技術書典18に出展した振り返り
技術書典18にオフライン出展
技術書典18にサークルとしてオフライン参加しました。
前回(技術書典17)のときのまとめはこちら。
頒布物
技術書典18のオフライン会場で、次の3種類を頒布しました。
既刊『日本語プログラミングでGo ドメイン駆動設計に入門してみた』
既刊『AHAスタックで作るTODOアプリ』
新刊『原価管理・按分・Go』
オンラインマーケット会期中(2025/06/15まで)は、紙の本もオンラインで購入できます。
BOOTHにも商品ページを用意しました。
こちらの紙の本は送料がかかりますので、ご注意下さい。
誤字について
本当に申し訳ないです。本文の一部に誤字があります。
正誤表を作り次第、訂正箇所を公開します。
そして、技術書典オンラインマーケットとBOOTHにて、最新化した電子版(PDFファイル)をアップロード予定です。
内容について
本当は按分とGoだけのもっとシンプルで薄い本になるはずだったんです。
気づいたら原価管理の章が生えてました。
純粋な"コンピューター・サイエンスとしての技術"というよりかは、"原価のドメイン知識"をGoで書いた本ですので、来場者全員に対して飛ぶように売れる感じではなく(それはそう)。
もちろん、Gopherさんたちが中心となって買ってくれましたが。
なんで書こうと思ったか?「私にもわからん」
原価管理をずっとやっていたからでしょうか。
人は10年以上、1つのことに打ち込むと、脳が処理しきれずに苦しくなり、出力先を求めて体系的な本を書きたくなるのだと理解しました。
刺さった人も居ました
会場では、お仕事で会計管理・生産管理をやっている/やったことがある、という人が購入していた印象でした。
旧ツイッターでは「ニッチな内容」「買うしかない」と買ってくれた方や、YouTubeで紹介してくれた方も居ました(ありがとうございます!)。
執筆
執筆環境
- Visual Studio Code
- 拡張機能
- GitHub Copilot Business
今回、Re:ViewからTypstに乗り換えてます。
Typstについては、『Typst で技術同人誌を書く。』(@kanata著)がたいへん参考になりました。
テンプレートフォーマットを参考にしつつ、独自に改造したのは以下です。
- フォントサイズや1行あたり文字数、1ページあたり行数を定義
- Typstは変数や簡単な計算が使えるため
- マージンサイズを定義
- 用紙サイズを"jis-b5"に変更
- フォントを変更
執筆テクニック
- 作図
-
.drawio.png
拡張子で作図しました- Draw.ioの拡張機能で編集できます
- Typst Previewで画像としてリアルタイムにプレビューできて便利
- ファイル→属性→ズーム:1000%
- 印刷時に安定するように大きめサイズにしました
- Draw.io編集用のメタ情報を保持していますがpng形式の画像なので
- 印刷時に安定するように大きめサイズにしました
-
- 校正
- GitHub Copilotの各種AIありがとう
- 支援を受けつつ、こだわりのポイントでは自力で頑張りましょう
- AIはきれいな文章を書いてくれますが、私の書きたいことは書いてくれないので
- 簡単な本文修正にはGPT-4.1
- 支離滅裂な私の原文を、人様に伝わるようにいい感じに校正してくれます
- 意外にも、サンプルコードのGoの修正でも活躍してました
- 指示すると小さいタスクは結構やってくれる印象
- Goの本文説明にはGemini 2.5 Pro(Preview)
- Googleっぽいシンプルさがよいです
- Claude系はサンプルコードで大活躍
- 大き目のタスクの場合は優秀でした
- 支援を受けつつ、こだわりのポイントでは自力で頑張りましょう
- GitHub Copilotの各種AIありがとう
会場の「き03」で参加
設営
サークル設営を克服する方法を教えます。
- 前日までに設営グッズを準備する
- 当日設営直前に写真撮影する
- 設営直後に記念撮影する
- 撤収時に設営直前の写真を参考に現状回復する
まずは設営前に写真撮影します。
設営後。
そして旧ツイッターでこう呟くんです、「設営完了」と。
人様の顔が映らないように配慮が必要。
最近のスマホでは標準で写真加工できるので、ツイート(ポスト)する前に一度確認しましょう。
最後は後片付けして撤収です。
設営・販売・撤収まで、ほぼすべて売り子さんの行動力で成立しました。
要領の良さに自信のないサークル主さんは優秀な売り子さんの協力を得てイベントに臨みましょう。
