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Microsoft Ignite 2025しがない回想記 Keynote入れないのぉ??~ネパール人に感謝して~

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こんにちは、しがない情シスことKaz Asadaです。今回は2025/11/18~21@サンフランシスコで開催されたMicrosoftの年次カンファレンスMicrosoft Ignite 2025に参加してきたので、その時の思い出を綴ります。来年もサンフランシスコでの開催とのこと、この記事が再び悲しむ人を生み出さないようになれば幸いです。

実は私、Igniteは3年連続3回目の参加です。2023年のシアトル、2024年シカゴ、と続いて今回のサンフランシスコです。

Microsoft Igniteの目玉といえばDay 1一発目にあるKeynoteです。今年はSatya Nadellaが急遽数週間前に登壇しないことになり、CEO of Commercial Businessである Judson Althoffがメインでした。Satya、久しぶりに会いたかったなぁ(自慢:握手したことあります。)

https://x.com/kasada0901/status/1982943165146603800?s=20

このKey Note、例年Ignite会場内の最も大きい部屋で開催され、立ち見や部屋にすら入れず別室での視聴者が出るほど人気なセッションです。せっかく行って遠くから見るのは辛い、ということで例年めちゃくちゃ早くに並んで席取りをしています。今年はなんとKeynoteのみ、Ignite会場から車で10分ほどかかるChase Centerでの開催だったので、MVP仲間のOtaさん、🍊さん、Sakemiさんの4人で意気揚々と5時45分にホテルを出発して、6時過ぎから9時のKeynote開始まで待つことに

https://x.com/ponponmikankan/status/1990794489657688567?s=20

セキュリティチェックが厳しくなった

今回のIgniteは例年に比べて、セキュリティが厳しかったです。2025年5月の開発者向け年次カンファレンスMicrosoft BuildのKeynote中にデモが行われた影響だと思います。飲料の持ち込みが禁止だったり、バッジとID(パスポートなど顔写真付きの公的証明書)の2つの提示が必須だったりと、かなり厳重な対応でした。

https://x.com/jamesmlarson/status/1990886861246451752?s=20

https://x.com/ayahaliahmad/status/1990908076325474318?s=20

今回もNo Azure for Apartheidが今回もIgnite会場周辺でデモをしていました

このセキュリティ制限事項の中で、問題なのがカメラの取り扱いでした。例年のIgniteではカメラの持ち込み制限はなかったのですが、今年はIgniteの制限事項ページには「レンズ交換可能なカメラの持ち込み禁止」という記載が、”当初”ありました。

そう、当初。どうしたものかと思っていたところ、10月後半ごろになると、禁止事項から飲料とカメラの持ち込みが消えていたのです。日本マイクロソフト主催のIgnite事前説明会でも持ち込めるとの回答。「やった〜!これで愛機(Sony α7r Ⅲ)で綺麗に撮れる!」と、レンズまで新調して意気揚々とKeynoteに持っていくことに。

食い違う意見、焦る浅田、見つめる時計

カメラを携え、6時過ぎからKeynoteの待機列に並び7時40分過ぎにセキュリティチェックが動き出しました。チェックを通過しようとした時、Chase Center側の警備員から「カメラは無理だ。持ち込めない」とのプッシュバック。脳内混乱。「いけるんじゃなかったでしたっけ?」と思いながらも頑なに拒む警備員。

場外の整理監督をしていたMicrosoft側のお姉さんに確認しに行ったところ「持ち込めるはずよ」との食い違い。
再度Microsoft側のお姉さんにChase Center側の警備員に確認したところNGとのこと。

Microsoft側のお姉さんは、カメラを預けられそうなMicrosoft社員を探してくれるも見つからず、とうとうお姉さんの口から出た言葉は「大変残念だけど、あなたにできることは一つ。ホテルに一度おきに帰ることよ。」

クレイジータクシーーーーー!!!!!

