合格までの勉強方法「AWSソリューションアーキテクト(アソシエイト)」資格【2024年最新版】
AWS ソリューションアーキテクトの学習方法(2024年夏版)を記事にまとめました。本資格の取得を目指す方の一助になれば幸いです
本記事の内容は、AWSやクラウドに”強強な方”が素早く簡単に試験に合格する方法ではなく、「まだまだAWSやクラウドに不慣れな部分も多い方が、しっかりと知識やスキルを身につけて、資格の取得にも繋げる学習方法」(の一例)を紹介いたします
執筆:小川 雄太郎
本記事の構成、ならびに学習方法の流れですが、3 stepに分かれています
・Step 1. インプット型の学習で知識を学ぶ(Udemy講座)
・Step 2. 実際にAWSコンソールで演習に挑戦してスキルを学ぶ(AWS Cloud Quest)
・Step 3. 試験準備として模擬試験で試験問題に慣れる(Udemy、Ping-t、公式模擬試験など)
はじめに資格概要を簡単に確認しておきます
AWS Certified Solutions Architect – Associate(ソリューションアーキテクト -アソシエイト)はAWSの中級資格です。以下に記載するような内容・知識・スキルが求められます
AWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイトは、コストとパフォーマンスが最適化されたソリューションの設計に重点を置いています。これは、AWS クラウドまたはオンプレミス IT での経験が豊富な受験者にとって理想的な出発点です。
上記の公式試験ガイド [link] に記載の通り、以下の能力が検証されます。
- ソリューションを設計する受験者の能力
- 現在のビジネス要件と将来予測されるニーズを満たすように AWS のサービスを組み込んだソリューションを設計する能力
- 安全性、耐障害性、高パフォーマンス、コスト最適化を実現したアーキテクチャを設計する能力
- 既存のソリューションをレビューし、改善点を判断する能力
中級レベルの資格ですが、AWSに触れたことがある方であれば、誰でもきちんと勉強すれば合格できると思います(私の体感とこれまでのメンバ育成経験より)
「AWS ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」 は、クラウド(そしてまずまずのIT全般)の土台となる非常に重要な内容がまとまっており、個人的には取得をとてもおすすめします
本資格の取得を目指して勉強する過程で得られる知識・スキルは、今後のIT関連の業務、デジタル関連の業務などに非常に役立つでしょう(と私は感じています)
一方で本資格の勉強を進めるうえで難しいのは、”試験範囲が膨大であり、どのように勉強すれば効果的なのか、コンテンツの取捨選択と実施順番が悩ましい点です…”
そこで本記事では、私自身も試してみた、「新卒の方、学生インターンの方など、経験の浅い若手の方でも取り組みやすい勉強方法」を紹介いたします
本記事の目次です
・質問:先にAWSクラウドプラクティショナー資格を取得すべきか?
・Step 1. インプット型学習(Udemy講座)
・Step 2. 演習の実施(AWS Cloud Quest)
・Step 3. 試験準備(模擬試験)
・さいごに
質問:先にAWSクラウドプラクティショナー資格を取得すべきか?
