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エンジニアが事業開発を推進するためにインプットしたおすすめ書籍

2024/12/22に公開

はじめに

こんにちは!新規事業開発室という部署でBtoB卸売マーケットプレイス encer mall(エンサーモール)の事業開発を2024年5月から担当しているよへいです。

これまでEC業界には関わってきていますが、卸売の領域に関してはあまり深く関わって来ていなかったこと、事業としてマーケットプレイスを成長させるために必要なのはプロダクトに対する知識だけでは足りないことから、市場リサーチ、セールスやマーケティングなど幅広くインプットすることを意識しました。
事業開発を進める上で自分に足りない知識や経験を、日々多くの方々に相談に乗っていただきながら進められているのは毎日刺激的で楽しくあります。

https://encer-mall.com

さて、約半年間インプットしてきた中で僕個人として学びがあり、特に印象に残っている書籍をいくつか紹介できればと思います。
エンジニアを軸にキャリア形成してきた僕ですが、特にマーケティングに関しては意識的に重視していたのでこの半年で読んだ書籍としてはマーケティング関係が多くなりました。

📘マーケティング22の法則: 売れるもマーケ 当たるもマーケ

約30年前の書籍です。
筆者が長年にわたるマーケティングの原則や問題点の研究を経て得た原則である「マーケティング不変の法則」を22法則紹介しています。
マーケティングについては多くの手法による成功事例などの書籍がありますが、長年多くの方々に議論されてきた「定石」を学ぶことで「全体像の把握」「正解の型」のようなもの知り自分の中で思考の軸・基準を明確にしていく流れをとりました。
ポジショニングについてから始まり、聞いたことのあることも聞いたことがないこともありましたが、この書籍を最初の方で読んでおいたことでその後のインプットに大いに役立ちました。

https://www.amazon.co.jp/dp/4884970233/

📗星野リゾートの教科書

日本各地でリゾートを運営する星野リゾート成長の背景にある星野佳路社長が実践した「教科書通りの経営」について語られています。
教科書通りの経営とは以下の流れ

  1. 本を探す:書店に一冊しかないような古典的な本ほど役に立つ
  2. 読む:1行ずつ理解し、分からない部分を残さす何度も読む
  3. 実践する:理論をつまみ食いしないで100%教科書通りにやってみる

自分のこれまでの経験を振り返ってみて、最初から徹底して教科書通りにやってみることを意外としていないことが多くありました。
多くの情報(成功事例や手法など)がある現代において、色々な情報から「良いところ取り」していくことは自体は悪いことだとは思っていないのですが、まずは教科書通りやって必要に応じて変化させるというのは正解の分からない道を進むうえで近道になり得るのかもしれないと感じました。
なんちゃってスクラムとかたまに話題にあがりますが、それでも成果があがるところもありますし、同じようなものなのかもしれないなと読みながら考えていました。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00KI6BGWW/

📙行動経済学が最強の学問である

何きっかけで行動経済学に興味をもったのかはっきり覚えていないのですが、たぶん顧客インサイトについて考え行く中で興味を持ったような気がします。
以下の文章がとても印象的で、我々の事業の顧客は人間であるので人間の行動を理解することは重要なことだと改めて考えるきっかけになりました。

人間とは「非合理的な行動(意思決定)」ばかりをしてしまう生き物。そんな「非合理な人間が、なぜ非合理な行動をしてしまうのか」を理解するのが行動経済学です

本書内で語られている各種バイアスやシステムはマーケティングやプロダクトについて考える上でとても大事な要素が多く、行動経済学についてもっと深く知りたいという気持ちです。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C14JJWSH/

📕戦略ごっこ―マーケティング以前の問題

実はこれは今読んでる途中です。。途中ですが印象的な内容が多く、学びが大きいと感じたのでピックアップしました。
WHO/WHAT/HOWを考える以前に知っておくべきは「市場と消費者に関するファクト(事実)」と「事業成長のエビデンス(根拠)」である。
よく語られているビジネスやマーケティングの「当たり前」をエビデンスに基づいて考察をしていきます。

無知の知の本質は「知る/思う」の区別にあるだそうです とした上で、以下のようにエビデンスに垂らし合わせると本人が問題と思っていることは本質的なイシューではなく、筋違いなところで悩んでいることがあることがあるということ。

特にプロモーション後の売上があまりリフトしなかったときなどは、「本当に効果があったのか」と紛糾しがちです。
実は効果が低いことが問題ではなく、「エビデンス的に効果がない打ち手に効果があると思い込んで、あれこれ議論していること」の方が本質的なイシューだった

ダブルジョパディの法則については本書を通して出てくるのですが、この法則は特に印象的でした。
売上を構成する3つの要素(顧客数、購入頻度、単価)はすべてつながっている

売上 = 顧客数 x 購入頻度 x 単価

一般的にこれらは独立した変数と思われがちだが、実は個別に動かせるわけではなくすべて顧客数(浸透率)が起点になること、このシンプルな事業成長の規則性についてさまざまな切り口でエビデンスを基づいて考察されていきます。

ここに記載したのは本書の最初の方で語られる概要なのですが、各章でより深堀って考察されていきます。めちゃくちゃおもしろいです。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0CQ1Y125P

まとめ

マーケティング関係に偏ってしまったなーと感じていますが、セールスやプロダクトに関する書籍はまた別の機会でまとめたい気持ちです。

実はここであげた書籍のほとんどは弊社の技術顧問から紹介いただいたものです。
定期的に壁打ちしていただく中でその都度、僕の課題にあった書籍をおすすめしてくださっていました。
振り返ってもあの時、あの状況で感じていたことにこの書籍の内容は助かったなーと感じることが多いのでウチの技術顧問の守備範囲の広さとサポート力が半端ないなと感じています。

弊社では新規事業の立ち上げは継続して行われているので、今回自分が得た知識や経験は次代の事業開発に携わるメンバーへ伝えていく必要性を感じています。

encer mall(エンサーモール)メンバーの記事

一緒に働くメンバーもNE Advent Calendar 2024に投稿しているので良かったら読んでください 🙌

https://zenn.dev/corekiyo/articles/24b1e96dc8fd70
https://zenn.dev/neinc_tech/articles/52961465073f62
https://zenn.dev/neinc_tech/articles/39f39d41341037
https://zenn.dev/neinc_tech/articles/3ef4c80b5517fc
https://zenn.dev/neinc_tech/articles/169021d9f50fb2
https://note.com/nedesign/n/nea0682250f47

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