さて、皆さん急に話は変わりますが、SEGAの名作「クレイジータクシー」というゲームをご存知でしょうか。タクシー運転手となり街中にいる乗客を爆速で目的地まで届けるゲームです。爆速です。爆速。道路交通法はありません。奇しくもクレイジータクシー1の舞台はサンフランシスコ。

そうです!!!Chase Centerからホテルまでの往復リアルタイムアタック開始!!!

https://youtu.be/6O3pXc3CsRo?si=gd5RSx3QpZXPLgLW

先ほどのお姉さんの言葉を受けて、他に取れる策を脳内フル回転で考えたものの、うまくいかなかった際に時間を浪費するだけだと思い、7時50分ごろにUberを呼び、飛び乗りました。サンフランシスコの街中は、One Wayが多く、そして至る所で工事しており、車社会もあり朝夕はババゴミ。Chase Centerから25分ほどかかり、8時15分ごろにようやくホテルに到着。速攻でカメラを置き、戻りのUberを手配しました。

朝のサンフランシスコダウンタウンはUber需要も高く、手配しても5分後にしか来ない。ようやく到着した時には8時23分。時間がない!!!急いでくれ!!!クレイジータクシーばりに信号無視、道路破壊して突き進んでくれ!!!との思いで乗車。

Uberの運転手に「すまないが、Chase Centerまでできるだけ急いで欲しい。」とお願い。運転手「お前、遅刻してるのか」。ワイ「してる。9時から始まるからそれまでに着きたい」。運転手「アメリカ人はみんな遅刻するから大丈夫だ」。ワイ「大丈夫じゃねぇ!講演が始まるんだ!」。運転手「おお!そりゃヤベェ、頑張るよ!」

ちなみに流暢に喋っているように見えますが、英語偏差値3です。酔った時、緊急時の英語偏差値だけ爆上がりします。
最近は「なんでこっちが母語でもない言語で頑張って喋ってるのに、綺麗な発音や文法や気にせんといかんねん。向こうが聞き取る努力せぇ!!」という強い思いのもと、何も気にせず話せるようにはなってきました。大事かもこのメンタル。)

Igniteの影響もあり普段より混んでいる中、空いてる道を探しながらも、焦る私に運転手は気を紛らわせようとしたのか、ひたすらに喋りかけてくれました。彼がネパール人であること、知り合いが日本でインドカレー屋をやっていること、サンフランシスコはいつでもどこでも道路事情を気にせず工事ばっかりしていてタクシー運転手はいつもブチギレていること、来年日本に旅行しに来ること、サンフランシスコの家賃が高すぎてどうにもならんこと、従兄弟が日立のIT関連で働いていることなどなど。その間も爆速で進む車。ありがたい。優しさを感じながらなんとか無事に8時51分にChase Centerに戻れました。あまりの感謝にTipを弾みました。

セキュリティチェックを経て、Otaさん、🍊さん、Sakemiさんたちが確保してくれていたMVPシートになんとか9時5分くらいに着席でき、Keynoteを見ることができました。(着いてから10分くらいは意識飛んでましたが、、)

https://x.com/kasada0901/status/1990850324534604171?s=20

今回を振り返って

先述の通り、今回のIgniteは例年と違いKeynoteだけ別会場で、さらに元々セキュリティが厳しいスポーツスタジアムの利用とあり、めちゃくちゃでした。
事前情報も何が正しいのかわからず、今でもあの日カメラは本当はOKだったが、Chase Center側のたまたま担当だった警備員が認識してなかったのではないかとも思っています。(実際にカメラを持ち込めたという日本人を数人確認しました。)

カメラ以外にも、制限事項には「Chase Centerではリュックの検査があるため、手ぶらでくることを強く推奨。手荷物がない場合は優先レーンあり」と記載あり、Pre DayのIgnite周り方紹介セッションでも念押しされていたにも関わらず、実際に行ってみるとそんなレーンもありませんでした。

米国なので「細かいことは気にすんなよ、ハハッ」の精神かもしれないのですが、流石にKeynoteが聞けない事態にならないように、正しく情報を教えて欲しいと思いました。少なくとも会場ごとで制限事項が異なるのであれば、そのようにサイトに書いて欲しい。

来年ものIgnite 2026の会場は同じサンフランシスコとのこと。おそらく今年と同じでKeynote会場はChase Center、通常のセッション会場はMoscorne Centerになるのではないかと思います。セキュリティチェックで焦る人が出ないように、この記事が参考になれば幸いです。


おまけ

https://zenn.dev/kasada/articles/9c4965fe7e133d

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