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状態空間モデル

2023/09/03に公開

定義

状態空間モデルは、システムが時間によってどう変わるかを説明するための数学的なフレームワーク(モデル)を指す。

状態と観測値

モデルは、「状態」と「観測値」の2つの方程式で構成される。
文字通り「状態」は「システムの現在の状態」のことを指し、「観測値」は「その状態を観測した値」のことを指す。

具体例1: 温度の計測

具体例として、温度を1時間おきに計測することを考える。このとき、状態と観測値はそれぞれ以下の通りである。

  • 状態: 宇宙の法則として決まる真の温度
  • 観測値: 温度センサーに表示される値

状態空間モデルでのモデル化

状態空間モデルでのモデル化とは、この状態と観測値それぞれを説明する「状態方程式」と「観測方程式」を立てることである。

  • 状態方程式: 状態が次にどう変わるかを説明する方程式
  • 観測方程式: 状態をどう観測しているかを説明する方程式

具体例2: 温度の計測のモデル化

上記の具体例1であれば、状態方程式、観測方程式、それぞれ以下を説明する式となる

  • 状態方程式: 温度がどう移り変わるかを説明する式
  • 観測方程式: 温度センサーによる読み取りを説明する式

より具体的に、部屋がエアコンで冷やされているとした場合、以下のようになる

  • 状態方程式: そのエアコンが温度に与える影響を説明する式
  • 観測方程式: 温度センサーの計測誤差を説明する式

数式で書くと、以下のようになる。

\begin{aligned} x_{t+1} &= A x_t + B u_t + \xi_t \\ y_t &= C x_t + \epsilon_t \end{aligned}
  • 添字の t はその変数が時刻tのときのものを指す
  • x_t が 状態であり、 y_t が観測値である。
  • u_t はエアコンである。エアコンによって部屋が涼しくなる影響を表している。
  • \xi_t\epsilon_t は誤差項であるがそれぞれで意味が異なる。
    • \xi_tはエアコンで説明できない温度変化の要素を表している。
    • \epsilon_t は温度センサーが持つ計測誤差である。

状態空間モデルの種類 [1]

状態空間モデルはその数式の形や前提から、別称がついているモデルがある

参考文献

[1] 時系列分析のためのブックガイド | Logics of Blue

https://zenn.dev/knao124/articles/ssm-02-linear-gaussian

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