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続・WindowStyle を None にしてカスタム ウィンドウを作ってみる
前回の記事の続きです。
前回は Win32 API を駆使してカスタム ウィンドウの動作を制御していました。あとから気づいたのですが、前回のままだと最小化または最大化したときにアニメーションが行われないという問題がありました。文字だけだと伝えにくいのですが、パッと出てパッと消える感じ。細かいことですが、これは気になります。
いろいろ試してみると、ウィンドウ スタイル に WS_CAPTION
を設定してあげればいいということがわかりました。さっそく前回のコードを修正してみます。
protected override void OnSourceInitialized(EventArgs e)
{
base.OnSourceInitialized(e);
var handle = new WindowInteropHelper(this).Handle;
if (handle == IntPtr.Zero)
{
return;
}
// ここから追加
var style = Win32.GetWindowLong(handle, (int)Win32.GetWindowLongIndex.GWL_STYLE);
style |= (int)Win32.WindowStyles.WS_CAPTION;
Win32.SetWindowLong(handle, (int)Win32.GetWindowLongIndex.GWL_STYLE, style);
// ここまで追加
HwndSource.FromHwnd(handle).AddHook(this.WindowProc);
}
これで完成と思いきや、今度は最大化したときのウィンドウ サイズがうまくいきません。タスク バーの領域は考慮されているものの、上下左右 8 ピクセルの余白ができています。どうも WM_GETMINMAXINFO
で計算したロジックが無視されている模様で、いろいろ試してみたのですが、どうもうまくいきませんでした。結局、WM_GETMINMAXINFO
で制御するのは諦めて、最大化時はウィンドウ内でマージンを取ることにしました。最大化されたかどうかは WM_SIZE
で判断します。
private IntPtr WindowProc(IntPtr handle, int msg, IntPtr wParam, IntPtr lParam, ref bool handled)
{
if (msg == (int)Win32.WindowMessages.WM_SIZE)
{
if ((Win32.ResizeMode)wParam == Win32.ResizeMode.SIZE_MAXIMIZED)
{
this.LayoutRoot.Margin = new Thickness(8);
}
else
{
this.LayoutRoot.Margin = new Thickness(0);
}
}
return IntPtr.Zero;
}
あまり好ましいやり方ではない気がしますが、仕方がありません。何はともあれ、これでアニメーションを有効にできました。
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