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【解説動画付き】「トヨタ生産方式」を読んでみた

2023/02/09に公開

始めに

  • この記事は書籍「トヨタ生産方式」の紹介記事です
    • 今回読んだのは英訳版です
  • 英訳版はオライリーサブスクで読めます
  • 動画テキストの両方を用意しています。片方だけ読んでも内容は把握できますので、お好きなスタイルで閲覧ください。
  • 本記事は以前にQiita投稿した記事の再構成です。
原題 トヨタ生産方式
英訳題 Toyota Production System
リリース年月 1978/5
カテゴリ 生産方式・アジャイル・リーン
お勧め度(5段階) ⭐⭐⭐⭐⭐
対象者 ● 製造業勤務者
● アジャイル実践者
概要 ● いわずと知れたトヨタ生産方式の原著
● 製造についての話だが、書かれているマインドはアジャイルそのもの
● リーン/XP等に引き継がれたマインドの原点を知るためにも一読の価値ありです

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テキスト

なぜこの本を読んだのか?

  • リーンについて学んでいるとトヨタ生産方式の話がちょくちょく出てきます。ただ、これらがどのような関係するのかが見えてこなかったので読んでみることにしました
  • GitHubやGitLabでカンバンボードを使っているのですが、本来のカンバンについての理解が足らない気がしたのであらためて学んでみたかったというのもあります

読んだ感想

  • 1970年代後半の本なのに違和感なく読める
    • 根底の価値観がアジャイルの価値観そのもの
      • 状況は変わるものとして考える
      • 現場の人間が状況を判断してフレキシブルかつ能動的かつ横断的に行動
      • ツールよりも当事者の意識・文化が重要
      • チームワークを最重要視
      • 異常を検知次第&対応
  • 工場のコスト削減の話ではあるけれども、仕事に活かせる点は多そう

個人的要点

「私たちがしているのはタイムラインを見ることだけです」

「顧客が私たちに注文した瞬間から私たちが現金を集める時点まで。
  そして、付加価値のない廃棄物を取り除くことで、そのタイムラインを短縮しています。」
  • かんばんによる生産管理の要点を表現した文。生産開始から終了までのフローの効率をあげたい、そのためのカンバン
「"JUST IN TIME"は(~中略~)工場の近代化以上のものです」

「トヨタ生産方式の2つの柱は、自律化と"JUST IN TIME"」
  • "JUST IN TIME"の重要さが分かる一文。"JUST IN TIME"はとにかく重要であり、目指すべき最大の目標
  • 参考
「トヨタ生産方式はプル方式」
  • プッシュ方式(前工程がトリガ発行)、プル方式(後工程がトリガ発行)
  • 参考
「トヨタ生産方式の主な目的は、多くのモデルを少量生産することでした。」
  • 少品種大量生産ではなく、多品種少量生産がターゲット。たとえば、同じラインであっても動的に作る製品が変わったりする等
「自動化よりも自律化」

「1人のオペレーターが多くの機械やさまざまな種類の機械の世話をする」

「ビジネス組織は人体のようなもの(~中略~)自社の事業組織に自律神経系を導入、(~中略~)
  人体の脳に対応する生産管理部門やエンジニアリング部門に相談することなく、
  工場労働者自身が行うことができます。
  工場は、労働者が自律的にそのような判断を下せる場所でなければなりません。」

「計画は非常に簡単に変更されます(~中略~)弾力性は重要(~中略~)一度設定
した計画に固執することは、人体をキャストに入れるようなものです。健康ではありません。」

「かんばんの価値は、この程度の変更を自動的に処理できることです。
  市場の変動を無視し、それに応じて調整を怠った場合、
  遅かれ早かれ、スケジュールを大幅に変更する必要があります。」
  • アジャイル的な思想を感じる内容
    • ルールよりも文化。関係者全員が価値観を共有し、変化する状況に取るべき行動を自分で判断し即実践できる状態を目指す
「世界には、不可能かもしれないと知っていても、無謀にスケジュールを強制しようとする人々がいます。
  彼らは「スケジュールに従うのは良いことだ」または「計画を変更するのは残念だ」と言い、
  それを機能させるために何でもします。」

