EMになって「メンバーの成長を支援する」について考えている
前提
- webサービスが中心にある事業のエンジニアリング組織の話
- こんど4月からEM的ポジションになる
- メンバーの成長を支援することが責務に含まれるがその解像度が低い
- さてどうしたものかと考えていること、をアウトプットしてみる
ここでいう成長とは?
- よりよい仕事の進め方を学習し、より複雑で重要な課題に取組み、課題解決へ推進できるようになること
- その学習や取組みの過程で他者依存を減らし自律的に行動できるようになっていくこと
自分が「成長」というワードに期待している内容であって一般的ではないかもしれないと思ったが、一旦これで進める。
他者依存を減らせというのは1人で仕事せい!ということではない。協働は必要だし適切に他者と依存しあうことは不可欠。ただジュニアであるほど他者の依存なしに成果を出すことは難しく、そういった「他者へ過度に依存しなければならない状態」から脱却することは成長における一つの段階とみている。
成長するために何が必要か?
成長の必要条件となりうるサイクルを抽象的に考えてみた。
- 試行錯誤しながら「意思決定」する
- 意思決定の結果から「気付き」を得る
- 気付きを「今後の行動に反映」させる
- 1.〜3.を継続する
成長が非連続であるのも、真に成長へ寄与する気付きが非連続で訪れるものだからかもしれない。
意思決定について少し語らせてほしい
意思決定とは、例えば、
A案、B案(もしくは3つ以上の選択肢)があり、状況によってはどの選択肢も取り得るケースにおいて、どれか一つの案を採用して物事を推進させる責任を負うこと(つまり同時に、決定後に別の選択肢へ訂正する場合に発生するリスクやコストにも責任を負うことでもある)
というように考えている。
小さな意思決定は日々数多く発生している。具体的にはプログラミングの変数ひとつ命名するのも意思決定だし、出社して今日何のタスクから手をつけるのかと決めることも意思決定。変数名ひとつ決められないエンジニアはそうそういないけれど「今日タスク何やったらいいですか?」という人は割とみかける気がしている。
自分の能力を大きく超えた意思決定は出来ないが、意思決定の練習を重ねることでより大きな意思決定を行うことは可能だと考えている。つまり意思決定を多く積み重ねることはここで言う「成長」と強い相関があると考えている。
他者の成長を促す(最大化させる)には?
- 試行錯誤と意思決定の機会を増やしてあげる
- 気付きの頻度を増やしてあげる
- 行動への反映の質を上げる手助けをする
それぞれ精緻にみていこう。
試行錯誤する機会を増やしてあげる
- 仕事の難易度が簡単すぎると試行錯誤は生まれない(つまり成長に寄与しない)
- 難易度が高すぎると試行錯誤まで至らない(これも成長に寄与しない)
つまり割り振った仕事において、被支援者にとっての試行錯誤が発生するようにその仕事の難易度を調整してあげることは支援者が寄与できることではないかと考えた。
具体的には、
- 難易度が高すぎるようであれば助け舟を出す
- 難易度が低すぎるようであればより高い要求をする
ことが出来そう。
この「難易度を調整することで試行錯誤してもらう」というアイデアはモチベーション3.0の「ゴルディロックスの仕事」からヒントを得ている。モチベーション3.0ももう一度読み返してみようと書いてて思った。
意思決定の機会を増やしてあげる=機会を奪わない
出来るだけ被支援者に意思決定をやってもらうよう心掛ける。シニアな立場の人が意思決定機会を奪わない・代理・強要しないということは気をつけたい。そのほうが精度の高い意思決定できるのはそれはそうなんだけど、それは当事者にとっての機会損失だと捉えるべきと考えた。
また意思決定の阻害要因があればそれは除去するように努めるべきだとも考えている。
気付きの頻度を増やしてあげる
意思決定に対する当事者とは異なる視点からのフィードバックを与えることは支援者が出来ることのひとつだと思う。気付きとは「無知の知」の発見(つまり知らなかったことを発見すること)だと考えた。非支援者が持っていなかった視点を与えることでそれに寄与したい。
また直接的なフィードバックだけではなく意思決定結果に対する事象の言語化や認識の支援も気付きを誘発させるプラクティスかもしれないと思った。
気付きを得てもらうために、説得・強要しない、服従・同化させない
これは「ワイに最も影響を与えた書籍 of the year 2021」と私の中で盛り上がっている LEADER’S LANGUAGE の語彙をそのまま引用している。説得・強要・服従・同化が発生した場合、当事者からは行為に対する責任感や洞察は薄れ、結果として気付きは抑止されてしまうだろうという話。詳しくはLEADER’S LANGUAGEを読んでみよう!(個人的には今読み直している)
行動への反映の質を上げる手助けをする
- 具体的な行動案をいっしょに考える
- 具体的な行動を促す・背中を押す・後押しをする
- 行動への阻害要因を除去する
まだここの解像度が高く持てていないけれど、支援者として出来る余地があるのではと考えている。
まとめ
まとまらない。
が、これでやってみようと思える程度には仮説検証するポイントはでてきているので、まずはこのアプローチでやってみたいと思った。これがどう作用するか、数ヶ月チャレンジしてまたレポートしてみたいと思う。
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