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日本は生成AIあんまり使ってない?

2024/12/17に公開

はじめに

こんにちは、しまうちです。

生成AIはサービスの裏側で使われるシーンが増えていっているのではないかと思います。
また、エンジニアの多くは生成AIを使ってコードの自動生成、解決策の提案・アドバイス、学習のサポートなどの恩恵にあずかっているのではないかと思います。

ですが、総務省のアンケート結果(2024) を見ると日本人の利用はまだまだ多くないようで、感覚的にそんな気はしていましたが実際の数値を見てみると割と他国との差があるなと感じました。

国民アンケート

生成AIの利用経験
生成AIの利用経験

このアンケート結果をそのまま受け取ると、日本全然使ってない・・・?
特に職種は問わずの結果だと思いますが、他国に比べると低い値ですね。
なぜだろう、と思ってChatGPTに聞いてみると、理解不足、セキュリティ懸念、文化、などの背景で導入に消極的になっているという状況なのでしょうか。

日本人個人が生成AI(Generative AI)を利用しない理由は、社会的、文化的、技術的な背景や個人的な懸念など、複数の要因が絡んでいると考えられます。以下はその主な理由です。

1. 技術への理解不足
AIに対する認識の差: 日本では、生成AIやその利用方法に対する理解がまだ広まっていないことがあります。特にAIがどのように機能し、どのように自分の生活や仕事に役立つのかが具体的にわかっていない人が多いです。このため、生成AIの有用性を実感しにくく、利用しようという意欲が湧かない場合が多いです。
難しさや敷居の高さ: 生成AIを利用するためにはある程度の技術的な知識やスキルが必要だと感じる人が多いです。例えば、AIツールを使う際の操作方法やコツがわからない、または複雑に思えるため、試してみようという気持ちにならないことがあります。
2. プライバシーやセキュリティに対する懸念
個人情報の漏洩: 生成AIを使うことで、自分のデータがどこに保存され、どのように扱われるのかについての懸念が生じます。例えば、AIに入力する情報が第三者に漏れるのではないかという不安や、個人情報が不正に利用されることを心配する声があります。
データの取り扱いに対する不安: 生成AIが提供するサービスの多くはクラウドベースで動作し、利用者のデータが外部のサーバーに保存される場合が多いです。そのため、データがどのように扱われるのか不明確な場合、個人情報が悪用されるのではないかという不安を感じる人が多いです。
3. 生成AIに対する誤解や偏見
AIが作るものに対する信頼感の欠如: 日本では、AIに対してネガティブなイメージを持っている人も少なくありません。例えば、生成AIが作ったコンテンツに対して「本当に価値があるものなのか」といった疑問を持つ人が多く、「AIが作ったものは人間の作業よりも劣る」という先入観を持つことがあります。
AIが「代替」することへの恐れ: 日本ではAIが人間の仕事を奪うという懸念が広まっており、特にクリエイティブな分野(例えばライティングやアート)でAIが作成したものに対して抵抗感を持つ人もいます。「AIが生成したものは人間の感性に欠ける」と感じるため、生成AIの利用に消極的になることがあります。
4. 言語の壁
英語の壁: 多くの生成AIツールやサービスは英語で提供されており、英語に不安を感じる日本人にとって、ツールの操作が難しいと感じることがあります。日本語対応が不十分な場合、AIツールの利用をためらってしまうことがあります。
日本語対応の不完全さ: 生成AIの中には日本語に十分に対応していないツールも多く、例えば日本語で生成されたコンテンツが不自然だったり、意味が通じなかったりすることがあります。これが利用の障壁となり、より簡単に使える日本語対応ツールを求めるユーザーが増えています。
5. 生成AIに対する不安や恐れ
AIが予測できない結果を生成するリスク: 生成AIが予測不可能な結果や不適切な内容を生成する可能性があり、それに対する不安が利用を躊躇させる要因となります。例えば、AIが生成したコンテンツが間違っていたり、不適切な内容を含んでいる場合、それを訂正する手間や責任が生じることを心配する人がいます。
倫理的な懸念: 生成AIが生成するコンテンツが著作権や倫理的に問題のあるものを含んでしまうリスクがあります。特に、AIが他の著作物を元に生成したコンテンツに対して著作権侵害や盗作と見なされる場合、利用者が法的リスクを避けるために使用を避けることがあります。
6. 文化的な要因
日本人の保守的な性格: 日本社会には伝統や慣習を重んじる文化があり、新しい技術に対して積極的に取り組むよりも慎重に行動する傾向があります。特に、技術を導入する際には「本当に必要か?」という疑問を持ちやすいです。そのため、生成AIのような新しい技術をすぐに試すことに対する抵抗感がある場合があります。
「不安の解消」に時間がかかる: 日本では、何か新しい技術が登場した際に、最初にその技術を受け入れることに対して慎重な態度が見られることが多いです。生成AIに関しても、他国に比べてその利用が広がるのが遅れる要因となることがあります。
7. 利用シーンの不足
自分にとっての利便性を感じにくい: 日本では、生成AIが「自分の生活や仕事にどう役立つのか」を明確に感じられない人が多いです。例えば、個人が趣味で使う場合や日常生活での活用方法がまだ広く認識されていないため、具体的な利用シーンが思い浮かばず、利用しない理由となることがあります。
手軽さや直感性の不足: 現在の生成AIツールは、ある程度の使いこなしや設定が必要なものも多く、「すぐに使える」「簡単に理解できる」という点が不足していると感じる人もいます。そのため、より直感的に使えるツールが増えれば、個人利用の敷居は下がるでしょう。
8. コストの問題
無料ではない場合が多い: 生成AIを利用するには、いくつかのツールやプラットフォームが有料である場合があります。無料で使えるものもありますが、機能に制限があることが多く、特に高品質なコンテンツを生成するためには有料プランが必要になることがあります。このコストに対して利用者が負担を感じることが、利用を躊躇させる要因になることがあります。

