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新チームを任されてから起きた課題9選

2024/12/07に公開

この記事は「レバテック開発部 Advent Calendar 2024」の 7 日目の記事です!
昨日の記事は、ytksjp さんの「元PythonエンジニアがRustのRocket+SQLxでWebAPI書いてみた」でした。

これはなに

社内SFAを開発するチームに所属しているのですが、認知負荷低減・管理コスト低減を目的にチームが分割され、特定ドメイン配下の改修依頼を担当することになりました。

チーム分割により、好き勝手なやり方が出来る!と喜んだのも束の間、チーム運営に関する課題を多発させてしまったので、同じ轍を踏まないためにも起きた問題と対応を振り返ろうと思います。

※スクラム用語が登場しますが、通常のスクラム運用から逸脱している箇所が多くあります

進捗管理関連

「目標設定しませんか?」

チームの目標を定義し、方向性の認識を合わせるため、目標設定することになりました。
開発保守チームは様々なタスクがありますが、その中でも注力する部分を明確にしたかったのです。

弊チームでやったこと

OKRを定義することとなりました。
Q毎にOKRを設定する方針とし、複数回議論して決まったKRが以下になります。

しかし、残念ながらKRの実行が全く進みませんでした・・・

恥ずかしながら当時はテストコードがほぼ存在せず、単純に重めのタスクが追加されたような印象になってしまい、巨大プロジェクトを捌きつつ着手していくのは困難でした。
現在はテストコードを当たり前に作成する開発フローになっていますが、KR定義の段階で、通常業務の一環で対応できるよう整備するべきだったと反省しています。

評価

Bad...

「タスク優先度設定、曖昧じゃない?」

タスクの優先度設定は開発側で行なっていたため、状況変化に対して効果的な改修なのか不透明でした。
「依頼した改修、いつ実装されるんだろう。。」と不信感を持たれても仕方のない状況だったと思います。

弊チームでやったこと

事業部上位層との優先度設定MTGを隔週で開催することにしました。
事前に概算工数を算出し、緊急度・重要度などの指標を元に着手順の認識合わせを行なっています。
開発が着手している改修依頼が可視化され、納得感を持てた、とポジティブな意見がありました。


優先度設定用Asanaプロジェクト

評価

Good!!

「付与したストーリーポイントより規模大きかった・・・」

プランニング時、プランニングポーカーで規模感を把握していましたが、実際着手すると実装が複雑で影響範囲が大きかったなど、見積もり時とのギャップが発生しました。

弊チームでやったこと

ストーリーポイントの付与をやめました。 PBL単位ではTシャツ見積もりを実施し、大まかな規模感を把握した上で、PBI単位では柔軟な動きが取れるようにしました。
また、実装着手時の冒頭に30分程度のモブプロを挟むことで、見積もり時とのギャップの解消と実装方針の認識合わせができ、手戻り削減にも寄与すると考えています。

評価

Good!!

「スプリント中盤だけど、手が空いちゃった・・・」

見積もりが甘いという問題もありますが、手が空いた際にどうするかのアクションが不明確であるという問題もありました。
特に業務委託の方には要件定義をお任せしておらず、一部タスクしか着手できない状況だったため手が空きがちになり、急いでタスクを準備することもありました。

弊チームでやったこと

業務委託の方にも要件定義が可能となるよう調整しました。 運用面で些細な課題があった故に依頼できない状況だっただけで、少し踏み込んで既存のルールを疑えたのは良かったです。
また、システムの内部改善タスクをサブスプリントゴールに積み手隙の際に改善を進めています。

評価

Good!!

「要件定義、スプリント内に終わらなかった・・・」

提案・検討の議論が長引いたり、関係者の合意待ちで要件定義がfixしない状況が多くありました。
担当するプロダクトには明確なPOがおらず、改修依頼を出した方から要件をヒアリングするためステークホルダーとの距離が近く、活発な議論が行われる反面、完了が長引くのがネックでした。

弊チームでやったこと

要件定義タスクの期日設定を廃止し、十分な議論を以って要件定義を完了しています。
勿論、期日が明確にある依頼は別ですが、越境して理解していく意識自体が良い傾向です。

評価

Good!!

ドメイン知識関連

「営業さんが用いる言葉、難しい!」

新規参画者は特に、ドメイン知識の不足が原因で営業さんとの会話が困難でした。
チーム分割されドメイン領域が狭まったとはいえ、登場するアクターや業務プロセスの意図が不明な状況には変わりありませんでした。

弊チームでやったこと

業務理解勉強会を定例で開催および、ドメインエキスパートによる勉強会を開催しました。
前者の定例会は、新卒向け資料や業務フローの不明点整理+確認し、一定効果がありました。
後者については、説明いただくスコープ定義が曖昧だったり、説明に用いる用語自体の解釈に頭のリソースが取られてしまい、説明に追いつけない事が多かったです。
理解するドメインを絞って、焦らず着実に言葉や業務を理解するべきだったと反省しました。


ドメインエキスパートによる勉強会の様子

評価

More...

「営業さんの業務フロー、全貌が把握できない!」

入社時、一連の業務フローが体験できるオンボーディングがあるため大枠は理解できるのですが、ユースケース別での条件分岐まで理解するには限界がありました。
いざ要件定義に入るとAsIsが分からず、ToBe像を描くことが難しかったのです。

弊チームでやったこと

複雑な要件定義の場合、AsIs業務フローの図を作るようにしています。
当たり前の話ですが、要件定義の担当者以外が設計・開発・保守するためには、全てのチームメンバーが背景にある業務を理解できる状態を作らねばならないため、時間をかけてでも作成するべきだと考えています。


AsIs業務フロー図

評価

Good!!

コミュニケーション関連

「気軽に話せる場が欲しい!」

業務委託の方やリモート制度を活用している方とは中々雑談する機会が無いことから、仕事に関係してもしなくても、気軽に投稿できる環境が欲しいなと考えました。

弊チームでやったこと

分報スレッドワークフローを作成しました。投稿におけるハードルなんてものは皆無です。

こんなレベルで投稿されています(こんな事言われてますが、仲は良いのでご安心ください。笑)

うーん。。ってリアクションしたら怒られたときの分報

評価

Good!!

「軽く相談したいけど、忙しいかな?」

こちらも業務委託の方やリモートの方は特に、相談先の状況が分からない事は多いです。
忙しければリスケするだけですが、心理的ハードルが高くなることもあるのではと考えました。

弊チームでやったこと

ハドルミーティングは許可を取らずいつでもOKというルールにしました。
また、デイリーMTG時にデイリー会話トピックという時間を作り、業務の相談は勿論、改善したい事柄などを思いつきレベルで雑相談できる場として活用しています。
アイデアを思いついても忘れる事が多かったため、とても重宝しています。

デイリー会話トピックセクション

評価

Good!!

終わりに

チーム運営経験が少ない身で体験した課題を振り返ってみました。
こんなことで悩んでいたのかと思ったり、はたまた今も悩んでいるなあという課題もあり、継続して発生している課題は適切な打ち手が出来ていないんだ、と改めて認識出来ました。

チーム運営以外にも、トイル削減・ドキュメント管理・設計・テストなど様々問題はありますが、定期的に振り返り&アウトプットしていきたいなと思います。

明日は t_shiba さんが投稿します~
レバテック開発部 Advent Calendar 2024」をぜひご購読ください!

レバテック開発部

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