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DeNA × AI Day 雑多メモ

DeNA × AI Day
DeNA × AI Day は「AI 時代の事業開発」にフォーカスします。ベンチャーはいかに事業とAI技術を融合し、ビジネス成果につなげていけば良いのか?
DeNA が進める主要事業戦略と技術戦略の具体例から、" AI ドリブンな BizDev "を展望するイベントです。
https://techcon2025.dena.dev/
まさに事業開発、プロダクト開発におけるAI活用に悩みを抱える自分含めた今の時代に万人受けするテーマ。
アーカイブ動画:
話題になってたこと
3000人の従業員で進めている既存事業を、AI活用で成長速度を維持したまま1500人に削減して、削減した1500人で新規事業をやる
https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2502/05/news130.html
視聴したセッション
- DeNAのAI技術獲得戦略
- LLMの事業適用を加速させるLLMOps
- つながるライブ配信Pocochaで学ぶ!サービスを成長させるAI活用
- DeNAスポーツ事業戦略とベイスターズAI強化プロジェクト
- エンジニアとプロダクトオーナーの兼務:成長と学び
- 自律型 AI が生み出す未来

DeNAのAI技術獲得戦略
チーム内にどう先端のAI技術を獲得していくかの参考に
- AIチームでの技術獲得の方法と2023年新卒入社のツヨイエンジニアによる具体例紹介
- 「事業の成長戦略をAIで支える」というチームミッション。自分たちのプロジェクトでもいわゆる「AIチーム」という位置づけで価値提供を期待されているプロジェクトや「推薦システム」の開発を任されてきた部分もあるが、MLの実践経験者が不在の手薄さを感じたしプロとの差を感じた。
- 「事業の成長戦略をAIで支える」ために以下が必要
- 事業に深く入り込むこと(事業ドメインを深く理解すること)
- 幅広い分野で専門性を磨くこと(専門知識を獲得すること)
- 事業を支えるには「事業ドメイン理解が大前提で事業に深く入り込むことが基本」自分たちが今やっている支援という立場では自分たちのプロジェクトではない分様々な問題(権限、時間、利益供与等)から深く切り込めていないのが大きなマイナス点
- エンタメだったらエンタメ特化の開発チーム、など事業に特化した開発チームを作って事業理解を進めている
- 事業をやるとニーズの波(例: この機能を〇〇までにリリースする)に飲まれて先端技術のキャッチアップが疎かになる課題
- → Kaggleランク制度、国際学会派遣
- 事業に入っていると縦割りになりがち
- → GO株式会社との合同技術勉強会、月イチのプロジェクト報告会(他の事業がどんなことをやっているのかを水平展開)
- 2023年入社の方: 入社直後は技術力や制度利用に不安があったが上記のKaggleランク制度使ってコンペ優勝したり、事業に必要になった推論を学ぶため国際学会行ってトレンド抑えたり具体例
- 国際学会行った後→Kaggleで先端手法の検証→事業への適用(実際は採用されなくても判断が早くなる)という地に足ついた形に身に着けていること。言葉で言うことは簡単だけど実行できているのすごい。
- そもそもがスーパーマンすぎる説もある(今の若手は本当に優秀)。
- AIの先端技術獲得を実行するために、業務時間使ってKaggleや学会に組織として積極参加を推奨したり、個人活動を評価制度に組み込んだり、いわゆる「個人の外部活動」をチームとして評価し受け入れられる(お金も出せる)組織体制がうまくワークしているのだと感じた。
こういうPocochaの推論システム作るにしても、学会から業界トレンド抑えてリサーチに丹念な部分がプロとしてそうあるべきだし、そういう振る舞いができるチームでないといけない。AIチーム名乗るならMLやデータサイエンスの基礎知識やバックグランド、実践経験がないと「ただマネージドサービス使ってゴニョゴニョしました」「LLM使って生成してみました」の薄いアウトプットで改善が続かなくなる。
技術獲得(個人活動含む)が事業へ密接に活かされているの理想的(というか優勝しすぎ)