企業アンケート

生成AIの活用方針策定状況
生成AIの活用方針策定状況
企業向けの結果も低めの水準になっています。
これまたChatGPTに聞いてみました。
個人利用が少ない理由と重複するような面もありつつ、慎重さ、技術力と人材不足、コスト、経営陣の理解、などもあるようです。

日本企業が生成AI(Generative AI)を利用しない理由には、技術的、文化的、社会的な要因が絡んでいます。日本の企業文化や産業構造、また技術的な課題が影響しているため、生成AIの導入が他国に比べて遅れていると考えられます。以下にその主な理由を挙げます。

1. 技術に対する慎重な姿勢
リスク回避の文化: 日本企業には、リスクを避ける文化が根強くあります。新しい技術を導入する際、実績のある手法に依存する傾向があり、特に生成AIのような革新的な技術に対してはその効果やリスクが不明確だと感じ、導入に対して慎重になります。特に、失敗を避ける姿勢が強いため、未知の技術を取り入れるリスクを取ることに対して消極的な企業が多いです。
実績のあるシステム優先: 既存のITシステムや業務フローが確立している企業にとって、生成AIを導入することは変革を意味し、既存の業務やシステムに与える影響を懸念することが多いです。そのため、変化を避け、安定している現行のシステムを維持しようとする動きがあります。
2. データセキュリティとプライバシーの懸念
データ漏洩のリスク: 日本企業は、特に機密情報や顧客データを扱う際にセキュリティ意識が非常に高いです。生成AIの多くはクラウドベースで動作し、外部にデータを送信することが前提となるため、データが外部サーバーに保存されたり、予期せぬ形で第三者に漏れるリスクを懸念する企業が多いです。特に法律や規制が厳しい業界(金融、医療、製造業など)では、この点が大きな障壁となります。
コンプライアンスの問題: 日本の企業は、特に個人情報保護法(PIPA)やGDPRなどの法規制に非常に敏感です。生成AIの活用には、データの扱いに関する厳格なルールを遵守する必要があり、これをクリアするための仕組みが整っていないと感じる企業が多いです。
3. 技術力と人材不足
AIに関する専門人材の不足: 日本は、AI技術や生成AIに関連する高度なスキルを持ったエンジニアが不足しているため、企業内でAI技術を効果的に導入・運用することが難しい状況です。企業が生成AIを導入するためには、まず技術的な理解を深め、その後の運用やメンテナンスを担う人材を育成する必要がありますが、これが十分に行われていないのが現状です。
教育と訓練の遅れ: 日本の教育システムにおいて、AIやデータサイエンス関連の教育が欧米に比べて遅れているため、企業内で必要なスキルを持った人材を確保することが難しいです。このため、生成AIを導入するために必要な知識を持った人が不足し、その結果として導入が進まないことがあります。
4. コストとインフラの問題
初期投資と運用コストの負担: 生成AIを導入するには、専用のインフラや高性能な計算リソースが必要となります。これに伴う初期投資やランニングコストが高額となるため、特に中小企業にとっては導入のハードルが高いです。さらに、AIの運用には定期的なメンテナンスや更新が必要で、これに伴うコストが企業にとって負担となることが多いです。
