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ZYBO Z7によるZYNQ入門 (3)Ubuntu, PetaLinuxツール環境構築

2021/11/09に公開

はじめに

以降の記事ではEthernet通信を行うため、ホストPCとしてUbuntu環境を使用します。Windows環境でも可能なはずですが、ファイアウォールの問題で受信できなかったため、Ubuntu環境で行います。

また、先の記事ではXilinx SDKでプロジェクトを作る際にOS Platformにはstandaloneを指定していました。そのため、OSなしの環境(ベアメタル環境)となっていました。Linuxのイメージファイルを作って起動すると、EthernetやUSBが簡単に使用できるようになります。Linuxイメージファイル作成のためにはPetaLinuxツールが必要となります。そこで、本PCはPetaLinuxツールをインストールするためのLinux環境としても使用します。

環境

  • PC: Windows 10 64-bit
  • PC (Linux): Ubuntu 18.04
    • PetaLinuxツール 2019.1
  • Ethernetケーブル

PetaLinuxツールはUbuntu 20.04には対応していないため、18.04をインストールします。また、PetaLinuxツールは8GB RAM, 2GHzx8コア, 100GB HDDのPCが要求されています。

https://japan.xilinx.com/support/documentation/sw_manuals_j/xilinx2019_1/ug1144-petalinux-tools-reference-guide.pdf

しかし、6GB RAM, 2.4GHzx2コア, 64GB eMMCのミニPCでも動作することを確認しました。ディスクの使用容量は20GB程度でした。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B09G29TJDJ/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

Ubuntu 18.04のインストール

下記の記事を参考にUbuntu 18.04をインストールします。

https://linuxfan.info/ubuntu-18-04-install-guide

固定IPアドレスでの通信確認

Ubuntu PCが固定IPアドレスでUDPの通信ができるか確認を行います。Windows PCとUbuntu PCのIPアドレスを下記のように設定し、Ethernetケーブルで接続します。

  • Windows PC: 192.168.1.11
  • Ubuntu PC: 192.168.1.12


iperfを使用して、Windows PC(クライアント)からUbuntu PC(サーバ)にUDPデータが送信されることを確認します。

  • Ubuntu PC(Server): iperf -s -u
  • Windows PC(Client): iperf -c 192.168.1.12 -u

Windowsでiperfが使えない場合は、iperf3をインストールしておきます。なお、Windows PCをサーバにしたところ、ファイアウォールによりデータが通りませんでした。

PetaLinuxツールのインストール

XilinxのサイトからPetaLinux 2019.1をダウンロードします。

必要なライブラリをインストールします。

$ sudo apt-get install -y python gawk gcc git make net-tools libncurses5-dev tftpd zlib1g:i386 libssl-dev flex bison libselinux1 gnupg wget diffstat chrpath socat xterm autoconf libtool tar unzip texinfo zlib1g-dev gcc-multilib build-essential screen pax gzip

次にインストール先のフォルダを作成します。

$ sudo mkdir -p /opt/pkg/petalinux
$ sudo chown -R USER_NAME:USER_GROUP /opt/pkg/petalinux

インストールを開始します。

$ chmod 777 petalinux-v2019.1-final-installer.run
$ ./petalinux-v2019.1-final-installer.run /opt/pkg/petalinux/

インストール中に3回Agreementが出てくるので全てYESにします。

デフォルトでは、ツールの使用状況に関する統計データをXilinxに送信する WebTalk オプションが有効です。WebTalk 機能を無効にするには、下記のコマンドを実行します。

$ petalinux-util --webtalk off

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