SharePoint Framework で gulp test を使って自動テストを実行してみる
はじめに
SharePoint Framework でも自動テストを実施したいということがあります。幸い公式のドキュメントでは Jest を使ってテストを実施する方法が紹介されています。
この方法では package.json
を書き換えて既定の gulp test
ではなく Jest を直接呼び出すようになっています。それはそれでいいのですが既定の gulp test
のままで実施できないのかなと思ったのでちょっと試してみました。
サンプル コード
実行手順
そもそも gulp test
が何をするのかを理解する必要があります。SharePoint Framework のツールチェーンでは @microsoft/gulp-core-build
パッケージに定義されているタスクを実行しています。
そこで @microsoft/gulp-core-build
パッケージのソースを辿っていくと JestTask
というタスクが見つかります。どうやらこれを実行しているようです。
一般的に Jest を使って TypeScript のコードをテストする場合は ts-jest
を使って内部的にトランスパイルするのですが、gulp test
によるテストの場合、事前の gulp
タスクで tsc
や webpack
が実行され lib
フォルダーに格納されたコードに対してテストが行われます。
単純なテストを実施する
全体的な流れはわかったので実際にテスト コードを書いていきます。まずは @types/jest
をインストールします。@microsoft/gulp-core-build
が使っている Jest のバージョンが 23.6.0 なのでバージョンを合わせるようにします。
npm install @types/jest@23.3.14 --save-dev
tsconfig.json
で Jest が型解決できるようにします。
"types": [
"es6-promise",
"webpack-env",
+ "jest"
],
components
フォルダーに MyApplicattion.test.tsx
をいうファイルを作成して適当にテスト コードを追加してみます。
// とりあえず必ず PASS するテスト
it('test1', () => {
expect(true).toBe(true);
});
gulp test
すればテストが実行されるはずですが、試してみると実行されません。JestTask
のコードを見てみると、isEnabled
という設定があってこれを true
にする必要があるので config/jest.json
を追加します。また今回は coverage
は使わないので false
にしておきます。
{
"isEnabled": true,
"coverage": false
}
これで再度 gulp test
するとテストが実行されます。
[00:00:00] Starting subtask 'jest'...
PASS lib\webparts\my-application\components\MyApplicattion.test.js
[00:00:00] Finished subtask 'jest' after 1.5
スナップショット テストを実施する
基本的なテストができることはわかりましたが、React のスナップショット テストも実施してみたいです。まずは React をテストできるようにセットアップします。
必要なパッケージをインストールします。
npm install babel-jest@22.4.4 react-test-renderer@16.8.6 @types/react-test-renderer@16.8.3 babel-preset-env babel-preset-react --save-dev
.babelrc
を追加します。
{
"presets": [
"babel-preset-env",
"babel-preset-react"
]
}
テスト コードを追加します。
import * as React from 'react';
import { create } from 'react-test-renderer';
import SampleApplication from './SampleApplication';
import { ISampleApplicationProps } from './ISampleApplicationProps';
// スナップショットを作成するテスト
it('test2', () => {
const props = {} as ISampleApplicationProps;
const tree = create(<SampleApplication {...props} />).toJSON();
expect(tree).toMatchSnapshot();
});
これでテストを実行するとエラーが発生してしまいます。
[00:00:00] Starting subtask 'jest'...
FAIL lib\webparts\my-application\components\MyApplicattion.test.js
● Test suite failed to run
SyntaxError: Unexpected token .
5 | container: 'container_835912dc',
6 | row: 'row_835912dc',
> 7 | column: 'column_835912dc',
8 | 'ms-Grid': 'ms-Grid_835912dc',
9 | title: 'title_835912dc',
10 | subTitle: 'subTitle_835912dc',
at ScriptTransformer._transformAndBuildScript (node_modules/jest-cli/node_modules/jest-runtime/build/script_transformer.js:316:17)
at Object.<anonymous> (lib/webparts/my-application/components/SampleApplication.module.scss.js:7:1)
at Object.<anonymous> (lib/webparts/my-application/components/SampleApplication.js:11:28)
at Object.<anonymous> (lib/webparts/my-application/components/MyApplicattion.test.js:9:22)
[00:00:00] Error - 'jest' sub task errored after 1.86 s
Jest tests failed
[00:00:00] 'test' errored after 8.45 s
[00:00:00]
[00:00:00] ==================[ Finished ]==================
Error - 'jest' sub task errored after 1.86 s
Jest tests failed
これは CSS ファイルを require
しようとして失敗しているのが原因なので、モックを追加します。
config/jest/jest.config.json
を追加します。
{
"moduleNameMapper": {
"\\.css$": "<rootDir>/__mocks__/cssmock.js"
}
}
__mocks__/cssmock.js
を追加します。
module.exports = '';
これでテストが成功します。
[00:00:00] Starting subtask 'jest'...
PASS lib\webparts\my-application\components\MyApplicattion.test.js
[00:00:00] Finished subtask 'jest' after 1.53 s
[00:00:00] Finished 'test' after 7.64 s
おわりに
やればできる。けど普通に Jest 使ったほうがいいと思います。
Discussion