「クラウドプラクティショナー」は初級資格であり、そして「ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」がカバーする範囲の簡易版になります(と私は認識しています)
そのため同じような内容の「簡易版」と「中級版」に相当し、ある程度のIT知識の土台がある方の場合は、はじめから「ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」で良いでしょう
具体的には、「基本情報技術者試験(FE)」や「応用情報技術者試験(AP)」の資格を取得している方(or それ相当の知識を持っている方)であれば、いきなり「ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」資格に向けて、本記事の流れで勉強していって合格できます(と私は感じます)
一方で、現時点では「基本情報技術者試験レベルにない方」の場合、焦ることなく、段階的に step by step に勉強していくのをおすすめします
以下の記事にて、「クラウドプラクティショナー」の資格取得に向けた勉強方法を解説しています
AWS Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー) 勉強方法【2024年最新版】
それでは本題である「ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」に向けた学習方法の解説に進みます
Step 1. インプット型学習(Udemy講座)
ソリューションアーキテクトの試験範囲、理解すべきサービス数は膨大であり、試験範囲の全サービスをすべて自分でさわって経験するのは大変です…
そこで著者としては、学習のStep 1として、「インプット型での知識習得の学習」 を以下のUdemy講座を利用して実施することをおすすめします
「【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座」
【おすすめ理由】
-
解説が非常に丁寧であり、各コンソール画面の各タブの各項目まで、ひとつひとつ丁寧に解説
-
カバー範囲が以下の表に記載する通り広く、網羅的
-
講師の方が模擬演習として実際にコンソール画面で解説しながら、操作してくれるので、大量の内容を疑似体験できる(本当は講座の通りに自分も演習をすべきですが)
-
65問の模擬試験も3つ用意されており、試験対策や試験形式での勉強もできる
セクションの「はじめに試験とAWSの全体像を理解しましょう!」、「Day1対応の実施」(の途中まで)までの合計2時間半分が、「プレビュー」にて無料視聴できます
無料部分を見てみて、自身に合いそうか確かめるのが良いかと思います
なお全部で19セクション、総動画時間は47時間です(私は1.75 or 2倍速で、毎日少しずつ視ました)
上記講座のセクションを表にまとめました。これらの内容をひとつずつ学びます
No. | セクション名 |
---|---|
01 | はじめに試験とAWSの全体像を理解しましょう! |
02 | Day1対応の実施 |
03 | AWSの概要 |
04 | IAM |
05 | VPC |
06 | EC2 |
07 | S3 |
08 | Well Architected Framework |
09 | 信頼性の設計(ELB/ Auto Scaling/ RDS) |
10 | Route53 |
11 | データベース |
12 | ストレージとデータ処理 |
13 | サーバレス |
14 | 環境自動化とワーク管理 |
15 | セキュリティ |
16 | コスト最適化 |
17 | 運用上の優秀性 |
18 | その他のサービス |
19 | 模擬試験(SAA-C03版)65問 x 3 |
上記の講座(もしくは他にて)、まずは体系的にクラウド(AWS)全般の知識を身につけるのが良いでしょう
Step 2. 演習の実施(AWS Cloud Quest)
”強強な方”であれば、上記のUdemy講義の動画を見るだけでも良いかもしれません
ですが私としては、実際に自分で手を動かして慣れながら学ぶことを非常に重視 & おすすめしています
前掲のUdemy講座内の演習動画と同じ内容を自分で実施しても良いのですが、
- 実施内容が動画と同じになる
- そもそも演習量が非常に膨大である
ので、演習内容を絞りたいです
そこで学習のStep 2として、「演習型でのスキル獲得」を目的に、「AWS Cloud Quest」のソリューションアーキテクト編 に挑戦します
「AWS Cloud Quest」とは、街の住人たちの困りごと(仮想事例)をAWSのサービスを利用して解決するハンズオン形式のトレーニングです
サンドボックス環境にてAWSコンソールが用意されるため、自身のアカウントで0からすべてを構築する必要はありません。サンドボックス環境内で、トレーニングの重要な部分のみを自身で実装しながらスキルを身に着けることができます(下画像は画面の様子です)
課題の流れ(概要)
-
住人との会話、ヒアリングフェーズが始まります
-
「1. 学習」が始まります。ここでは「解決策の概要」を確認します
-
「2. 計画」へ進みます。画面左側に表示されている、「実践ラボの目標」、そして「DIY」の内容を確認します。これらがこれからこの課題で取り組む内容です
-
「3. 実践」へ進みます。画面左下側には、実践内容がstep by stepに表示されます。
このアナウンスに従って実際にまずはお手本の通りに実践してみます。
