Termux を Android タブレットに導入
8インチの Android タブレットに Termux を導入して Linux の開発環境を構築した。タブレットについて調べたことはこちらの記事にまとめた。
2025年6月にリリース予定の Android では Linux ターミナル (Debian) が導入される。
F-Droid と Termux
Termux をインストールするためにまず F-Droid をインストールする。公式サイトで配布されているパッケージを手動でインストールした。
F-Droid アプリを起動させて、リポジトリを更新させる。更新が終わったら Termux を検索してインストールする。
パッケージの更新
まずミラーサイトの設定をしておく。すべてデフォルトの選択肢でよい。
termux-change-repo
次に pkg
でパッケージの更新を行う。
pkg update
pkg upgrade
クリップボード
クリップボードを利用するために次のパッケージを導入した。
pkg install termux-api
内部ストレージ
内部ストレージにアクセスするために次のコマンドを実行した
termux-change-repo
ペーストは Ctrl
+ Alt
+ V
である。
nano もしくは micro
ターミナルでテキストファイルを扱うために nano もしくは micro をインストールする。
pkg install nano
pkg install micro
curl
curl のバージョンを調べると HTTP/3 がサポートされている。
curl -V
Git と OpenSSH
次のコマンドで Git をインストールする。OpenSSH も一緒にインストールされる。
pkg install git
Python
Python のインストールをした
pkg install python
JavaScript 実行環境
Node.js および Bun のパッケージが用意されている。
pkg install nodejs
pkg install bun
Deno では ARM 向けのバイナリが配布されているものの、Termux の標準設定では動かない。
Termux の C 言語ライブラリが Bionic であり、標準的な Linux で採用されている Gnu libc ではないからである。
そのため、今回は個人で配布しているライブラリを利用させてもらった。
Deno 公式配布のバイナリを動かすためにldd .deno/bin/deno
コマンドで調べると以下のライブラリが見つからない状況であった。
Termux の共有ライブラリは /system/lib
や /data/data/com.termux/files/usr/lib
にインストールされている。
PRoot による仮想環境の構築
PRoot を導入すればいろいろな Linux ディストリビューションを利用できる。
pkg install proot-distro
次のコードは Debian をインストールしてログインする例である。
proot-distro install debian
proot-distro login debian
開発環境管理ツールの選択肢
プログラミング言語でツールを開発する場合、最新バージョンを導入できる開発環境管理ツールの導入を検討する必要がある。以前使ったツールは homebrew、asdf/mise、Nix/devbox などが挙げられる。
homebrew は gcc など巨大なファイルのダウンロードとコンパイルが要求されるので、Linux 環境ではあまりおすすめしない。
Termux で asdf/mise、Nix のインストールを試したものの動かなかった。
Nix は nix-on-droid アプリから利用することができる。nix-on-droid アプリは F-Droid からインストールできる。
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