「将来を正確に予測できない限り、状況の変化に合わせて行動を変える必要があります」

  • アジャイル(とウォーターフォール開発)の解説とかで出てきそうな文章。1970年代でこの文章書いているの本当にすごい❗❗❗
「チームワークがすべて」

「作業場はトラックリレーのようなものです(~中略~)労働者にバトンの受け渡しに熟練しているべき」
  • 生産フロー全体の効率を最適化するにはチームメンバー全員が連携して改善することが必須。部分最適化の組み合わせでは全体最適にはならないって話ですね。サイロ化ダメ、ゼッタイ😫
  • 参考
「なぜ5回繰り返すのか」
  • いわゆる「なぜなぜ分析」。問題に対して原因の「なぜ」を5回深堀りする
  • 参考
「必要以上に多くの情報を提供することは本当に経済的ですか」
  • コンピュータの導入に関する項目での記述。新しいツールであっても不要な複雑さを導入する場合は必ずしも導入する必要はない(既存のツールとの置き換えコストもかかる😵‍💫)。
「トヨタ生産方式では、人員削減とコスト削減の観点から経済を考えています」
  • ここでの人員削減は 主目的であるコスト削減 の手段としての人員削減(=ラインに立つ人数の削減等)ということですかね
「最大の無駄は過剰在庫」

「早すぎる部品の管理は、多くの中間労働者を運ぶことを意味します」

「倉庫では防錆や在庫管理のために人が必要になります」
  • トヨタ生産方式が「JUST IN TIME」にこだわる理由がよく分かる文。在庫は付加価値を生まずコストでしかないということでしょう
「労働者の動きを無駄と仕事に分ける」
  • 無駄:即排除すべき不要な行動
  • 仕事①:付加価値のない仕事
  • 仕事②:付加価値のある仕事
「人々が訓練の必要性を忘れがち」

「どんなに小さくても、適切なトレーニングなしでは目標を達成することはできません。」

「機械がどんなに優れていても、適切な工具なしでは正確に大量生産することはできないので、工具の使用法を研究」
  • 学びマジ大事
「予防的な「薬」またはメンテナンスはトヨタ生産方式の不可欠な部分」

「最高の医師は、ほとんどの不健康の治療法は、薬ではなく食事療法に見られることに同意しているようです。
  そもそもその病気を予防してみませんか?」
  • 常にカイゼンすることでひどい状態になることを防ぐ
    • これはプログラミングのプラクティスでよくいわれる「割れ窓理論」「ボーイスカウトルール」などにも通じますね
「カイゼンは永遠で無限」
  • 沁みますねぇ😙

参考リンク

日本発かつ有名なテーマですのですでによい感じにまとめてあるページが多数あります。
これらを読むだけでも理解が深まるかと思います。
(下記リンクはごく一部です)

【製造視点】

https://kaizen-base.com/column/31426/

https://www.consultsourcing.jp/3782

【アジャイル視点】

https://asana.com/ja/resources/what-is-kanban

動画

https://youtu.be/H0UgYcarHyc

※一部字幕がおかしいところがあります。ご注意ください

オライリー・ジャパンブスクについて

オライリー・ジャパンサブスクO'Reilly「Learning Platform」では、オライリー・ジャパン書籍を初めに、約6万冊の書籍や動画等が読み放題です。話題になった技術書は半数以上は読める印象です。英書がメインなのがネックですが、ブラウザの翻訳機能を使えば問題なく読めます。個人的にこのサブスクで学習の質が劇的に改善したので、全然関係ない立場ですが勧めて回っています。

概要/使い方/価格などは 以前にまとめたこちらの記事 を参考にしてください

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