実装・実行には自分のAWS環境を使用するのではなく、ハンズオン用のサンドボックス環境を使用します。 -
「3. 実践」が一通り完了したら、次は、「4. DIY」に進みます。DIYでは実践で行ったことの一部を変更するように指示が出されます。自分でそれを解くことで、活用方法の理解が深まります
「AWS Cloud Quest: Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)」 は2024年3月に日本語版がリリースされました
クラウドプラクティショナーで提供されている12個の課題を含む、27個の課題に取り組むことができます
なお、「AWS Cloud Quest: Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)」 は、クラウドプラクティショナーとは異なり、無料ではありません。サブスク登録が必要となります
正確には「AWS Skill Builder」へのサブスクリプションを登録することになります(29ドル/月)
登録すると、Cloud Questだけでなく、
- AWS Builder Labs
- AWS 認定公式模擬試験
なども利用可能になります
以下の記事にてサブスクリプションへの登録方法を解説しました
登録方法を確認したい方はこちらの第2章をご覧くださいませ
「AWS Cloud Quest 生成AI 日本語版」の概要と感想(第2章にサブスクリプション登録方法)
本記事ではこれから、「AWS Cloud Quest: Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)」 の全課題のうち、クラウドプラクティショナーで紹介した12個を除いた、残りの15個の課題について、どのような内容に挑戦するのか概要を紹介します
以下のハンズオン課題の概要を読んでみて、勉強になりそうだなと感じましたら、是非とも挑戦してみてください
【注】クラウドプラクティショナーと共通する12個の課題の個別詳細は以下をご覧ください
AWS Cloud Practitioner(クラウドプラクティショナー) 勉強方法【2024年最新版】
2.0 全課題の概要
最初に15個の課題のタイトルとその概要を紹介します
続いて、各課題の詳細を概説します
【AWS Cloud Quest: Solutions Architect:日本語版の全課題概要】(※執筆者による整理)
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1. ネットワークトラフィックの分析
- VPCのフローログを元に特定IPのインバウンド・アウトバウンドを拒否する
2. データ取り込み方法
- Amazon Data FirehoseでストリームデータをS3にLambda関数で変換後に格納し、
AWS Glueでクロールして、Amazon AthenaでSQL分析を実施する
3. リソースモニタリング
- EC2インスタンスのメモリ使用量などをCloudWatchで監視し、アラームを設定、
アラート後の操作も設定する
4. リソースガバナンス
- AWS Configでタグ付け、暗号化必須のルールを設定し、非準拠なリソースを発見し、修正する
5. CloudFormation による自動化
- AWS CloudFormationを使用し、EC2インスタンス、セキュリティグループ、S3を
IaC(Infrastructure as Code)として設定・起動させる
6. 生成AI でのクラウドインフラストラクチャ
- CloudFormationのテンプレートコードをCodeWhispererの自動提案を使用して実装する
7. アプリケーションのデカップリング
- Amazon SNSで作成したトピックをSQSでサブスクライブする
8. データをバックアップする
- EBSやDBのバックアップとバックアップ計画を作成する
9. DNS
- IPv4アドレスにドメイン名のURLでアクセスできるようにRoute 53を設定する
10. コンテンツ配信ネットワーク
- エッジロケーションからユーザーにリクエストを返すように、
Amazon CloudFrontでS3静的Webサイトをオリジンに設定する
11. コンテナサービス
- Amazon Elastic Container Registry (ECR)にイメージを保存し、
Elastic Container Service (ECS)からタスクを起動してみる
12. サーバーレス基盤
- AWS Lambdaでサーバーレス関数の実行をしてみる
13. RESTful API のデプロイ
- Amazon API Gateway を経由して Lambda 関数をAPI実行する
14. API とデータベース
- サーバーレス関数LambdaとAPI Gate Way を統合して、NoSQLのDynamoDBテーブルにitemを追加する
15. シングルページアプリケーション
- S3で静的サイトをデプロイし、API Gateway経由でLambda関数を呼び出して、
DynamoDBからデータを取得する
それでは、個々課題の概要を紹介します
また、DIYでつまづきやすいポイント、あまり聞き慣れていなさそうなAWSサービスに関する注釈なども同時に解説します
2.1 ネットワークトラフィックの分析
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | VPCのフローログを元に特定IPのインバウンド・アウトバウンドを拒否する |
