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Zenn AI Agent Hackathon 受賞!AI を活用した3つの受賞戦略を大公開!

2025/03/13に公開

こんにちは。株式会社キカガクの tetsuro_b です。

この度 AI Agent Hackathon with Google Cloud にて
Tech Deep Dive 賞 を受賞することができました 👏👏

受賞作品の紹介記事はこちら↓です。

https://zenn.dev/kikagaku/articles/ae47497f5beed9

本記事ではハッカソン期間中における裏話、かっこよく言えば「受賞するためにやった戦略」について記載します。

そもそも tetsuro_b ってどんな人?

まずは簡単なプロフィール紹介をさせてください!

  • 株式会社キカガクのソフトウェアエンジニア
  • エンジニアになったのは 2020/10 頃〜
  • フロントエンド(Next.js, TypeScript)メインで活動
  • ここ1年くらいはバックエンド(NestJS)もやっている
  • 2024/11 頃から生成 AI に興味を持ち始めた
    • ※ 生成 AI 関連で取り組んだことは Zenn に複数記事出しています

ご覧の通り生成 AI 歴はとても浅いです・・・!そのため...

  • そもそもハッカソンに出せる作品が作れるのか
  • まだまだハッカソンに出られるようなレベルではないのではないか

など葛藤はあったのですがハッカソンの HP に「初心者の方も大歓迎」という記載がありましたのでその言葉に背中を押され挑戦することとなりました。

ハッカソン挑戦期間のスケジュール

戦略の前に前提情報としてハッカソン挑戦期間のスケジュールです。
ハッカソンの情報が解禁されてから「挑戦してみようかな、どうしようかな」ともたもたしていましたので、意図せず以下の通りの短期決戦となってしまっていました。

  • 2025/01/27
    • 突如、「やっぱりせっかくならハッカソン挑戦しよう!」と思い立つ
  • 2025/01/28
    • コンセプト決定
  • 2025/02/07
    • 9割型実装完了
  • 2025/02/10(締切日)
    • ブログ執筆&提出完了

この約 2 週間の短期決戦の中でどのような戦略と方法のもと提出までたどりつき、受賞することができたのか以降で説明していきます。

おおきく分けて AI を活用した戦略は3つです。

1️⃣ 審査基準をもとにコンセプトを AI と考える

まず今回のハッカソンでは審査基準が明確に公開↓されていました。

この審査基準から分かることとしては「技術力よりもアイデアや課題解決能力」が求められているということです。
つまり「どう実装するか」よりも「何をどういう目的で作るのか」のほうが遥かに重要と捉えました。

そこで以下のような方法でまずはプロダクトのコンセプトづくりを AI と共に行いました。

だいたい上記のような手順でプロダクトのコンセプトは決定しました。

※ アイデアを LLM と共に考え始めたときの最初のチャット↓(ここから対話を重ねてコンセプトを決めています。)

※ コンセプト決定後、審査基準を満たすような内容になっているか確認しているところ↓

2️⃣ Cursor を使った AI 駆動開発で未知の技術領域も乗り越える

ハッカソン挑戦期間のスケジュールでも記載した通り、そもそも着手し始めたのが遅かったので開発期間は 10 日ぐらいしかありませんでした。

今回のコンセプトをプロダクト上で達成するためには自分が実装したことのない「エンベディング / Web グラウディング」などの要件も盛り込む必要があり、とても普通の開発スタイルでは提出までできません。

そこで「AI 駆動開発」を以下のようなイメージで取り入れ開発を行いました。

※ 1. で作成したドキュメントは本当に荒削りではあるのですがリポジトリで公開しております。
もし、興味のある方はご覧ください。
https://github.com/tishibashi1003/ai-event-guide/tree/main/documents

また、技術的に挑戦した部分、特に「ベクトル検索、エンベディング」に関しては本当にどうやって良いのか、なにを考慮するべきなのか全く分からない状態だったので以下のような方法を取りました。

上記のように何回も Cursor と対話して、実装イメージと考慮ポイントを絞り尽くしたことで未知の領域だったベクトル検索部分に関しても特に躓くことなく機能実装することができました。
おそらく、この手順を踏まずにいきなり LLM に実装をさせていたらもっと時間がかかってしまうどころか期間中に間に合っていなかったかもしれません。

3️⃣ 執筆したブログを AI に疑似審査させる

本ハッカソンではプロダクトを作るだけではなく Zenn へプロダクトの紹介記事を公開するところまでがセットとなっています。

ブログに関しては、まずは AI を使わずに自分が思うようにブログを書きました。
ただ、「1️⃣ 審査基準をもとにコンセプトを LLM と考える」でも記載した通り今回のハッカソンではアイデアの比重が大きいため、ブログの構成に関しても審査に大きな影響があるなと思いました。

そのため以下のようなアプローチでブログの疑似審査を行いブラッシュアップを行いました。

ありがたいことに上記のような散々なフィードバックを AI からもらったので、フィードバックに合わせ記事内容のブラッシュアップを重ねました。1 回だけでブラッシュアップが完了したのではなく 1~3 は何回か繰り返し行っています。

※ 2. の時点であまりダメ出しを引き出せなかったので 3. を実行しているところ↓

ブログ内で調整できる部分が大半だったのですが、技術に関しては「エージェント要素が薄い」のようなニュアンスのダメ出しがあったので実は「おでかけプランニング機能」についてはブログ執筆後に大慌てで実装しました。

まとめ

以上が今回のハッカソンにおいて受賞するために実践した3つの戦略でした。

かっこよく戦略といったものの今回のハッカソンで提出された作品はどれもおもしろく、そして技術的にも高度な作品もあり本当に僅差で奇跡的に受賞することができたような気がします。
提出期間終了後に、他の方の作品もたくさん見させて頂きとても勉強になりました!

個人として今回のような公のハッカソンに参加したのは始めてだったのですが、勇気を出して挑戦してみたら意外と提出まで作り切ることができ楽しかったです。
ハッカソン挑戦への心理的なハードルが今回の挑戦で完全に無くなったので、他のハッカソンにも今後機会があれば挑戦しようかと思います。


X(@tetsuro_b)では AI 駆動開発や AI エディタ周りをメインに発信していますのでよろしければ X もみていただけたらうれしいです。

株式会社キカガク

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