【Roblox】背景制作について
はじめに
このページでは、Roblox内での制作解説を、制作した背景を中心にしながら行います。
このページでは、3Dモデルのインポートやツールボックスからのアセット追加などの基本的事項には触れず、背景としての絵を作ることにフォーカスして解説します。
Robloxバージョン:0.625.0.6250509
完成品
今回、制作した背景は以下になっております。
ここ以外にも風景作りはしていますが、今回はこの部分の背景作りを中心に解説します。
【TaG!での背景:マッチングエリアからみて背面側になります】
こちらの背景に使用しているオブジェクトは、すべてツールボックス内から取得できるアセットです。
制作 ①スケッチ
背景を作るうえで最初にしたスケッチです。
今後のことを踏まえ、追加で新しい機能(追加スペースやオブジェクト)が増えても大丈夫なように風景作りをしています。
【背景スケッチ】
制作 ②配置
スケッチをもとにテレインを作成・素材を配置します。
今回島そのものの大きさと洞窟は別担当者に作ってもらったため、その規模感を崩さないように配置しました。ここでは配置していくうえで生じたアセットの改造や、テレインのTipsを紹介します。
滝
【作成した滝】
滝はアセットにもいくつかあったのですが、今回は雰囲気に合うものが見つけられなかったため、テレイン機能で作成しました。以下に作成概要をまとめます。
1.盛り上がった地形を用意する
テレインで滝の元となる地形を作成します。今回は以下のような形にしました。
【滝作成前のテレイン】
2.滝部分を作る
地形編集の「埋める」から、滝にしたい幅と高さを指定し、ソース素材を「water」にして作成します。
【滝を生成した図】
3.滝の下部分を作る
2で作成した滝の下に、池や川などを作成します。
こちらの作成も「埋める」機能を使っています。
【下部分を作成する図】
4.見た目を整える
「地形編集」の「描画」「彫刻」「平らにする」などを使用し、滝を自然な見た目に整えます。
水が流れているところを少し高くすると、それらしくなりました。
【整えた後の滝】
5.エフェクトを追加する
テレインで水面を盛り上げただけで水が落ちているわけではないので、滝の着水部分に迫力が足りないと感じ、エフェクトの「煙」を追加しました。これによって落ちた水のしぶきを演出しています。
【煙エフェクトを追加した後】
ツリーハウス
【作成したツリーハウス】
ツリーハウスはすでにあるアセットの改変で制作しています。
今回はハウスの中部分は必要ないため削除し、床も想定より少し広かったため縮小をかけています。
アセットが複数のパーツからできている場合は、Alt+マウスで1つのパーツのみを選ぶことができます。
オブジェクトがグループになっている場合は拡大/縮小が固定の縦横比でしかできないため、この方式で各パーツを選択することで縦横比を変更します(縦横比の変更は1パーツずつしかできません。複数選択するとグループを選択した時同様縦横比が固定されます)。
また、ツリーハウスに掛かっているはしご、吊り橋はそれぞれ別のアセットから合体させています。
吊り橋の先の、望遠鏡がある高台もツリーハウスの床の複製で制作しています。
【Alt+マウスで各パーツを選択】
望遠鏡
【ユーザー目線からも望遠鏡が見える】
望遠鏡は特にアセットを変更せず配置したのみですが、ユーザーの目線からも望遠鏡があることがわかるように位置と大きさを調整しています。
【真横にユーザーが並んだ時の大きさ】
制作 ③ライティング
アセットを配置しただけでは暗く影が落ちてしまい、望む鮮やかさがでませんでした。
そのため、スポットライトやポイントライトを設置して彩度を上げたり、特徴的なオブジェクトがあるところに注目が集まるようにしています。
個人的にはライトでかなり雰囲気を出すことができたと感じています。
【ライトをすべて切った状態】
注目度を上げるためのライト
洞窟上部のドクロや、望遠鏡、ツリーハウスやはしごなど、何か注目してほしいオブジェクトを照らすライトです。橙色の太陽光を意識した色のライトで照らしています。
【注目度を上げるライトを当てている部分】
色味を調整するためのライト
雑木林の奥行き感や、水面の青さを強調するために設置したライトです。
雑木林の中には照り返しを意識した青緑色のライトを、川面には真っ青のライトを弱く当てています。
【色味を調整するライトを当てている部分】
空中からライトを当てるときは
Robloxの仕様により、SpotLight、PointLight等のライトはオブジェクトについている状態でないと使用できません。
そのため、今回のように空中からライトを当てたいときは、透明パーツにライトをつけた状態で空中に置くようにします。その際、アンカーを忘れないようにしてください。(アンカーを忘れるとゲームのプレイとともに物理法則によってライトが落ちます)
【ライトのついているオブジェクトを表示した図】
まとめ
以上の過程により、作成した背景はこちらになります。
【完成した背景】
Robloxはアセットが豊富にありますが、世界観やポリゴン数などがかなりばらついた状態です。
そのため、ライティングやマテリアルの調整などで世界観を統一し、雰囲気を出すことが大事だと今回の制作で感じました。
背景解説は以上になります。
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