使用サービス | Amazon EC2、Amazon S3、Amazon VPC |
学習目標 | ・VPCフローログを設定する ・VPC内のトラフィックを分析する ・ネットワークアクセスコントロールリスト(ACL)を使用してインバウンドトラフィックを拒否する |
AWS Cloud Questのクラウドプラクティショナー日本語版コース(無料)を終えている方は、こちらの課題からになります
2.2 データ取り込み方法
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | Amazon Data FirehoseでストリームデータをS3にLambda関数で変換後に格納し、AWS Glueでクロールして、Amazon AthenaでSQL分析を実施する |
使用サービス | Amazon Kinesis、AWS Glue、AWS Lambda、Amazon Athena |
学習目標 | ・Amazon Data Firehose 配信ストリームを作成する ・AWS Lambdaでクリックストリームデータの前処理を設定する ・Amazon S3 バケットにクリックストリームのストレージを設定する ・Apach Flink アプリケーション用の Amazon マネージドサービスを作成する |
ストリームデータの扱いであり、慣れていないサービスが多いと思いますが、解説が丁寧なのでうまく進められるかと思います
2.3 リソースモニタリング
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | EC2インスタンスのメモリ使用量などをCloudWatchで監視し、アラームを設定、アラート後の操作も設定する |
使用サービス | Amazon CloudWatch、Amazon EC2 |
学習目標 | ・CloudWatch メトリクスを使用して AWSリソースをモニタリングする ・Amazon CloudWatch のアラームとアクションを設定する ・Amazon CloudWatch ダッシュボードを設定する |
2.4 リソースガバナンス
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | AWS Configでタグ付け、暗号化必須のルールを設定し、非準拠なリソースを発見し、修正する |
使用サービス | AWS Config、Amazon EC2、AWS Key Management Service、Amazon S3 |
学習目標 | ・バージョニングと暗号化のための AWS Configルールを作成する ・タグ付けポリシーを適用するカスタムAWS Configルールを作成する |
2.5 CloudFormationによる自動化
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | AWS CloudFormationを使用し、EC2インスタンス、セキュリティグループ、S3をIaC(Infrastructure as Code)として設定・起動させる |
使用サービス | Amazon Cloud Formation、Amazon EC2、Amazon S3、AWS CloudFormation |
学習目標 | ・EC2 インスタンスとセキュリティグループのテンプレートを作成する ・S3 バケット用のテンプレートを作成する ・テンプレートを実行して、新しいリソーススタックを作成する |
キャンバスモードとYAML記述との両方で可視化しながら学びます
2.6 生成AI でのクラウドインフラストラクチャ
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | IaC用のCloudFormationのテンプレートコードをCodeWhispererの自動提案を使用して実装する |
使用サービス | Amazon CodeWhisperer、AWS Cloud Development Kit、AWS Cloud9、Amazon EC2 |
学習目標 | ・AWS CDKとPythonを使用して AWSリソースを作成する ・CodeWhipererを使用し、コメントやコンテキストからコードを提案する ・CodeWhispererの自動提案を有効にする ・アプリケーションとそのAWSリソースをデプロイする |
苦行としか思えない大変な課題でした…
ヒントとなる、「cdkapp_stack.py」(演習とDIYで作成する実装コードの完成系)をリンクしておきます。演習やDIYがうまく進まない場合は、参考コードを用意しましたので以下をご覧ください
実装コードの例
(※DIYは2か所変更があります:145行目、197行目)
2.7 アプリケーションのデカップリング
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | Amazon SNSで作成したトピックをSQSでサブスクライブする |
使用サービス | Amazon SQS、Amazon SNS、Amazon EC2 |
学習目標 | ・Amazon SQS でキューを作成する ・Amazon SNS でトピックを作成する ・SQSキューをSNSトピックにサブスクライブする |
2.8 データをバックアップする
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | EBS(EC2 ブロックストレージボリューム)やDBのバックアップとバックアップ計画を作成する |