設営の反省「デファクトスタンダードに従おう!」
今回、ホワイトボードを持ち込んで、売り子兼イラストレーターさんに現地でゴーファーくんを描いてもらいました。
AIでなんでも生成できる時代になりつつありますが、温かみのある人間の手描きに価値があるかもしれない、という直感で持ち込みました。
- メリット
- 大きくて目立つ
- 手描き
- 柔軟に書き換え可能
- デメリット
- 持ち運びが大変
- 絵心がないと扱えない
- 書き換えることがない
当日に書きたいor描きたい内容が生じる場合にメリットはありそうですが、当日は売り切れになることもなく、情報更新がないので、ホワイトボードの恩恵をあまり享受できませんでした。
持ち運びが大変だったのはホワイトボードが大きいからですが、重くはないので、行きに既刊本を抱えたのが原因です。
既刊本が重い場合には手順に従って、事前に会場へ搬送しましょう(私の無計画が真因)。
持ち込んだことに後悔はないです。周りからポスターを勧められましたが、試してみたかったので。
閉会が近づく16時前後に「ゴーファーを見かけたので来ました!」という方もいらっしゃって、会場で迷えるGopherを1人でも救えたのなら、宣伝効果はあったのでしょう。
今回使ったホワイトボードは、お家で文房具として使います。
次回は素直にポスタースタンドにすると思います!
同人活動のデファクトスタンダードはやはりサークルスペースでポスター掲示ですよ。
技術書典は学会発表の亜種みたいなものなんですから、当然です。
印刷物のため書き換えはできませんが、汎用的な内容なら複数のイベントに使えますし、複数種類のポスターを持ち込んでもかさばりません。筒状に丸めて持ち込めます。
手書き風がよければ、そのようなポスターを作ればよいのだと気づきました(遅い)。
デファクトスタンダードがあるのにはそれなりの理由があるんだな、と実感できました。
感想
- 「き03」付近の人流は波はありつつ、ほどよく一定でした
- 落ち着いて立ち読みできる環境でよき
- 入口付近と出口付近の島で人が混む印象
- 1年前の技術書典16のときは「す07」
- そのときは人がラッシュして来るタイミングあり
- 出口の戦利品撮影コーナーが混んで、待ち時間で逆流してくる人たちも居たような
- 落ち着いて立ち読みできる環境でよき
- 「き03」付近は涼しめでした
- 1年前の技術書典16のときは「す07」の位置で暑めでした
- 単純に天気の違いかもです
- 1年前の技術書典16のときは「す07」の位置で暑めでした
- 会場で電子版が少部数売れるのを観測
- 会場(電子)を販売対象から外してたのですが、前日に念のため販売待ちにしておいてよかったです
- 1年前の技術書典16のときは会場(電子)が売れませんでした
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客層 or 時代が変わった?2025/06/04訂正- GoogleのNotebookLMに音読してもらう読書の時代なのかも
- 頒布価格のせいかも 2025/06/04追記
- 1年前は電子1,000 円、電子+紙1,000 円で、今回は電子500 円、電子+紙800 円でした
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- 1年前の技術書典16のときは会場(電子)が売れませんでした
- 会場(電子)を販売対象から外してたのですが、前日に念のため販売待ちにしておいてよかったです
- 「かんたん後払い」のみで現金対応しない想定でした
- 基本的に、皆さん、かんたん後払いで支払いしてくれました
- どうしても現金がいいという方には例外対応(おつりあってよかった)
- 同好の士との交流、楽しい!
- たくさんの立ち読みしてくれた皆さん、会話してくれたGopherさんたち、ご訪問ありがとうございました!
会場撤収後
打ち上げ
葉物野菜のIoT水耕栽培で有名な@Mutsumix_devさんの打ち上げに参加しました。
打ち上げではLTも披露されていて、打ち上げ参加者の方々と意見交換できました。
お家
翌日、会場から着払い発送したダンボール箱が自宅に届きました。
にゃんPayでも支払えるとのことでしたが、にゃんPayに設定した6桁のパスワードをその場で思い出せず、現金で支払いしました。
宅急便のお兄さんが来る前に準備しておきましょう。
まとめ
技術同人誌作りはいいですぞ。
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