Raspberry Pi 4 セットアップまとめ - Ubuntu編 -
Raspberry Pi 4 セットアップメモ - Ubuntu 編 -
基本的な内容は前に書いた Raspberry Pi 4 ( Raspberry Pi OS ) のセットアップまとめ記事と全く同じで,それの Ubuntu 版です.忘れがちなセットアップ方法をまとめました!
環境情報
- Raspberry Pi 4 Model B (4GB RAM)
- microSD (64GB)
- Ubuntu Desktop 21.04 ( RPi 4/400 )
Raspberry Pi OS Install
2020年の秋頃に,Ubuntu が正式に Raspberry Pi に対応したようです.
公式 Imager を利用して Install
- Raspberry Pi 公式の Software ダウンロードページから各自の環境にあった Imager をダウンロードする
- ダウンロードしたファイルを開き Raspberry Pi Imager をインストールする
- Raspberry Pi Imager.app を起動する
- PC にSDカードを差し込む
-
CHOOSE OS
でOther general purpose OS
=>Ubuntu
=>Ubuntu Desktop
を選択する
6. CHOOSE STORAGE
で書き込み先のデバイスとしてSDカードを指定 ( ※このとき書き込み先のデータはすべて削除されるので間違えないように注意 )
7. 問題なければ WRITE
で書き込みを実行 ( けっこう時間がかかる )
8. 書き込みが終了したらダイアログが表示されるので CONTINUE
で完了
9. SDカードを抜き取り OS のインストールは完了
Raspberry Pi の起動
Raspberry Pi は電源に接続するとすぐに起動するので,電源は最後に接続するようにする
- Raspberry Pi に各種機器を接続する
- キーボード,マウスは USB 端子
- ディスプレイは micro HDMI が必要 ( 端子が2つあるので電源に近い側に接続する )
- HDD ( SDカード ) を差し込む
- 電源 ( USB Type-C ) に接続で起動
基本設定
Raspberry Pi が起動すると基本のセットアップダイアログが立ち上がるので順に設定していく.
- 言語やキーボードの設定 ( ここでは日本 )
- ネットワークは適当な WiFi に接続
- ユーザ設定は任意のものを設定する
- Password は任意のものを設定する
- 設定が開始されると反映までに少し時間がかかる
- 終了すると再起動するのでログインして基本設定は完了!
Raspberry Pi のセットアップ
ここからはお好みの設定をいれていくのでそれぞれ任意で実行する.
パッケージの更新
Linux のパッケージ管理システムである apt
とパッケージを更新
- 左下の3点リーダから Terminal ( 端末 ) を開く
-
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
を実行
言語設定
ネットワークの関係で言語設定のライブラリがすべてインストールされていない場合,改めて設定を行う.
- デスクトップのなにもないところで右クリック =>
settings
を開く Region & Language
- Language や Formats を日本語に設定し,
Manage Install Languages
をクリック - ライブラリがインストールされたら完了
- これだけで日本語入力の切り替えが可能になるはずなので画面右上の言語設定で
Mozc
を選択する
vim のインストール
Ubuntu に標準搭載されているテキストエディタは nano
なので高機能テキストエディタである vim をインストールする.
- Terminal を開く
sudo apt install vim
インストールすれば特別な設定をせずにすぐに使える.
Chromium のインストール
Ubuntu では Firefox しか入っていないので Google Chrome のオープンソース版である Chromium をインストールする.
sudo apt install chromium-browser
ssh 設定
慣れた自分の PC から操作したいので ssh の設定を入れる.
ssh での接続を実現するために Ubuntu 側で OpenSSH を入れ SSH サーバを起動する
sudo apt install openssh-server
-
sudo systemctl status ssh
で起動しているか確認- ssh status で active となっていれば OK
-
ip a
でIPアドレスを確認する wlan0 の inet のIPアドレスに接続 - 自分の PC から
ssh userName@00.00.00.00
で接続できるれば成功!
非公開のネットワークに接続する
大学の研究室で実験しているので,学内の無線LANに接続できるか試してみる.
