Kinesis Advantage 360 Pro で快適エルゴノミクス分割高級キーボードライフを送ろう
はじめに
はじめまして。Magic Moment で VP of SRE をしている清家と申します(Twitterはこちら)。普段はあるチームの Scrum Master をしたり、Engineering Manager をしたりしながら、SRE/QA チームの立ち上げをしています。
さて、本日はそういった肩書とか役割といったこととは無関係に、キーボードについてお話したいと思います。
みなさん、どのようなキーボードライフをお過ごしでしょうか? HHKB? Realforce?それとも、Keychron?
私はかれこれ10年ほど、ずっと HHKB Professional Classic を愛用していました。あの打鍵感と、コンパクトなサイズに魅了され、職場は変われどキーボードは変えず、ずっと添い遂げるんだくらいの気持ちだったのですが、ある日突然に終わりが来ました。
そんな時に目にしたのが、Kinesis 社のあの変態エルゴノミクスキーボード Advantage が分割&BT化して発売されるという噂。HHKBも使ってる人増えたし、かといってキーボード沼にハマる勇気もないし、とはいえ普通のキーボード買うのもなーといった妙なこだわりが芽生え始めたところにドンピシャでした。昔、社内の変人がAdvantage2使ってるのを見て、変わった人がいるもんだと思ったものでした。
購入
コレだ!と思ったのはいいものの、結局購入できるまでに結構時間がかかりました。
まずはなんと言っても値段。有線版で税込70,818円、無線版で税込み75,768円です。
キーボードの値段として納得するには結構時間がかかりました。(こういったことには家庭内稟議がなく、単純に自分の中の葛藤なので幸せな話ですが)
次に生産台数が少ない。2023年に入り、月1-2回再販してますが、毎度数分で売り切れてしまいます。
最新の発売予定を知りたい方は日本の公式代理店のTwitterをフォローすることをおすすめします。
そんなこんなで、買うと心に決めてから実に1年以上かかりましたが、先日無事に手に入れることができました!
どうです?かっこいいですよね?(見た目重視で真ん中にトラックボールを置きましたが、手の移動がめんどくさすぎたので、この配置はすぐにやめました)
キーマップを自分好みにカスタマイズ!
と、無事に手に入れたわけですが、いざ使ってみるとめちゃくちゃ使いにくい。生まれたての子鹿状態で、まともに文字が打てません。慣れの問題もありますが、デフォルトのキー配置が馴染めない。記号の配置が特殊なので、コピペも日本語変換もままなりません。
というわけで、キーマップをカスタマイズしていきます。
Advantage 360 Pro のキーマップカスタマイズの方法
Advantage 360 Pro ではZMKというオープンソースのファームウェアを使って、キーマップをカスタマイズできます。(詳しくはオフィシャルのサポートページにマニュアルやスタートガイドがあります)
直接コードを書くこともできますが、単純なキーマップ程度であれば、GUIでできるようになっており、初心者にも優しくできています。
手順は以下のような流れになります。それぞれについて解説していきます。
- Github Repository を Fork (事前に個人の Github アカウントが必要)
- ここでForkした自身のレポジトリを指定して、GUI上からキーマップを修正
- Commit&Push して、firmware を build (Github Action が動いて build してくれるようになっています)
- firmware をダウンロード
- デバイスをつないで、firmware を書き込み
1. Github Repository を Fork (事前に個人の Github アカウントが必要)
キーマップはソースコードで管理されます。ベースとなるレポジトリから個人のレポジトリにForkして、そこで管理していきます。
この記事執筆時点で、Forkしているのが2.1kなので、だいたい全世界でこのキーボードを使っているのが2000人くらいなのかな、とか思ったりしています。
2. GUI上からキーマップを修正
個人レポジトリに Fork した上で、このサイトにそのレポジトリを指定することで、自身のキーマップをGUI上から変更できます。変更に便利なのはもちろんですが、キーマップ状態をパッと確認できるのもよいです。(キーマップを変更すると、キーキャップと実際のキーがずれてしまうので、時々わからなくなってしまうときに確認できるのが良い)
ちなみに、↑は私の今のキーマップですが、主に変えたのは以下のポイントです。(私のレポジトリはこちら)
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右と左に Command を配置
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日本語変換は Ctrl+Space 同時押しを左親指で押せるキーに指定
- 同時押しの設定方法
-
Ctrl +
を設定したい場合、↓キャプチャのようにLC
と指定すると、LCTRL (🚫)
のような表記になり、🚫 にSpace
を指定できるようになります
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- 同時押しの設定方法
-
矢印を右手下側にまとめて配置
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Esc キーを左上端に配置
3. Commit&Push して、firmware を build
設定が完了したら、画面右下の Commit Changes
を押すと、自身のレポジトリに Commit&Push され、Github Action が動いて firmware が build されます。
4. firmware をダウンロード
build が完了すると、Artifacts からダウンロードできます。
ダウンロードして解凍すると、以下のように左用と右用にわかれた firmware を確認できます。
5. キーボードをつないで、firmware を書き込み
キーボードを有線でつないでPCにマウントし、ダウンロードした firmware ファイルを finder 上で Drag&Drop すれば書き込みは完了です。同じ操作を左と右で繰り返します。
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キーボードをPCにマウントする
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付属のケーブルをキーボードに接続した上でリセットボタンをダブルクリックすると、PCにマウントできます
- ↓の赤丸で囲ったあたりにリセットボタンがあります
- キーの間の底にある小さな穴がリセットボタンなので、↓のようにクリップを使います(マニュアルにもクリップを使えと書いてあります)
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マウントされると、↓のようにLEDが緑色になります
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Finder 上にも、
ADV360PRO
というリムーバブルドライバが表示されます
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ダウンロードした firmware をマウントしたキーボードに書き込む
- 接続しているキーボードに合わせて(左側のキーボードであれば
left.uf2
、右側のキーボードであればright.uf2
)、firmware をマウントされているリムーバブルドライバに Drag&Drop すると、自動的にインストールされ、切り離されます。Finder 上からリムーバブルドライバが見えなくなっていたら切り離されているので、インストール完了です。
- 接続しているキーボードに合わせて(左側のキーボードであれば
ならうより慣れろ
キーマップのやり方を覚えたら、ひたすらタッチタイピングの練習です。タッチタイピングの練習なんていつぶりでしょうか。私が昔お世話になったのは確かミカタイプとかいうサイトだったような・・・
寿司のやつもありましたよね。
とにかく、打って感覚を確かめていきます。
最後に
弊社 Magic Moment では、全方位でエンジニアを募集中です。キーボードにこだわりがなくても全く問題ありません。
8/30にはFindy様主催のイベントにMagic Momentから石田さんが登壇されます!
よろしければぜひご視聴ください!
さらに、こちらのイベントも8/29開催予定です!こちらはオンラインイベントです。Magic Momentの開発がどんなものか興味を持っていただいた方は是非ご参加ください!
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