶ月後の私へ。きっと覚えてないと思うので、この記事を残します。敬具。

ちょっとした設定手順やコマンド、発見した小技などを書き殴ってあるもの。同じ状況に陥った開発者の道しるべになることも多く、個人ブログ勢を中心にどの時代もコンスタントに優良記事を輩出している名門である。

記事の質はピンキリになるが、環境・バージョンへの言及があればまず間違いないだろう。

知見共有

いわゆる作ってみた・使ってみた・やってみた・やらかしたなど。読書会や勉強会などの記録もこの分類。読んだ者は、誰かの経験と時間を礎にして、強いところからニューゲームできる。

2025年夏はClaude CodeやCodexなどを利用したプロンプトプログラミングにおいて、先駆者達の技術記事による報告が活発になっていた。トレンド傾向はあるものの、長期的には執筆者の知見が随時投下されるものなので、やはり常に一定数が投稿される。

https://zenn.dev/topics/claudecode

研究論文に近い分類のため、一見役に立つか分からない記事でも、積むことが大事。誰かが画面の向こう側で、こんなことをしたってことが分かるのが大事。

教育

ハンズオンやステップバイステップの解説など、初心者を温かく迎えるための教材を、技術記事で書く先生方がいる。難解なホワイトペーパーやMSDNを前に立ち尽くす開発者に、超分かりやすい構成と文章で希望を与える先導者がいる。

誰かに教えるには3倍理解していないといけないという言葉があるように、教育を目的とした記事を書けるだけで一種のステータスである。その執筆にかかるコストは他の分類の追随を許さない。

有料noteやZennの本、他電子書籍などなど。こうした教える記事を商品として売り出すことのできる時代なので、その労力に見合う報酬を得て欲しいものである。

量産系

SEO対策

いかがでしたか?

Search Engine Optimization、検索エンジン最適化。一斉を風靡した検索エンジン達をことごとく役立たずに貶めた戦犯。これだからアフィリエイトや集客が絡むといけない。某侍のSEO対策だけは見習うべきという話もありましたね。

記事の内容が薄いだけならまだしも、書いてある内容が間違っていることが。特にセキュリティ関連の記事については、IPAなどの信用できる機関が発信している情報を見ること、という注意喚起を見たことのある人も多いだろう。

AI

頭角を現し始めたルーキー、プロンプトを渡すだけであっという間に何千文字も文章を吐き出してくれるLLM(大規模言語モデル)。絵文字やリストの使用、敬語に一定の特徴が確認できるなど、見る人が見れば分かるとか分からないとか。

あくまで補助的にAIを使用したものから、完全に丸投げしたものまで様々。品質が低いと怒られるのは他の分類と変わらないが、AIの場合は人間にあるまじき間違いの発生や、内容がアメリカンコーヒーになることもあり、未検収の量産記事への風当たりは強い。

そもそも記事を読まずに直接AIに聞けばよい内容なら邪魔なだけであり、更に付加価値を付けられるかどうかがポイントになるが、その部分はプロンプトを投げる人間の方針を受け継ぐため、やはりセンスが問われるのだろう。

ハブ系

翻訳

元記事様に許可を取り、外国語の技術記事を翻訳し、日本語にしてから発信するコミュ力と語学力を兼ね備えた存在によって生み出された。日本語しか読めない日本人にとっては、めちゃくちゃありがたい存在である。褒めよ讃えよ。

翻訳するに値する記事であるからして、記事の品質そのものも一定のものが保証されている。

最近ではAIによって淘汰される職業に翻訳家があげられることもあり心配。確かに小説や漫画ならまだまだ人間仕事だろうが、技術記事界隈では流石に厳しいだろうか。今後の動向を注視する必要がある分類。

まとめ

一定のテーマのもと、収集された記事や書籍のまとめ。時事系の科学ニュースの延長、とあるライブラリの最新情報、ランキングやおすすめの本など。

この手の記事は多分に執筆者のセンスが問われる。記事に載せる項目の選定に始まり、どういった順番で紹介するか、記事を読んだ人をいかに沼に連れ込むか。このため記事の品質は完全にピンキリであり、趣味が合えばそれを抜きにして高い価値を認めることができる。

哲学系

問題提起

酒の肴にでもして忘れればいいのに、記事に書くあなたはきっと真面目。Twitterはミニブログであるからして、日々のつぶやきすら技術記事と捉えることも可能なのではないか。

実際、殺伐とした現場の情報らしきものはSNSで観察できる。問題はその真偽が不明なままのことが圧倒的に多いことだけれども。とにかく精神的にかなりきている開発者が多少なりともいるのは事実であろう。

問題点や問題行動が与えられ、集合知が解決策や事例を提供し、結果まとめサイトに記事が残ると、これはもう立派な技術記事である。

思想

技術哲学・キャリア論・組織論など、いわゆるビジネス書に載りそうな内容。抽象的なものから具体的な経験論まで。Zennであれば間違いなく投稿カテゴリーをIdeaに設定する記事。

この分類には明確な正解が存在しない。ある人が考えて記事にしたことが、別の誰かの思想と対立する可能性がある。だからこそAIには書くことができないし、自分以外の誰かの記事を読むことに価値が見いだせる。

思想が合わない人とはとことん合わないが、合う人とはとことん合う諸刃の剣でもある。

エンタメ系

大喜利

俗にいうネタ記事、賛否は分かれる。いいねとLGTMは座布団に変わる。

面白おかしく読める反面、純粋に技術記事としての価値を物差しにしたときに、価値の高い記事に付くいいねよりも、大喜利記事に付くいいねの方が多い現実がある。

技術解説の掴みとしての大喜利は良いかもしれないが、大喜利だけで終わるのはいかがなものか。しかしユーモアや例え話を駆使できるのは、専門知識と理解あってのことなので、実は器用なことをやっているのではないか。

おわりに

私個人が書く記事は、

  • 知見共有
  • 教育
  • 問題提起
  • 思想

辺りが多かったです。何か見えてきたかというと、微妙です。

新種が発見され次第、また再定義され次第、追記の方向で考えてます。よろしくお願いします。

履歴

  • 2025/09: 公開

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