【ポエム】主語デカ対策のためにWebアプリを作るITエンジニアと名乗るのは面倒なので、全人類は主語を小さくする能力を身に付けるべき
はじめに
対象
- 主語デカ問題に頭を痛めている、Webアプリを作るITエンジニア向け。
Web◯◯という界隈
どの単語も一長一短ある
Webアプリを作るITエンジニアです。現場は中小・ベンチャー企業が多いです。要件定義・設計・実装・開発・自動・手動テストから、0->1からのプロジェクトの立ち上げから、保守・運用フェーズにおける機能改修まで色々。Webフレームワークが中心で、フルスクラッチはやってません。
これをいちいち説明するのが面倒なんですよね。ではということで、別の言い方を考えてみると。
フルスタックエンジニア・バックエンドエンジニア・フロントエンドエンジニア・インフラエンジニア……うん、少なくとも一般的に言われているインフラエンジニアほどインフラは詳しくないでしょう。知ってることだけ。
そもそも一言で説明するのが難しい職業なのかもしれません。単に物理学者や生物学者といっても、研究分野によって何してるか全然違うでしょう。それと同じことで、端的に表現できる単語はこの世に存在しないのかもしれません。
ことさらWebは混沌としている
少し検索しただけでWebと付く、俗に言うWebに関わりのある人を表す言葉が沢山でてきます。
- Web屋
- Web系
- Webエンジニア
- Webデザイナー
- Webマーケター
- Webディレクター
- Webコンサルタント
- ...
問題はこれらの言葉の定義が人によってバラバラだということです。厳密にいえば、自分の身近にいる同じ肩書の誰かが定義になっている現状があります。だからヤバいWeb系に会えば、「全員が全員そうじゃないんだろうけど、Web系の人ってサイアクだよね」ってなります。
Web屋とはWebの何をやっていることを指すのでしょうか。Webに関わる全部でしょうか。使ってる側は自分のことを指してWeb屋と名乗ったとして、実態がITエンジニアで開発工程の実装しかしていないなら、それはWebプログラマーの方が適切な気もします。
SNSで騒動が起きる理屈
主語デカ問題が発生しがち
よくTwitterで炎上寄りのバズり方、もしくは議論が白熱しすぎるバズり方をしているつぶやきの特徴として、主語がデカいというものがあります。有名なのがITエンジニアではなくエンジニアを主語にしてしまうケースです。
- 技術者(エンジニア)
- 電気技術者(電気エンジニア)
- 化学技術者(化学エンジニア)
- IT技術者(ITエンジニア)
- Webエンジニア
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
- ...
エンジニアには当然、電気エンジニアや化学エンジニアなど他の分野の沢山の技術者が含まれてしまうため、ITエンジニアだけを想定したつぶやきを投下してしまうと、プロフィールや過去ツイや補足を見ずに、文脈を読まずに反応してしまうという訳です。
本人は特定のかなり狭い範囲の事象について言及した筈が、主語がデカすぎるために殲滅対象だけでなく街や山ごと吹っ飛ばすみたいな感じですね。そして巻き込まれた方々から、「僕・私の環境はこう」だったり、野次やクソリプが飛んでくる訳です。
短いつぶやきで完結させるのは難しい
これは私も、ゲームやアニメの評論や解説を見てたまに思うことですが。
沢山考えた設定資料や作者の性格分析を考察の足しにするのは構わないけれど、それを伝わらない本編で察してもらうのは無理があるだろと。カレーライスに追加でトッピングを乗せるのはアリだけれど、最初はご飯だけでカレーも追加で買ってねは無理あるだろと。
つまり何がいいたいかと言うと。つぶやき自体は、それ単体で完結しないと駄目なんだろうなと。見出しにもあるように、それは難しくて不可能に近いのですけれど。
何度か書いたように、私の来歴を含めないにしても、「Webアプリを作るITエンジニア」だけで16文字あるんです。上限が140文字なら11.4%を占めます。あと124文字で書ききって、もし足すなら補足が別ツイになりますが、これは見ない人もいるでしょう。
Webアプリを作るITエンジニアは長い
何かしら短い名前が欲しいです
Web屋やWeb系が駄目となると、次点WebエンジニアやWeb技術者になると思われますが。HTMLコーダーや画面量産時の人手要員でもWebエンジニアを名乗れる手前、やはりどうしても範囲が広い言葉になってしまっているのが否めないのが現状です。
用語の範囲が広くて曖昧ということは、誤爆する可能性が高いということです。つまりただでさえ範囲が広くて街や山単位で吹っ飛ばすのに、精度がポンコツ過ぎて輪投げの輪のように上下左右どこに輪が落ちるか分からないような危なさがあります。
とはいえ、ここまで書いてきて一口に表せる単語はない気がしてきました。だから職務経歴書が必要なんでしょうけれど。昔はプロフィールに「Webアプリの便利屋と化している感が否めない」なんて書いてましたが、実態そんな感じなんですよね。
いっそ運転免許証みたいなカード形式で、一目で何が主スキルか分かるような仕組があればいいのかもです。だとしてやはりつぶやきに収めることはできないのですけれども。パーミッションみたいに文字の羅列で分かるように……いや、分かりにくすぎる。
主語を狭める能力を身に付けよう
ここまで長々と書いてきて、どう足掻いても無理そうなので。ここは考え方を変えて、主語が大きいときに、主語を小さくする能力を鍛える方が現実的なのではないか。
よく日本のメディアは切り取るとか、前後の文脈からどうとか、散々言われてきていますが。ブログだろうがTwitterだろうが、誰かが発信している以上は想定しているバックグラウンドがある筈です。なので、
対象のつぶやきだけでなく、プロフィールや過去のつぶやきを見た上で、デカいと思しき主語が実際には何を表さんとしているか特定し、主語を小さくした状態で上手く消化する能力。
これです。都道府県名が主語になっていても、東京の西と東では大違いなので、この投稿者の住んでる地域では、そうなんだろうとか。性別が主語になっていても、この投稿者の会ってきた一部の方々は、そうだったんだろうとか。
欠点があるとすれば、これは自分の行動ではないので、変えることができないという点ですね。他人の言動の改善に期待できるほど、インターネットガンジス川の治安は良くない。過去の歴史を見ても、人類は主語を大きくする方が得意な気がします。
おわりに
ポエムという触れ込みで書いている以上、明確な答えを出す必要はないのですけれど。現状、やはり各々の記事の冒頭や、スレッド投稿という形で補足をしていくしかなさそうです。
この記事を書く前は、何らかの呼称が欲しいと思っていたのですが、自分で考えてみたら絶望的に無理だなということに気が付きました。
しかし私レベルでこれなのですから、ニッチな分野の専門家の方々は大変だろうなと。
AIが主語を自動補正して、コミュニケーションを仲介してくれるようになったら面白いかも。
Discussion