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「人生を変えた本」で深まる絆:デジタル基盤グループのビブリオバトルレポート(前編)

2024/12/16に公開

こんにちは。GovTech東京の平井です。この記事はGovTech東京アドベントカレンダーの16日目の投稿となります。今回は、デジタル基盤グループのメンバーで「人生を変えた本」をテーマにビブリオバトルを開催しましたので、その様子をご紹介します。

GovTech東京のデジタル基盤グループの活動拠点は、South05会議室です。メンバーの増加に伴い、この会議室を執務スペースとして活用することになりました。多少手狭ではあるものの、ホワイトボードを使って即座に議論を始められるなど、チームの一体感を醸成するのに理想的な場所となっています。この空間の持つ独特の雰囲気は評判を呼び、他グループのエンジニアたちも気軽に立ち寄るようになり、自然と「部室」と呼ばれるようになりました。メンバーが持ち寄った東京都の政策パンフレットや技術書が並び、業務の議論だけでなく、人間としての成長を互いに促し合う特別な空間となっています。

その部室で「人生を変えた本」というテーマのもと、とてもデジタル基盤グループのエキスパート7人が集まって開催された今回のビブリオバトル。それぞれが、仕事や人生に大きな影響を与えた一冊を紹介する中で、チームメンバーの新たな一面が見えてくる瞬間がいくつもありました。普段一緒に仕事をしているからこそ、相手の価値観や選書の背景に興味を持ち、プレゼン後には自然と意見や感想を交わし合う、温かな雰囲気に包まれたイベントでした。

今回は、前編としてエントリーNo.1からNo.3のプレゼン内容をお届けします。それぞれの本に込めた想いをたっぷりとご紹介します!


エントリーNo.1: 「岩田さんは心の師!」

紹介者: 平井 則輔さん
紹介本: 『岩田さん~岩田聡はこんなことを話していた。』(ほぼ日刊イトイ新聞・編)

「岩田さんの言葉には、常に前を向く力があります」。プレゼンの冒頭でそう語った平井さん。仕事の壁にぶつかったとき、迷ったとき、この本を開いて岩田さんの言葉に触れると、自分がなすべきことが見えてくるといいます。

――なぜこの本を選んだのですか?

「任天堂の元社長であり、ゲーム開発者としても知られる岩田聡さんが、人生や仕事について語った言葉を集めた本です。彼の経営者としての顔だけでなく、エンジニアやゲーマーとしての情熱が滲み出ているところが魅力ですね。私は会ったことがありませんが、心の中では『師』として尊敬しています。」

同じ部署の同僚たちも、「平井さんがこの本を選ぶのは納得」と笑顔で頷きます。平井さんのゲーム愛(笑)やエンジニアとしての視点が、この本と深く共鳴しているのが伝わってきました。

――特に心に残ったエピソードはありますか?

「HAL研究所が経営危機に陥り、借金15億円を抱えていたときに、岩田さんが社長に就任し、立て直した話です。そのとき彼が見せた冷静な判断力と、エンジニアとしての視点を活かした経営判断には感動しました。また、『名刺の上では社長、頭の中ではゲーム開発者、心の中ではゲーマー』というスピーチは、岩田さんの哲学を象徴する言葉だと思います。」

――どんな人におすすめですか?

「エンジニアとして次のキャリアを考えている人、リーダーとしての在り方に悩んでいる人、そしてゲーム好きな人にぜひ読んでほしいです。読むと必ず元気をもらえる一冊です。」

平井さんのプレゼンには、岩田さんへのリスペクトが溢れていました。それを聞いたチームメイトたちからは「自分も読んでみたくなった」「付箋だらけっていう話に共感」といった声が飛び交い、すでに本の魅力が広がっている様子でした。


エントリーNo.2: 技術の進化を追体験できる「Pythonプロフェッショナルプログラミング」
紹介者: 中原 大介さん
紹介本: 『Pythonプロフェッショナルプログラミング 第4版』(株式会社ビープラウド)

中原さんが手にしたのは、厚さ約500ページの技術書。「これ、ただの技術書だと思ったら大間違いです」と言いながら、分厚い本を片手で持ち上げると、チームから「重そう!」と笑いが起こります。

――この本を選んだ理由は?

「この本の凄いところは、Pythonの文法解説をするのではなく、プロダクト開発全体の流れを学べる点です。でも、実は私が一番感動したのは、この本が持つ『歴史』なんです。2012年に初版が出たとき、Pythonはすでに注目されていましたが、今ほどのメジャーな存在ではありません。それが、第4版までアップデートされ続けていて、技術の進化や時代の変化がそのまま記録されているように感じます。」

――印象に残った部分は?

「この本を読んでいて面白いのは、ウェブ上の情報とは違い、体系立てて技術を学べるところです。それに加えて、内容が定期的に更新されているので、技術の進化を俯瞰することができます。たとえば、バージョン管理やテスト設計、インフラ管理といった話題が具体的な例とともに解説されていて、『今の自分の仕事でも使える!』という発見が多いんです。」

――どんな人におすすめですか?

「Pythonを使っているエンジニアにはもちろんですが、技術の背景や進化に興味がある人全般におすすめです。この本を読むと、単なる技術書の枠を超えた深い学びが得られますよ。」

同僚たちからは「さすが中原さん、技術書の重さまで語れるのはすごい」「読むだけでレベルアップできそうな本だね!」といった声が上がり、技術者ならではの共感が場を盛り上げました。


エントリーNo.3: セキュリティの本質に迫る「Hacking: 美しき策謀」
紹介者: 原田 智幸さん
紹介本: 『Hacking: 美しき策謀 第2版』(オライリージャパン)

普段は寡黙で冷静な印象の原田さんが、この本について語る姿には、熱意が滲み出ていました。「この本を読んで以来、私はコードの書き方を根本から変えました」という一言から始まったプレゼンに、チーム全員が引き込まれます。

――この本との出会いを教えてください。

「仕事でセキュリティの重要性を意識するようになったとき、同僚に勧められて読み始めたのがこの本です。ただ理論を学ぶだけではなく、実際のプログラム例を通じて『脆弱性がどこで生まれるのか』を体感できる内容です。この本を読むと、開発者が無意識に作り出してしまう危険なコードを意識するようになります。」

――印象に残ったエピソードは?

「例えば、バッファオーバーフローに関する章です。プログラムの中でどのように脆弱性が生まれるのかを詳細に解説しているのですが、単なる知識ではなく、実際に手を動かして学べるのが特徴です。また、ネットワークセキュリティやデバッグに関する内容も深く掘り下げられていて、この本を読むと『安全なコードを書く責任』について改めて考えさせられます。」

――どんな人に読んでほしいですか?

「セキュリティエンジニアはもちろん、プログラマー全般に読んでほしいですね。この本を読むと、システム全体を俯瞰する視点が身につきます。」

原田さんの真剣なプレゼンに、同僚たちは「これ聞くと怖くて雑なコード書けなくなるね」「原田さんの仕事がいかに緻密か、改めて感じた」と感想を述べ、普段から高いセキュリティ意識を持つ原田さんへの尊敬がさらに高まった様子でした。


次回予告:後編ではさらに深まるチームの絆!
前編では、リーダーシップ、技術、セキュリティというテーマで、職場の課題にも直結する熱いプレゼンが繰り広げられました。後編では、組織改革、人間関係、働き方、チーム運営をテーマに、さらに深い話が展開されます。同僚たちの個性が輝く後半戦、どうぞお楽しみに!

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