vscodeを用いてdockerをクリックのみで操作する
概要
この記事はvscodeの拡張機能とdocker-compose.ymlを用いることで、初心者には入力が難しいdockerコマンドを使わずにvscode上のクリック操作のみでdockerを使用(コンテナの起動・停止・削除)する方法について紹介します。
docker始めたけど、コマンド覚えるの面倒だな~という方には良いかもしれません。
本記事はdockerとdocker-composeがインストールされていることを前提としています。
お使いの環境がWindows10 Homeの場合は下記の記事を参考にしてください。 Windows10の場合、Docker for Desktopをインストールするとdocker-composeも入ります。
今回使うvscodeの拡張機能
Docker
とRemote Development
を拡張機能からインストールします。
インストールすると左のサイドバーにDockerロゴ、左下にRemote Developmentロゴが現れます。
vscodeを用いてdockerをクリックのみで操作する使い方
今回は例題としてUbuntu18.04のイメージを操作してみます。
新規フォルダの作成
まず、新しいフォルダを作ります。フォルダ名はdocker
にしました。
そのフォルダをvscodeで開きます。
Dockerfile
とdocker-compose.yml
の作成
下記のような感じになっていると思いますので、フォルダ名の横の「新しいファイル」ボタンをクリックして、Dockerfile
,docker-compose.yml
というファイルを作成します。
それぞれのファイルには下記のように記載します。
FROM ubuntu:18.04
version: '3'
services:
test:
build: .
stdin_open: true
tty: true
Dockerfileは特に説明不要かと思いますが、ubuntuの18.04イメージを基にしています。
docker-compose.ymlは、version
は3
としています。
services:
は全体の構成をするコンテナの設定をするという意味。
test:
はコンテナ名で任意です。
build: .
は.
で同階層にあるDockerfileを指定してビルドし、イメージを作成します。
stdin_open: true
とtty: true
はコンテナを起動直後に閉じないようにするためのもので、docker run
コマンドのオプション-it
に相当します。-i
=stdin_open
,-t
=tty
になります。
クリック操作でdockerコンテナを立ち上げてみる
これで準備が整ったので、docker-compose.yml
を右クリックします。
すると、下に4つのCompose~
という項目があります。
Compose Up
を選択すると$ docker-compose -f "docker-compose.yml" up -d --build
が実行され、実行結果が下部のターミナルに表示されます。
特にエラーなくdoneが出れば成功で、コンテナが起動しています。
コンテナが起動しているのを確かめるため、サイドバーのdockerロゴをクリックします。
Compose Down
はコンテナの終了(削除),Compose Restart
はDown + Upです。
クリック操作でdockerコンテナの中に入る
サイドバーのdockerロゴをクリックすると、下記のようにCONTAINERSの場所に起動しているコンテナが表示されます。表示されているコンテナ名docker_test
はdocker-compose.ymlのフォルダ名_コンテナ名
となっております。
これを右クリックし、Attach Shell
をクリックすることで、$ docker exec
が実行され、コンテナの中に入り、下のターミナルで操作することができます。
また、Remove
をクリックすることで、コンテナを削除できます。
また、Attach Visual Studio Code
をクリックすることで、新規のvscodeが立ち上がり、dockerコンテナ内のファイルを編集できます。さらにこのウインドウ上タブの「ターミナル」⇒「新しいターミナル」を選択することでコマンド操作も可能です。
クリック操作でdockerイメージを操作する
CONTAINERSの下にあるIMAGESにはdockerイメージが表示されます。各イメージのタグを右クリックすることで、Run
での起動やRemove
での削除などが実行できます。
注意点
Dockerfileを試行錯誤していると下記のようにIMAGESの場所に<none>
というイメージができます。これは上書きされた残骸なのでPrune...ボタン
をクリックすると一括で削除できます。
まとめ
vscodeの拡張機能Docker
とRemote Development
をインストールして、新しいフォルダにDockerfile
とdocker-compose.yml
ファイルを設置するだけで、vscode上のクリック操作のみでdockerが使用できました。
長々と入力していたdockerコマンドは全てdocker-compose.yml
の形式に置き換えられると思いますので、是非お試しください。
参考ページ
Dockerfileの書き方
docker-compose.ymlの書き方
Discussion