- SSID や設定は事前に調べておく
- 画面上部のツールバーから無線LAN設定を開く
- 3点リーダから「非公開ネットワークへ接続」
- セキュリティ設定で
WPA/WPA2エンタープライズ
を選択-
Authentication
:保護付きEAP(PEAP)
-
Anonymous identity
:user@mailaddress-u.ac.jp
-
Domain
: 空白 -
CA証明書
:Security_Communication_RootCA2.crt
-
/usr/share/ca-certificates/mozilla/Security_Communication_RootCA2.crt
にあります
-
-
PEAP version
: 自動
-
Inner authentication
:MSCHAPv2
-
Username
:*********
-
パスワード
:********
-
上のようにフルで設定しなくても 2, 4 を空白にして「CA証明書が要求されましたが存在しません」にチェックを入れることでうまくいくこともあるようです.
USBカメラの設定
Raspberry Pi に USB 接続したWEBカメラで画像が保存できるか確認する
- あらかじめ Raspberry Pi にUSBカメラを接続
-
lsusb
で認識しているかを確認 -
ls /dev/video*
でビデオデバイスが認識されているか確認 -
sudo apt install fswebcam
でWEBカメラの制御ドライバをインストール - 試しに
fswebcam image.jpg
で撮影
- コマンドを実行したディレクトリに写真が保存されたので成功!
番外編: Ubuntu Server のセットアップ
この記事では Ubuntu Desktop のインストールを行ってきました.しかし Raspberry Pi でエッジコンピューティングに挑戦したときに,Ubuntu Desktop だとウィンドウシステムなどが走っている関係で推論処理の最中に処理落ちしてしまうことがありました.なのでここでは番外編として Ubuntu Server をインストールして設定します.
環境情報
- Raspberry Pi 4 Model B (4GB RAM)
- microSD (64GB)
- Ubuntu Server 21.04 64-BIT ( RPi 3/4/400 )
インストール
基本的には Ubuntu Desktop と同じなのでかぶる部分は省略します.
- Imager を使ってインストール
- Raspberry Pi に周辺機器とSDカードをセットし電源を入れる
- Ubuntu Server の CLI が起動するので初期のユーザIDとPASSを入力する
// 初期のID/PASS
ID: ubuntu
PASS: ubuntu
- Ubuntu Server にログイン成功すれば成功!
ネットワーク設定
Ubuntu Server ではネットワーク設定を行うのに Netplan というツールを利用します.
- ネットワークの設定ファイルを編集する
-
sudo nano /etc/netplan/50-cloud-init.yaml
で開くと以下のような初期設定になっている
network: ethernets: eth0: dhcp4: true optional: true version: 2
- Ethernet しか設定されていないので以下のような wlan の設定を入れる
network: ethernets: eth0: dhcp4: true optional: true version: 2 wifis: wlan0: optional: true dhcp4: true access-points: "SSIDの名前": password: "password"
- テストを実行し設定を反映
sudo netplan --debug try sudo netplan --debug generate sudo netplan --debug apply sudo reboot
-
- reboot したら完了しているはず
- 試しに
sudo apt update / sudo apt upgrade
で apt をアップデートする
- 試しに
- パッケージの更新に成功したのでネットワーク設定は完了!
SSH の設定
デスクトップ版ではないので Ubuntu Server での SSH 設定は必須でやっておいた方が後々楽だと思います.
- いちおう
sudo apt install openssh-server
で OpenSSH をインストール- 自分の場合はすでに最新版が入っていた
-
ssh -V
でOpenSSH_8.4p1 Ubuntu-5ubuntu1, OpenSSL 1.1.1j 16 Feb 2021
と表示
-
sudo systemctl start ssh
で SSH サーバを起動 -
ip a
で自分のIPアドレスを確認-
wlan0
のinet
にあるIPアドレスを確認
-
- 別の端末 ( 自分の場合は Mac ) から
ssh userName@00.00.00.00
とIPアドレスを指定- ユーザ名とPASSの入力を求められてログインに成功すれば完了!
この先は基本 Ubuntu Desktop と変わらないので Ubuntu Server の設定はここまでとします.
まとめ
Raspberry Pi のセットアップ方法の Ubuntu 版をまとめました.また追加で何か設定を入れたら追記していきます.また,番外編として Ubuntu Server のインストールとネットワーク設定を行いました.
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