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Platform Engineering Meetup #6 参加レポ

2023/12/08に公開

この記事は Optimind Advent Calendar 2023 の8日目の記事となります。
https://qiita.com/advent-calendar/2023/optimind


はじめまして!
11月にオプティマインドへ入社したmykstmhrと申します!

今まではMSP(マネージドサービスプロバイダ)事業会社でインフラエンジニアとして様々なシステムの設計・構築・運用をしたり、エンジニアリングマネージャーとしてチームビルディング・業務改善・マネジメントなどをやっていました。

それなりに長く在籍していたのですが、年齢を重ね身の回りの環境の変化などから、社会課題への貢献を意識するようになり、ご縁がありオプティマインドに入社いたしました。

開発基盤チームという、いわゆるSREやPlatform Engineeringに取り組むチームの2人目のメンバーです。つまりチームは出来たてホヤホヤです。よろしくお願いします。

オプティマインドの開発部門はチームトポロジー[1]を踏まえた体制となっていて、ストリームアラインドチーム(SAチーム)やコンプリケイテッド・サブシステムチーム(CSsチーム)などの立ち位置がチームごとに明確となっています。開発基盤チームはプラットフォームチーム(PFチーム)にあたります。

所属チームに関連して、本記事は先日開催された Platform Engineering Meetup #6 の参加レポートとなります。

Platform Engineering Meetup #6

https://platformengineering.connpass.com/event/299834/

私はオンラインで参加させてもらったのですが、現地の映像などを見るとかなりの人が集まっていてPlatform Engineeringへの盛り上がりを感じました。メインセッションは4つとスポンサーLTがあり、どれも本当に面白く学びがある内容でした。

本題とは直接関係ありませんが、最近はオフラインのイベントでもオンラインでの同時配信されるケースが増えており、さらにはイベント後にもアーカイブ動画が配信されることも多くとても嬉しいです。家庭の事情などにより直接参加することが難しい状況においては、非常にありがたい選択肢となっていて本当に感謝しています。今後もこのような形式が続いてほしいですね。

A Platform for Challengers: How we make tech decisions at Upsider | Vlad Frățilă (@vladfr)

まだ資料は公開されてなさそうですが、UPSIDERのプラットフォームチームの取り組みについてのお話。英語だったのでざっくりしか理解できなかったのですが、プラットフォームチームがどの領域で、どうタスク選定して、どう業務を回しているかなどを話してくれていた。(と思われます)

話の中で知らないツールが紹介されていたので、いくつか触ってみたいなと思いました。

プラットフォームチームの6つの領域(セキュリティ・信頼性・ユーザ体験・コスト・開発者体験・OSSコントリビューション)をPlatform Pillarsと呼んでいました。
調べるとこのようなフレームワークがあるのですね。知らなかったので意識していきたいです。

Repro の開発組織体制の変遷そして Platform Engineering | Takeshi Arabiki (@a_bicky)

https://speakerdeck.com/a_bicky/platform-engineering-meetup-number-6

Reproにおける、インフラチームと開発組織の変遷のお話。
フェーズごとに発生する課題に対して、どのように体制を変えて対応したか。変えたことで次にどんな問題が出たかというところまで話してくれています。

コンポーネントが増え無限に認知負荷増えていく世界とそこでの試行錯誤の知見や、チームトポロジーの教えをもとに再構成しPlatform Engineeringを実践するというところまで、ストーリー性もあって非常に面白かったです。

リクルートにおける Platform Engineering / SRE の事例共有: 8年間の歩みと今後の展望 | 菅沼孝二 @kojisuganuma

https://speakerdeck.com/recruitengineers/platformengineeringmeetup_suganuma

リクルートのKnile Platformと呼ばれるデータ基盤の概要と、そこでのPlatform EngineeringとSREの実践のお話。
Knile Platformは単純にすごいのですが、そこでの取り組みが一般的にSREやPlatform Engineeringで言われているプラクティスをほぼすべて実践して運用しているようでした。強い。

また、8年の歩みと教訓の話が、非常にわりやすく言語化されており素晴らしいと感じました。

  • 変わること
    • 組織・要求は常に変わり役割も変わっていく
      • → 変化に柔軟に対応できる業務設計が大事
    • 技術トレンドの変化でベストプラクティスも変化し、どうやるかが変わっていく
      • → ベストプラクティスが変わることを前提とした変更に強いアーキテクチャーが大事
  • 変わらないこと
    • 人手不足
      • → 人手に依存しないプロダクト・体制設計が大事
    • システムの変更は大変だということ
      • → 関係組織との建設的な対話・コミュニケーションが大事
  • つまりPlatform Engineeringはプロダクトマネジメントが重要

大規模Webアプリケーションプラットフォームを開発して軌道に乗るまでにやったこと | hhiroshell

https://speakerdeck.com/hhiroshell/how-to-put-platforms-on-track

これもプラットフォームの規模がとても大きいお話。
システム面では規模的にも自分にはまだ参考になりづらいところもありましたが、立ち上げから軌道に乗せるまでに、何を解決する必要があり。そのために何を考えどう進めるのかという話がとてもおもしろくPlatform Engineeringに限らず役に立ちそうな話でした。

ユーザーストーリーマッピングで網羅的に必要な機能を洗い出したり、その後ちゃんと仮説検証するというのは、価値のあるプラットフォームを提供するためにはとても重要ですね。価値のないプラットフォームは廃れてしまうので。

スポンサーLT

https://www.docswell.com/s/tananyan29/5EN7X7-2023-12-07-003735

スポンサーLTでしたが、CNCF Platforms White Paper とチームトポロジーでのプラットフォームチームの定義の差異についての解説があり、これもまた自分にとっては勉強になりました。CNCF Platforms White Paperのほうをちゃんと見たことがなかったので、読んで理解しておきたいです。

感想

事業のフェーズや会社の規模によっては、プライベートクラウドのような専用の基盤システムを持たない組織も多く存在すると思いますが(弊社も)今回の勉強会の各セッションを通じて感じたのは、基盤システム自体へのフォーカスよりも、開発組織の持続可能性に対するアプローチが重要であるということでした。
つまり、持続可能性を達成するために何が必要か、それをどのように実現するか、そしてその実現に必要な要素は何かという点が重要(これがPlatform Engineering)なのだと感じました。

様々なアプローチや考え方を知ることができ、とても学びのあるイベントでした。

ゴールデンパスの整備や、トイルやコストの削減など、モノしての基盤づくり以外にもやるべきことはたくさんあるので、学んだことを参考にして価値のある課題に取り組んでいきたいです。

まず私は社内の課題を捉えるところからですが。。。

また2月頃にもミートアップがあるようなので参加したいと思います。
ありがとうございました!

脚注
  1. チームトポロジーはRyutaro YOSHIBAさんの資料が非常にわかりやすいです
    https://www.ryuzee.com/contents/blog/14566 ↩︎

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