LLMの事業適用を加速させるLLMOps
LLMを使った高速PoCを実現する方法について参考に
- LLMOps(一般論): 大規模言語モデルを使ったアプリケーションのオペレーション管理。モデルのデプロイメントやモニタリング、ログ管理、セキュリティ対策など
- LLMの9割はスモールスタートなのでいかに少人数で小さくPoCを回せるかが重要
- LLMでの課題解決もプロンプトエンジニアリング→RAG→Fine-tuningの順番で試す(大体はRAGで解決できる)
- 「LLMを使ってPoC」を高速に回し「事業において本当にLLMが価値を出せるのかを見極める」のがDeNAのLLMOps
- 実行速度やクオリティの差はあれど自分たちとやっていることは似ていて参考になる
- LLM開発のフェーズ: イメージ通りだけどSAIというDeNA社内基盤(Difyベース)は知らなかった(GitHub)
- Dify(ノーコード)→ Streamlit → フルスクラッチ
- Dify(ノーコード)→ Streamlit → フルスクラッチ
- AOAI使いたいけど他のクラウドリソースはGoogle Cloudの構成も選択肢としてはNoではないんだなと(Azureで無理に統一するよりは使い慣れたGoogle Cloudでリソースは管理した方が良い場面もある?)
- Cloud Run + Streamlitを徹底していて「安い、早い」を実現できるこのチームの型なのだと思う
- 最後のまとめスライドで「社内のケイパビリティの問題」と言及されているので、多分Azureに強いエンジニアがあまり多くないのかも?MSだったらAzure完結するだろうし。なのでマルチクラウドは課題の一つとのこと
- RAGはpgvector。Google CloudでもAWSでもRDBさえあれば簡単に使えるので採用しているとのこと。LangChainからも使いやすい。RAG使うってなると何かしらのデータを持たないといけないので、DBを一緒に使えて一石二鳥。
- 上記の手法によって得られたPoCの検証により蓄積したナレッジを集約
- どういう形で集約しているのか気になる。ドキュメント化?確かにプロンプト一つにとってもどんな不空をしたのか、Chain-of-Thoughtでどの程度制度が変わったのかとか現場レベルでの解像度の高いヒントが聞けると自分のプロジェクトにも活かせると思う人も多いハズ(いわゆるナレッジの水平展開というやつ)
- どういう形で集約しているのか気になる。ドキュメント化?確かにプロンプト一つにとってもどんな不空をしたのか、Chain-of-Thoughtでどの程度制度が変わったのかとか現場レベルでの解像度の高いヒントが聞けると自分のプロジェクトにも活かせると思う人も多いハズ(いわゆるナレッジの水平展開というやつ)
SAI(DifyベースのDeNA製社内基盤OSS)

つながるライブ配信Pocochaで学ぶ!サービスを成長させるAI活用
DeNA発の新規事業・プロダクトのグロースの仕方とAIの活貸方の参考に
- 一言に「プロダクトへのAI活用」といっても様々なフェーズと目的
- 国際会議IC2S2採択されたTrunover Rate(リスナーが週に訪れた配信枠のうち新規の割合)
- Truover Rateが高いほど探索(推しがいない)、低いほど深化(推しがいる)その傾向と週ごとの数値の変化を見つけたもの
- 探索から深化に変わるマジックナンバーの特定により、探索具合に応じた精度の高いレコメンドの切り替えが可能
- その後の定性的なアンケートでもTrunover Rateと顧客満足度に相関があることがわかり施策が具体化
- 顧客満足度が低い人ほど探索をしている(初期ユーザーなので当たり前といえば当たり前?)
- レコメンド施策一つとってもこのようにテーブル化されて目的が明確になっているとわかりやすい
- レコメンド導入の際のヒント(DeNAの場合は自前モデル作っているケース)
- カスタマーサクセスにAIを導入した話(審査AI)
- 審査での人員稼働低減は想像しやすいが間違いがあってはダメなので、AI+人力確認の運用ワーフフローの確立と導入も段階的にすることで安全に導入していった

DeNAスポーツ事業戦略とベイスターズAI強化プロジェクト
個人的な興味: 24年ぶり日本一になったDeNAを支えたデータ分析の裏側を知りたい
- DeNAは弱小球団からファン獲得、補強、日本一まで本当すごい(南場さんパワー)
観客動員数 | 戦績の変遷 |
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- めちゃ面白かった
- 繰り返しことばにしていた"自分たち地図アプリ"は完全な支援チームの構図だが、確かにAIがなければ優勝できなかった思わせる説得力は何だろう。
参考
このスクラップは2025/02/06にクローズされました