インフラの整備不足: 特に日本の中小企業では、生成AIを効果的に運用するための計算インフラが整備されていないことが多いです。生成AIは大量のデータを処理し、高い計算リソースを必要とするため、クラウドサービスを利用するにしても、コストやリソース管理が課題になります。
5. 倫理的・社会的な懸念
AIのバイアスや不適切なコンテンツの生成: 生成AIが意図しないバイアスを含んだ結果を生成することや、不適切なコンテンツが生成される可能性があるため、それを企業のブランドや信頼性に悪影響を与えないよう、慎重に導入を避ける傾向があります。特に公共性が高い企業(例: メディア、広告業界、教育機関など)では、AIが生成したコンテンツの内容や品質に対する監視が厳格であるため、積極的に利用することに対して慎重になることがあります。
社会的責任の問題: AIによる自動化が社会に与える影響や、職業を奪うリスクなど、企業が社会的責任をどう果たすかについての議論が存在します。特に日本は「和」を重んじる文化が強いため、社会的影響を慎重に考慮し、生成AIを導入することに対して積極的になれない場合があります。
6. 経営陣の理解不足
経営層のAI技術に対する理解不足: 日本企業の経営層は、AI技術に対する理解が不足している場合が多いです。生成AIの具体的なビジネス活用法やそのROI(投資対効果)が明確に見えないと、積極的に導入しようとする意欲が湧きません。経営層が新しい技術に対してリスクを取らない傾向があり、技術投資に対して慎重になるため、生成AIの導入が遅れる原因となっています。
7. 導入事例の不足
成功事例が少ない: 日本では、生成AIを効果的に導入した企業の事例が他国に比べて少ないため、導入に対する不安が大きいです。成功事例が多くなれば、それを参考にして導入を検討する企業が増えますが、まだ事例が少ないことが導入を躊躇させる要因となっています。
8. ビジネスモデルへの適合性
生成AIのビジネス活用の難しさ: 生成AIは特にクリエイティブな分野(ライティング、デザイン、音楽制作など)での活用が期待されていますが、製造業や金融業など、より伝統的な業界ではその利用が難しいと感じられています。また、生成AIが効果を発揮するためには、特定の業務やプロセスに適したユースケースを見つける必要があり、これがなかなか実現できていない企業も多いです。

今後日本はどうなっていくんだろう?

世の潮流からいってもっと普及するのは当然だと思います、例えば以下のようなことが今後強化されていって日本人の意識が変わっていくことになるのかなと。
逆にそういったことがなければ、今後も他国に差を広げられてしまうことになりそうな気も。
(とはいえ、慎重なところは日本人の良い面でもあると思う)

さいごに

自分自身もまだまだAIに触れている機会というのはそう多くはないので、意識して生活に取り入れていきたいところです。(盲信はせずに)

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