使用サービス | AWS Backup、Amazon EC2 |
学習目標 | ・タグを使用して Amazon EBS ボリュームのバックアッププランを作成する ・自動化されたバックアッププランを作成する |
2.9 DNS
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | IPv4アドレスにドメイン名のURLでアクセスできるようにRoute 53を設定する |
使用サービス | Amazon Route 53、Amazon EC2、Amazon VPC |
学習目標 | ・プライベートホストゾーンでRoute 53を設定する ・ウェブサーバー用にAレコードを作成する |
DNS(Domain Name System)における「Aレコード」は「ホスト名(ドメイン名)」(文字列でのURL)をIPv4のアドレスに変換するために使用します
他のレコードには例えば、「CNAMEレコード」(ホスト名を別のホスト名に変換)、「NSレコード」(ホスト=ドメインを管理するDNSサーバーを指定)などが存在します
2.10 コンテンツ配信ネットワーク
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | エッジロケーションからユーザーにリクエストを返すように、Amazon CloudFrontでS3静的Webサイトをオリジンに設定する |
使用サービス | Amazon CloudFront、Amazon EC2、Amazon S3 |
学習目標 | ・Amazon CloudFront を使用して CDN を設定する ・EC2インスタンスをCloudFrontのオリジンとして設定する ・S3 でホストされているサイトをCloudFrontのオリジンとして設定する |
2.11 コンテナサービス
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | Amazon Elastic Container Registry (ECR)にイメージを保存し、Elastic Container Service (ECS)からタスクを起動してみる |
使用サービス | Amazon Elastic Container Service (ECS)、Amazon Elastic Container Registry (ECR) |
学習目標 | ・Amazon ECS を使用してアプリケーションをデプロイする ・コンテナベースのアプリケーションを AWS Fargate にデプロイする |
Dockerを中心としたコンテナサービスをきちんと理解するのは非常に大変です
書籍を1、2冊はしっかり理解する必要があります
ただし書籍を読む前に、まずは本演習などで少しずつ実際に触ってみる、使ってみるのがおすすめです
コンテナ系(そしてIT系全般)においては、先に知識を書籍で勉強するよりも、ひとまずある程度実際にそのサービスに触れてみるのをおすすめ(私は)おすすめします
そのうえで書籍を読んでみて、自分が使用していたコマンドなどの知識を整理し、定着させる方が、なんだかんだで学習が早いと感じています(注意:執筆者の個人的体感ですが…)
2.12 サーバーレス基盤
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | AWS Lambdaでサーバーレス関数の実行をしてみる |
使用サービス | AWS Lambda |
学習目標 | ・サーバーレスアプリケーションを作成する ・Lambda 関数を作成する ・emoji_type フィールドをデコードする ・Lambda 関数をテストする |
2.13 RESTful API のデプロイ
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | Amazon API Gateway を経由して Lambda 関数をAPI実行する |
使用サービス | Amazon API Gateway、AWS Lambda |
学習目標 | ・API Gateway のAPIと Lambda 関数を作成する ・API Gateway Lambda プロキシ統合を使用して Lambdaを呼び出す |
2.14 API とデータベース
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | サーバーレス関数LambdaとAPI Gate Way を統合して、NoSQLのDynamoDBテーブルにitemを追加する |
使用サービス | Amazon DynamoDB、AWS Lambda、Amazon API Gateway |
学習目標 | ・車両データを保存する DynamoDB テーブルを作成する ・DynamoDBにレコードを保存するための Lambda 関数を作成する ・API Gateway を使用して REST API を作成する |
2.15 シングルページアプリケーション
項目 | 内容 |
---|---|
概要 | S3で静的サイトをデプロイし、API Gateway経由でLambda関数を呼び出して、DynamoDBからデータを取得する |
使用サービス | Amazon S3、AWS Lambda、Amazon API Gateway、Amazon CloudWatch、Amazon DynamoDB |
