エンジニアとしてブレイクスルーしたければまずキーボードを2つに割るんだ
この記事は、Magic Moment Advent Calendar 2023 9日目の記事です。
Magic Moment の @aqlwah です。
文字入力、してますか?
エンジニアの仕事はほぼ「文字を打つこと」と言って過言ありません。
コードを書くのみに留まらず、設計ドキュメント、会議の議事録、社内Slackで「👀」しか付かない作業依頼メッセージ、再現できないバグに目を背けて逃げ込むX(旧Twitter)など、我々は常日頃多くの文字をコンピュータに打ち込んでいます。
エンジニアのアウトプットはほとんどがコンピュータ上で表現されるものです。
我々の思考=文字をいかにスムーズにコンピュータに伝達できるかは、エンジニアとしてのパフォーマンスに直結します。
思い出してみてください。初めてコンピュータを触ったあの日のことを。
Yahoo!きっずに「ゲーム 無料」と打ち込んだときのピュアな感情を。
ローマ字入力で「っ」が打てなくてわざわざtto
=っと
と打ち込んでから「と」を消していたもどかしい気持ちを。
いま我々が不自由なく電子の海をサーフィンできているのも、長い時間をかけてコンピュータとのコミュニケーション経路、つまりはキーボードの扱い方を最適化してきたからではないでしょうか。
まだ行けます。ここで新たな扉を開きましょう。
エンジニアとしてブレイクスルーしたければまずキーボードを2つに割るんだ。
2本の腕で1つのキーボードを扱うのは無理がある
コンピュータに人間が従うのではない、人間にコンピュータを従わせるのだ
文字入力をするとき、ほとんどの人はキーボードを使用していると思います。
おそらくAmazonで購入した3,000円ほどのフルキーボードでしょう。
文字入力に必要なすべてのキーを備えた素晴らしいプロダクトです。
少し算数の計算をします。
あなたがキーを叩いているそのキーボードは何個でしょう?
そうですね、1個です。
あなたがキーを叩いているその腕はいくつありますか?
ドラゴンボールの天津飯でもない限り、ほとんどの人が2本でしょう。
そう、あなたの手とそのキーボードは、インターフェースとして整合していないのです。
「B」を左手右手どちらで押せばいいのか悩んだことはありませんか?
そのオーバーヘッドはどれほどでしょうか?
millisecondsを追求するシビアなレイテンシーに日々向き合っているエンジニアには、きっと看過できないでしょう。
ネットワークの世界でも、キーボードでも、物理的な距離は近い方がより速く情報伝達できます。
あなたに腕が2本あるなら、キーボードも腕の近くの2箇所に配置されているべきなのです。
Corne Cherry V3、今なら遊舎工房さんで16,500円です。
組み立てサービスは17,600円で依頼できます。
マウスを探すコンテキストスイッチでどんな優れたアイデアも失われていく
ポインティングデバイスのために腕を動かすのは、トイレへ行くために車を出すようなものだ
昼食を摂るためにリビングへ行ったが、何をしにリビングへ来たのかを忘れてしまっていたことは誰にでもあるでしょう。
ビルドを待っている間にX(旧Twitter)を眺めていたら、ビルドを待っていることを忘れてしまっていたことも日常茶飯事でしょう。
人間の意識はコンテキストスイッチに非常に弱いです。
エンジニアにおける仕事術は、いかにコンテキストスイッチを減らしてゾーン状態を保つかが頻繁にフィーチャーされます。
掃除の間に漫画本を視界に入れてはいけないのと同じように、いま思いついた優れたアイデアを書き留めるまでは、可能な限り余計なことを考えるべきではありません。
キーボードからマウスに移るその時間も排すべきコンテキストスイッチです。
マウスがどこにあるか・カーソルはどこにあるか・クリックしたいボタンはどこにあるか、そんなことを考えている間にあなたの頭の中にあったイノベーティブなアイデアは消え失せ、「何をしようと思ったんだっけ?」とあてもなくSlackかSNSをスクロールすることになります。
キーボードに触れていて腕の位置が定まっているなら、その場から指の動きのみでポインティングデバイスを操作できるようにしましょう。
これならマウスを操作するときにうっかり腕がマグカップとコンフリクトしてしまってマジでデータが吹き飛ぶような心配もありません。
Keyball 44、今なら白銀ラボさんで24,800円です。
少し前までは需要過多で在庫が逼迫してなかなか手に入りませんでしたが、いまは比較的安定して供給されているようです。
成長曲線とキーボードは急角度であればあるほど新しい世界が見える
下を向いていたら、虹を見つけることはできないよ
一列に整列したキー。そして平面のデスクに置かれたキーボード。
そこへアクセスするために、人間の身体は不自然なねじれに耐えています。
椅子にまっすぐ座り、自然な形で腕をデスクに置いてみてください。
手のひらとデスク天板は平行になるでしょうか?手首の角度は平行になるでしょうか?
おそらくほとんどの人が、人間の自然な姿勢と普段のタイピング時の姿勢が異なることに気付いたでしょう。
弊社Magic Momentが掲げるコアバリューのひとつとして「TRUE CHANGE」があります。
『未来を前提に、変革を起こす。』
本当に世界を変えてしまうような規格外のアイデアを生み出すために。
すべての前提は無意味だ。現在、過去の何にも縛られてはいけない。
わたしたちは、現在でも過去でもなく、未来を土台に変革を起こしていく。
必然的な未来だけを前提に、時代のネジを巻いていく。
何物にも縛られてはいけません。
キーボードが真っ平な板である必然性はもはやないのです。
キーボードにも角度をつけましょう。あなたがあなたらしくいられるように。
Keyball 39、今なら遊舎工房さんで23,800円です。白銀ラボさんからの委託販売です。
テンティングソリューションはピンキリですが、だいたい10,000円ぐらい予算を組んでおけばハイエンドな感じに手が届きます。
筆者はカメラ用のマグネット雲台と三脚を組み合わせ、Magsafe用のメタルリングをキーボードに貼り付けてガッチャンコしています。
また、筆者はこれを使い始めてから身長が7mm伸びました。(個人の感想であり、効果を保証するものではありません)
まとめ
ぶっちゃけこんな記事を読むよりコードのひとつでも書いてた方がきっとタメになると思います。
コードを書くなら疲れにくいトラックボール付き分割キーボード、ということで、白銀ラボさんのKeyballシリーズがオススメです。
なお、記事中でいくつかキーボードを紹介しましたが企業案件ではありません。
もしキーボードの紹介をご希望のメーカー様がいらっしゃいましたらご連絡ください。
キーボードの話がもっと気になる!という方は弊社VPが書いたキレッキレの記事もオススメです。
明日のアドベントカレンダーは nagomiso の「FireDucksを触ってみる〜Polarsとの比較を添えて〜」です。
最後に
弊社 Magic Moment では、フロントエンド・バックエンドにかかわらず全方位的にエンジニアを募集中です! Magic Moment に少しでも興味を持っていただけたら是非エントリーください!
この記事は Keyball 39 で書きました。
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