学習目標 | ・Amazon S3 を使用して単一ページのアプリケーションを公開する ・API Gateway を介してデプロイされた REST API のトラブルシューティングを行う ・フロントエンドアプリケーションから DynamoDB へのフローを確認する |
全ての課題が完了すると、以下のように修了バッジ(Credlyで管理)が貰えました♪
Step 3. 試験準備(模擬試験)
3.1 試験について
最後に、試験日程の予約、および試験形式と試験問題に慣れるための準備について解説します
以下のリンク先から「AWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト」の試験の予約を行い、試験を受験します(試験受験の詳細は本記事では割愛します)
本番試験の前には、「各種模擬試験」を活用して試験内容に慣れておきます
ここは様々な模擬試験のサービスがあるので、各人の好みで良いと思います
私の場合は以下に記載した順番で実施しました
- 冒頭のUdemy講義の付録の模擬試験(3回分)
- Udemyでの模擬試験講座(6回分)
- 公式無料模擬試験(20問)
- 公式完全版模擬試験(1回分)
- Ping-tの試験レベル(約256問)※無料
これらについて概要と個人的な感想・評価を解説します
3.2 Udemyの模擬試験(6回分)
Udemy: 【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問) [link]
こちらは、冒頭のUdemy講義の講師による模擬試験講座です
個人的には
- 本番試験より難しい(というか、ややこしい)
- 最初にこちらに取り組み、「なぜこの選択肢が正解」で、「他の”各選択肢”はなぜ不正解なのか」について、解説をしっかり読むことで知識を定着させることができる
- なんだか内容が少し古い気がする(ここ最近のサービスの問題が少ない気が個人的には感じました)
3.3 公式の無料版と完全版模擬試験
以下に AWS が作成した無料の模擬問題(20問)と公式の完全版模擬試験が用意されています(日本語版です)
「AWS Certified Solutions Architect – Associate Exam (SAA-C03 - Japanese)」
[link]
「AWS Certified Solutions Architect - Associate Official Practice Exam (SAA-C03 - Japanese)」【※要サブスクリプション。65問の公式模擬試験】
[link]
1つ目の20問のコンテンツは無料ですし、2つ目の模擬試験もCloud Questを実施するためにサブスクリプション登録していれば無料です
ですので、次はぜひこちらに挑戦してみてください
3.4 Ping-tの模擬問題(無料)
Ping-tの試験レベル(256問)※無料
[link]
最初に紹介した「Udemyの模擬試験」より、Ping-tの方が実際の試験レベルに合っていた(Udemyの模擬試験難しい…)、という声もネット上で見かけます
無料ですし、個人的には、問題レベルが 「【試験レベル】Well-Architected Frameworkに基づいた設計」 に該当する約256問には是非取り組んでおくと良いと感じています
試験準備のポイントとして私からのアドバイスは、
「正解がなぜ正解かを理解するのも大切ですが、各選択に関する解説をしっかりと読んで、不正解の選択肢がなぜ不正解だったのかを理解して、知識を定着させることが大切です」
3.5 実際に試験を受験した感想
2024年8月21日に受験しました。感想としては、「試験、めちゃ難しい…」でした
やり終えた際には合否微妙なラインだなと感じました
結果として、1000点満点の720点以上合格での「768点」で合格でした
以下、感想と改善施策です
- 模擬演習をいろいろと実施しましたが、どれも無駄だったとは感じなかったです
- とはいえ、上掲の「日本語のUdemyの模擬演習」や「Ping-tの演習」は公開から時間が経過しているせい?か、この2024年夏の今回の本番試験では、これらの模擬演習では見かけなかった、初見の言葉に多く遭遇したように感じました
- 試験問題自体は難しい & 初見の単語も多かったのですが、上掲で紹介しました模擬演習やCloud Questで実装した、本質的な部分・エッセンシャルな部分 が理解できていれば、きちんと解ける問題になっているようにも感じました
- 今回は私は運よく合格できましたが、もし今回合格できていなかったら、できるだけ新しめの模擬演習をどこかから探して(たぶん英語コンテンツになりますが)、それに取り組んでから再挑戦しようと思いました
さいごに
以上、AWS Certified Solutions Architect – Associate(ソリューションアーキテクト -アソシエイト)勉強方法【2024年夏版】でした
なお2024年7月に、最近話題の生成AIに関して、AWSの生成系サービスのハンズオン がまとまった、「AWS Cloud Quest」の日本語版コースがリリースされました
以下の記事にて、概要や取り組んでみた感想を以下で解説しています
「AWS Cloud Quest 生成AI 日本語版」の概要と感想:AWSの生成AI/LLM関連サービスをまとめてハンズオン [link]
次回記事では、「AWS Certified Developer(ディベロッパー - アソシエイト)」版を紹介します
長文を一読いただき、誠にありがとうございました
小川 雄太郎
株式会社松尾研究所 シニア・リサーチャー。「知能を創る」PJTに従事
Discussion